2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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長井雅史氏(以下、長井):このパートのポイントとしては、先ほども少し申し上げたんですけども、なんとなく自分自身のいきいきさだったりとか、ちょっとエネルギーを下げてるような、それを失わせてるような声、つまりはサボタージュに気づくこと、それが1つ自己対話において大事かなと思っています。
では、このパートの最後に、少しこのサボタージュに関しての考え方を聞いて感じたことだったりとか、ワークを体験して残っている感覚を出してみる時間を取れればなと思います。
徳田葵氏(以下、徳田):はい、ではここまで体験して感じていること、どんなことでも構いませんのでタイムラインから教えてください。はい、「ちょっといろいろ考えちゃったんで、カルピスを入れてきます。落ち着きます」ということで、生徒34さん。
長井:ははは(笑)。
徳田:いろいろちょっと考えるお時間ですよね。ありがとうございます、ちょっとゆっくりしてください、カルピスを飲んで。それから、どうですか?
長井:いちばん上で生徒35さんが、「体に生じる感覚かぁ。重だるさや熱さですかね」。けっこう自分の体の感覚に敏感になっていると、「あっ、今ちょっと重だるさを感じてるから、もしかしたら何かしらのサボタージュがあらわれてるかもしれない」って自覚しやすくなるかもしれないですね。
徳田:あと、1つ質問も来ているので見ていきたいなと思います。いくつか質問をいただいていたんですけれども、例えば「自分の心の声に従う、素直になるっていうところは、わがままになるとは違うのでしょうか?」という、生徒36さんがおっしゃっていましたが。
長井:どうなんでしょうね? どういうニュアンスでわがままっていう言葉を使っているかどうかにもよりますね。
自分の心の声の場合、大事にしたいことだったり願いだったり望みといった感覚で、そこに純粋さがあります。なんていうんでしょう、わがままっていう印象はちょっと違うような感じがするというか、うーん……。なんか、よりこれを大事にしたいんだとか、これを願ってるんだ、これを望んでるんだっていうような本心にみたいなことを指しますね。
徳田:素直な気持ちっていう感じですかね?
長井:そうですね、素直な気持ち。素直さとかはすごく大事だと思います。
徳田:もう1つだけ質問なんですけども、生徒37さん、先ほどありました「外側からの声に従わざるを得ない時、どうすればいいでしょう?」と。普段の仕事で内側としては納得できないことが多々あると。
長井:本当に環境的にそうならざるを得ない時は、確かにありますよねぇ。まずは今、その自分自身の姿をまずは認知することがすごく大事かなぁと思っていて。
今出していただいている声を押し殺してまでずっといると、けっこう疲弊していくかもしれないので、「今、こういうジレンマが自分にはあるんだ」ということを大事にすることだったりとか、あとは職場でもし本当にこの声に完璧に従わざるを得ないという状況だったら、そうじゃない環境でなるべく自分の大事にしていることを大事にできる余白を取ることは、バランスを取る上でも大事かもしれないですね。
徳田:ありがとうございます。では、ちょっとコメントをご紹介してまいります。生徒38さん、「サボタージュ、その後はモヤモヤを引きずりますね」ということで。「なぜサボタージュ的行動をしたのか、自分に対する不満なのか、批判なのか、葛藤なのか」。
長井:うーん、なるほどなるほど。
徳田:確かに。これで自分を分析してしまうということでしょうか?
