PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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池照佳代氏(以下、池照):今日は睡眠マネジメントを中心にみなさんにお話を聞いていただいたんですが、それを支えるのは感情マネジメントです。そして、感情マネジメントを活かすためにはやはり睡眠が必要だということが理解できましたね。今日、みなさんそれぞれにとって1つでもヒントを持って帰っていただき、今日から小さくでも実践してみていただければなと思います。
もし、自己認識のアクションからスタートするなら、まず自分自身を観察してみてください。この観察のところで使えるのが、今日みなさんでやったムードメーターです。
あとは私の本の中にもあるんですが、「記録をする、感情日記を書く」なんていう方もいらっしゃいますよね。私の受講生の方の中には、手帳に1つずつ自分の感情を時間系列で書いていく人もいます。そうするとさっき先生がおっしゃったように、起きてから10時間がパフォーマンスが高いということが自分でも認知できたりします。
最初に起きてからはすごく気分がいいんだけど、やはり18時を越えるといらつくとか、泣き顔になってくるとか、どんどん機嫌が悪くなっていくということが、「自分で記録をつけて初めてわかりました」なんて言う人もいます。ですから、その振り返りの時間を取るということも大事なんです。
先生にさっきすごくいいことをおっしゃっていただいたなと思ったんですが、やはり睡眠潜時の時間じゃダメですね。(睡眠潜時の)ちょっと前に振り返りの時間を取って、心を掃除する、整理整頓するというのはすごく大事なんだなと思いました。
あとは「どうありたいのか」に向けて、ネガティブなものに対処する。私はよく嫌な気持ちを紙に書いて、クシャクシャにして物理的にポイッてします。これは本当に論文でも紹介されている方法です。実際に物理的に書いたものをポイッてすることによって、頭の中に「捨てたよ」というイメージがちゃんとつくそうなので、とてもおすすめです。
池照:私自身の睡眠マネジメントに向けた行動では、寝るための「適度な運動」を取り入れたことも私にとっては新たな習慣になっています。これは、先生の睡眠のプログラムに入って一番変化が起きたことの1つなんです。
以前の運動の仕方は、とにかく自分を痛めつけて汗がダクダクに出て、激しい運動でした。運動部だった人はみんな覚えがありませんか? そのぐらいしないと気が済まない、みたいなね。
先生のプログラムを受けてから、夜にしっかりと寝るための運動をちょっと考え始めて、実際にパーソナルトレーナーの方や運動が得意な方とも相談しながら、寝るための適度な筋トレとか、寝るための適度な散歩とかを睡眠潜時の前にするようにしました。
これで、個人的にはパフォーマンスが1.5倍から2倍ぐらいになっていると感じます。なので、これは私なりの方法ですね。おそらくみなさんもそれぞれの「ありたい姿」があって「方法」があるはず。今回はこれをぜひ見つけていただきたいです。
イタリアの大学生を対象とした研究も出ていまして、睡眠とEQには高い相関性がある。その中でも最も相関性があるのは、自己評価、自己認知、そしてやはりレジリエンスの発揮なんですよね。予測どおりではありますが、睡眠の質が悪い学生は成績も悪いというのもこの中でも述べられています。
もう1つ、これはイランの医学生の方たちのデータだそうですが、ここの中でもEI(Emotional Intelligence)と睡眠には正の相関性があるよということです。
この論文の最後に示されているのが、介入というかたちでEIのプログラムをきちんと導入することです。EIのプログラムを導入により、学校の成績や対人関係、メンタルヘルスにもいい効果が出ていますよ、ということも紹介されています。
今日、お話を聞きながらたくさんのメモを取らせていただきました。やはり「がんばる」よりも「どう整えていくか」が最も大事だなと私は感じました。そして、ちゃんと寝ることと、そしてちゃんと自分の感情に気づくこと。これが最高の成果に近づくための一歩とあらためて感じています。あとは、睡眠も感情も開発できるということなので、ぜひみなさん今日からマネジメントに取り組んでみてください。
池照:先生は、だいたい3年ぐらい(開発に時間がかかった)っておっしゃいましたか?
