PR2025.11.27
数理最適化のエキスパートが断言「AIブームで見落とされがちな重要技術」 1,300社が導入した「演繹的AI」が意思決定を変える
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池照:あとは今、よく世の中で言われていることなんですが、正解がないものに対してどうやって私たちが持っているリソース、知識や経験、それから今回私たちが題材にする感情を活かし、駆使して探求し続ける、答えを探求し続けていくのが知性です。この知性に焦点を当てたのが感情知性、つまりEQのおもしろいところなんじゃないかなと思っています。
もう1つ私が大好きな特徴は、年齢に関係なく開発がしていけるということです。今回の睡眠マネジメントとこの感情マネジメントは、誰でも開発が可能なのも共通点ですね。
あと共通するところとしては、感情マネジメントも寝ている間は開発できないですから(笑)。しかも先生がおっしゃるように、寝付き(の時間)の睡眠潜時の前に、感情も睡眠もマネジメントするものだなというのが、今日の先生のお話からの気付きでした。
私はよくこちらのモデルを使ってよくみなさんにEQの構造をお伝えしています。EQ自体は世界中でいろんな先生方が独自のフレームワークの紹介をしている分野ですが、私が強調したいのは、「自分がどうありたいのか」を明確にすることなんです。
今回だったら、「しっかり睡眠をとって、感じて、最高のパフォーマンスを出す」っていうのが、私たちみんなのありたい姿かもしれませんよね。
では、それに向けて感情マネジメントというのは、この4つの事象のうちまず自身がどういう感情を持っているのかを認知すること。これは「自己認識」です。じゃあ、それをどうやって自分自身がマネジメントするのかというのが、「自己マネジメント(感情マネジメント)」です。
例えば、「なんかモヤモヤしてんなぁ」というのは認知ですよね。さっき先生は脳の掃除なんておっしゃいましたが、「あぁ、そうだそうだ。上司に言われたあの一言がずっと引っ掛かっちゃっているんだ。じゃあ、あれを心の中から掃除しなきゃ」といった感情マネジメントは、まさに「ありたい姿に向けた、認知とマネジメント」になります。
心の中がグチャグチャになって渋滞している状態をどうやって整理整頓するか。それもグチャグチャになった感情を整理整頓するのが感情マネジメントの1つなんです。
なので、感情が整理整頓されていない時とされている時、自分はどうパフォーマンスが違うんだろう? ということを知っていただく。こういった認知を続けていくのが、私の中で言う感情マネジメントへの一歩となるんです。
池照:さっきみなさんにやっていただいたムードメーターなんですが、私はこれをすでに日本で数千人の皆さんとご一緒しています。実際にプログラムで実施すると、「青にいてはいけない」と思っている人が非常に多いんですよ。「私はいつも青なんです。ダメですよね」「黄色だから僕は最高ですよね」って言う人もいるんですが、まったく関係ありません。
今、自分がどの状態にいるのかをわかることが認知なので、青にいてもいいですし、緑にいてもいいんです。まずは自分がどの状態にいるのかを知ることが、ムードメーターの始まりです。そこから自分がありたい姿に向けて、今回だったら「最高の成果を出す」ということに向けてどうしたいのか、適切な行動を選択していくのが感情マネジメントだからです。
実際にある企業では、自分の「ご機嫌マップ」を描くワークを実施しています。エネルギーレベルが高い状態と低い状態って、みなさん個人の中ではそれぞれどんな状態ですか? あとは、何があったら高まりますか? 何が起こったら低くなりますか? これらの解はそれぞれが異なりますが、できる限り全部書き出してもらっているんですね。
これらは、実際のプログラム実施で出たトップ3をそれぞれ書いています。エネルギーが高いことのトップは「よく寝れた!」なんですよ。そしてエネルギーが低い状態のボトム3のひとつは、やはり「睡眠不足」なんです。もちろん、これらはその人にとっての主観的なことですよ。
私が今回、睡眠マネジメントのお話を陽子先生にぜひ聞きたいなと思ったのは、結局「寝る」ということがエネルギーレベルのドライバーになっているケースが圧倒的に多いという事実からなんです。
もちろん、人によっては「好きなものを食べる」とか「満員電車に乗らなかったらよかったんです」というのもあるので、ぜひみなさんに自分で書き出していただきたいと思います。これはフィーリングも同じで、「何があったら自分は高まるのか?」、もしくは「何があったら低まるのか?」というのを自分でどれだけ認知できているかが一番の起点です。
池照:今日は一緒に書き出す時間はないんですが、終わった後に「自分のフィーリングを左右するドライバーや状態は何だろう? エネルギーの高低を表すドライバーや状態は何だろう?」というのを、みなさんでぜひ書き出していただきたいなと思います。それ自体が、自分にとっての「私なりの認知」だというふうに思ってください。
実際にそうなったら、「少し気分を上げていきたい」とか「誰かと一緒に何かをやるから、こういったところに感情を高めたい」など意図をもって、「機嫌」をマネジメントすることができますよね。そこに向けて行動を選択していくことができるかなと思っています。
これは実際に、Marc Brackett先生というイェール大学の先生が提唱されているムードメーターを解説しているもので、最初が認知(Recognizing)。
それから理解する(Understanding)、先ほどの例なら「なんでだっけ? あぁ、そうだ。上司と揉めたからだ」や「家族と揉めたからだ」とか、「睡眠不足だからだ」もそうですよね。その後、それを自分で適切に「ラベリング(Labeling)していく」と書いてあります。言葉にする、という意味です。
例の1つだと「(睡眠時間が)6時間以下で睡眠不足」「起きてから10時間以内にパフォーマンスしていなかった」とか、状態や選択したアクションを言葉にして、そして感情をきちんと表現(Expressing)します。例えば、「だからモヤモヤする」「だからちょっとイライラしているんだ」とか、そういったことです。
最終的に、それに沿った行動を選択していく(Regulating)です。今回のケースだと「少し休もう」や「早く寝れる」かもしれませんね。この5つのアプローチでEQ、感情知性を高めていくということが紹介されています。
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