【3行要約】
・仕事の悩みが頭から離れず眠れない日々は、多くのビジネスパーソンにとって悩みになっています。
・株式会社Awarefy 代表取締役 / CEOの小川氏は、仕事の悩みを繰り返し考える「反芻思考」が睡眠の質を下げると指摘します。
・解決策として「今・ここ」に意識を向ける瞑想や、手軽にできるボディスキャン瞑想が効果的だと提案します。
「がんばりすぎ」に気づくヒントを探る
石野智子氏(以下、石野):では、お待たせいたしました。登壇者のご紹介です。まずはAwarefyさんから、小川さんです。よろしくお願いします。
小川晋一郎氏(以下、小川):よろしくお願いします。株式会社Awarefyの代表をしております、小川と申します。ありがとうございます。(チャット欄の通知を見て)すごい拍手。これ、ちょっと見ちゃいますね。
私は、Awarefyという企業で、心理学×AIのメンタルヘルスに関するアプリを中心に展開しております。実は2月からはリワークといって、休職している方が復職するためのサポートをする施設も作っていて、こういうリアル×アプリのハイブリッドみたいなところを模索しています。今日はいろいろとお話しをしたり、聞けるのを楽しみにしています。よろしくお願いします。
石野:そして、ポジウィル株式会社から、代表の金井芽衣です。
金井芽衣氏(以下、金井):はじめまして、ポジウィルの金井と申します。私は大学の専攻がキャリアカウンセリングで、そこからずっとキャリアカウンセリングをやり続け、早15年ぐらいが経ちます。
ポジウィル株式会社を設立後は、キャリアのパーソナルトレーニングの「POSIWILL CAREER」や、キャリアトレーナーを育成する「ポジウィルコーチングスクール」を運営しております。よろしくお願いします。
石野:よろしくお願いいたします。司会進行がポジウィルの者なんですけれども、今回は登壇者として「金井さん」と呼ばせてもらうこともあると思いますのでご了承ください。
まず、今回参加してくださったみなさんは、「なんだか、もう疲れた」と思っていらっしゃる方が集まっているかもしれません。周りに気を遣って疲れてしまったりとか、「今の会社の状況的に辞められないけれども、辞めたいな」「家庭と仕事の往復で、自分の時間がない」などなど、いろいろな理由があると思います。
「がんばっているんだけど、何かが噛み合わなくて、これ以上は続けられない」だったり、今回のタイトルのように、「眠れない日々が続いている」と感じている方が、参加してくださった方の大半なのかなと思います。

みなさん、きっとがんばり屋さんだと思いますので、今日はその「がんばりすぎ」に気づいていただいて、心や思考を整えるヒントを見つけてもらう。そして、ネクストアクション、次に何ができるかを考えるということを、今日のゴールとして設定させてもらいます。
人間関係がよくない、やりがいがない……
石野:では、先ほどもすでにチャットを使っていただきましたけれども、まずは「今の仕事、正直どうですか?」という質問に対して、ぜひみなさん、お答えいただければと思います。1~6まで用意しましたので、簡単に1番(やりがいがない)、2番(おもしろくない)、3番(今はいいけど長く続けられない)、4番(人間関係がよくない)、5番(福利厚生がよくない)、6番(それ以外)、それぞれ数字を送っていただけたらと思います。

もちろん直接、「やりがいがない」だったり、「おもしろくない」だったり、言葉を打っていただいても大丈夫です。では、よーい、スタート。(チャットをお送りいただき)ありがとうございます。1番、やりがいがない。4番、人間関係が良くない。
小川:4番が多いですね。
金井:多いですねー。「人手が足りない」。あー、そういったお悩みもありますよね。「1、2、3。半分ぐらい当てはまる」という方もいらっしゃいますね。6番の「それ以外」の方は、どういったことにお悩みなのか、ぜひ書いていただければと思います。なるほど。人間関係が良くなくて、退職した方もいらっしゃいますね。
「6。向いていないかもしれない」。確かにこういったお悩みもありますよね。人間関係が良くなくて悩んでいらっしゃる方、Awarefyさんのツールを使っている方にもいらっしゃいますかね? 小川さん。
小川:僕らも話を聞きますけれども、やはり基本的に悩みの大半が、人間関係だったりするところはありますね。
石野:なるほど。もう1つ、6番で「向いていることがわからない」「向いているかわからない」というのもありましたけれども、金井さん、こういった相談も多いんじゃないですか?
金井:そうですね。確かに「向いてない」「自分が何ができるかわからない」とかはけっこう多いですね。
石野:なるほど。今回はそういったお悩みにも答えていけるようなヒントをお伝えしようと思いますので、引き続きチャットでもご参加ください。よろしくお願いします。
怒られたシーンを思い出してしまう「反芻思考」
石野:では次に、「がんばりすぎている。もう疲れた。でも眠れない……」。そんなふうに感じているみなさんに向けて、いろいろとお話ししていければと思います。まずは小川さん、ぜひいろいろと教えてください。
小川:ありがとうございます。今も続々といただいていますけれども、人間関係だったり、業務の話だったり、みなさん、いろんなストレスを抱えながらがんばっていらっしゃると思うんですけれども。私からは大きく2つ、ヒントをお伝えできればと思っています。
1つ目が、仕事のことを考えすぎて眠れない。やはり人間関係とかもそうだと思うんですけれども、「あの時、ああ言っちゃったな」とか、「言われてすごくムカムカして、そのことを考えちゃうな」っていうふうに、ずっとそのことを考えてしまうケースがあると思うんですよね。そういう方に向けてお話しできればと思っています。
まず、同じことを何回も何回も考えちゃうことを、心理学では「反芻思考」と言ったりします。ちょっと「芻」が難しいんですけれども。例えば、上司の方に怒られてしまった時。怒られた瞬間は、もちろんストレスがかかるんですけれど、1回怒られただけなので、その事実はそこで終わりなはずなんです。

だけれども、やはり頭の中で何回も怒られたシーンとか言われたことを思い出し続けちゃう。これによって、頭の中で何回も何回もストレスを再生産してしまうんですよね。これがすごく良くないと言われています。
ネガティブに考えちゃうのはもちろん良くないんですけれども、うつになる要素として大きいのが、この反芻思考だと言われたりもします。なので、ぐるぐるぐるぐる考えちゃうのをどう止めるかが、すごく大事になってくるかなと思っています。