石田陽子氏(以下、石田):そうですね。私は重症患者だったので(笑)。
池照:重症患者だったんですね。
石田:3、4年ぐらいかかりました。
池照:でも、私のEQプログラムにご参加いただく方も、「ちゃんと自分なりに感情が理解出来るようになり、少しずつ感情をマネジメントしていると感じたのは2、3年ぐらいたってからです」なんていう方が一番多いんですね。なのである意味、時間をしっかりかけて自分の体と心に向き合うのは大切なんですね。
今日の先生の一番最初のお話に戻りますが、上司と部下の認識のミスマッチが職場で起こるというお話でした。すごく多いことだと思うんですけど、この時に自分の感情をきちんと伝えるのはすごく大事ですね。
これはFESというやり方がありますが、まずは目の前の事実(Fact)を認識し、感情や気持ちを伝える(Emotion/Express)、そしてそれに対して解決策や提案(Solution/Suggestion)を伝えます。
誰もが未経験で複雑なチャレンジである双方から見た事実(Fact)と、「この仕事はつらい」「モヤモヤするんだ」という感情をお互いにきちんと伝え(Emotion/Express)、その上で「では少し時間をとって1on1する」や「他の助っ人を入れよう」など(Solution/Suggestion)の手順で、EQが活用され発達した職場になります。
今日は本当にたくさんの情報をみなさんと共有してきましたが、ぜひみなさんには自分が今日気づいたことや、「明日からこれをちょっとやってみようかな?」とか「こんなアクションはできるんじゃないかな?」と思うことを、できれば1人1つずつチャットに共有いただければなと思います。
チャットに共有いただいてまとめをして、写真を撮って終わりにしていきます。書いていただくことはキーワードだけでもけっこうです。ありがとうございます。(チャットのコメントで)「8時間以上寝ましょう」。そうなんですよね、ついついダラダラ起きてしまう。
さっき「Googleの方がいろいろやっていますよ」というお話もしたんですが、彼らはおもしろくて、ムードメーターのどの色にいる時に、自分はどんな仕事をしたら一番タスクが進むのかっていうのも全部書き出しているそうです。
例えば黄色にいる時に適切な仕事と、青に自分がいる時に適切な仕事って、人によって違うんですよ。それも認知するということを感情マネジメントの中でやっていらっしゃいますし、私自身もそういったことをプログラムの中でみなさんと一緒に書いたりしています。
池照:(コメント欄を見ながら)みなさん、やはりすごく言語力が高いですね(笑)。ありがとうございます。(チャットのコメントで)「昼寝」ね。先生、昼寝ってやはり効果的なんですか?
石田:十分な睡眠を取っている人は昼寝はしません。
池照:そうなんだ。
石田:睡眠潜時が15分ですから、人って本当に寝るべき時でも15分は起きているんですね。
池照:やはりそうなんですね。
石田:本当に寝るべき時にベッドに入って横になっていても15分は起きているので、電車の中で座れたから寝落ちするというのは、昼寝がいいか・悪いかの話ではなくて睡眠不足なんです。
池照:あちゃー。
石田:昼寝では睡眠不足は補えないです。私の患者さんやプログラムを受けてくださる方には昼寝している方もとても多いですし、積極的に良いと思って昼寝している方もとても多いんですけれども、「3年かかるか4年かかるかわからないけど、そのうち昼寝しないでいられる大人になりましょう」と言っています。
実は日本では子どもにもちょっと昼寝をさせすぎていて、4歳ぐらいで12時間ぐらいの睡眠で足りるようになりますので、1日の半分以上眠らなくてよくなってからは昼寝はしないほうがいいです。
池照:そうなんですね。つい電車に乗って揺られるとすぐ寝てしまう自分を思い出しました。
石田:まだまだ睡眠不足ですね(笑)。
池照:なんですね(笑)。みなさん、ありがとうございます。今日いただいた質問は私が整理させていただいて、みなさんにお答えできるように弊社のブログなどでお知らせするようにいたします。ご協力ありがとうございました。それではちょっと時間を過ぎていますが、こちらで終了したいと思います。
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