長井:そうですね、もしかしたらサボタージュの状態でいた自分に対しての不満とか、「あぁ、そんな姿でいちゃったなぁ」みたいな内的な批判とか、そういうモヤモヤなのかもしれないですね。
でも、今日のポイントの2番目でも大事にしたんですけど、自分を責めるというよりは、「そんな声もあるんだなぁ」とか、「そんな状態があったんだな」というふうに受容することが大事なのかなと思ってます。
徳田:では、こういったサボタージュをみなさん受けまして、このままの気持ちでは終われないので……。
長井:そうですね。
徳田:次に進んでいきましょうか。
長井:じゃあ、最後に「自分らしい選択をする」というところに入りたいなと思います。先ほど思い返していただいた自分らしくいられなかった場面において、本当はどんなことを大切にしたかったのか。そのことについて少し考えられればなと思います。
では、ちょっと思い返していただいて。自分らしくいられなかった場面だったり、言いたいことを言えなかったり、したいことができなかった場面。それを思い出していただいてもいいでしょうか? 今、何か思い浮かぶものはありますか?
徳田:そうですね、なんだろうなぁ。またさっきとは別のことも思い浮かんだりしているんですけれども、うーん……。(考え込む)まぁ、いろいろ、そうですね。
なんだか人との関係で難しいなぁと思ったこととか、こちら側が働きかけても、もちろん人なので、自分の思った通りには動かないことはわかりつつも、なんか言ってることが伝わらなかったりとか、思ってることがそもそも違ったりする時って、どうしてもこっち側がどんなに言っても変わらない感じで、ずーっと続いちゃうような時があったなぁって思ったりして……。
長井:ありがとうございます。
徳田:その時はどんなことを大事にしてたかっていうことですよね?
長井:そうですね、ぜひその情景を思い出しながら、「自分はその時に何を本当は大事にしたかったんだろう?」っていうところから、ピンと来るものをちょっと今、教えてもらってもいいですか? 受講生のみなさまも同時にやっていただければなぁと思います。
徳田:そうですね、熱意とか、たぶんちゃんと……。なんて言うんですかね、もっと話し合えたらよかったのかなっていう。なんか思い違いとか、向こうが思ってることが違っているっていうところの真意みたいなのもちゃんと聞いてあげられたらよかったのかな、と思いますね。
長井:そうですね、「熱意」とか、「真意を聞く」だったりとか、そんなところですかね。ありがとうございます。
ちょっと時間の関係もあるので、これは各自での取り組みになってしまうのですが、それを大事にできたら、どんな違った未来が生まれただろうか。そんなところも想像してみると、より自分が大事にしたい選択をしやすくなったりとかすると思います。
徳田:なるほど。想像するわけですね? 「大事にしたらどう変わったのかな?」っていうところまで考えていただくっていうところですね。
長井:そうですね。
徳田:けっこうコメント、みなさんから続々と来てました、分析していただいてました。「たぶん、上司にはわかってほしかったのかなぁ?」とか、「一緒に楽しみたかったー」とか。
長井:あぁ〜、いいですね。
徳田:そういうコメントをいただいていました。
長井:もし上司の方に聞く耳があれば、「自分は本当はこれを大事にしたかったんだ」みたいなことを伝えられると、意外と伝わったりとかすると思います。
徳田:はい、ありがとうございます。さて、このあたりが本日の授業内容となりますけれども、みなさん、いかがでしたでしょうか? ぜひこの授業の最後に、先生からまとめを簡単にいただきたいと思っております。お願いします。
長井:今日のまとめになります。まず、1つ目、最初に申し上げた通り、まずは自分の外側ではなくて、自分自身の内側で起きていること、それを感じて、素直に気づくことを大事にしていただきたいです。
そのうえで、どんな声も、どんな状態も「あるもの」として受け入れること。1回「自己受容」という言葉を使ったんですけれども、受容すること。それが大事だと思います。
そこから、自分の大切にしたい価値観だったりとか、逆にそれを大切にできなくさせる「サボタージュ」というものを自覚すること。そのあとに、「自分は本当に何を大事にしたいんだろうかというところから選択をすること」。この5つが、今回の授業のポイントになります。
徳田:はい、ありがとうございます。ポイント5つまとめていただきました。では、最初と同じく、ちょっとまた静かな時間を取り戻してみましょうか。
長井:はい。では30秒弱ぐらい、いったんここまでの授業を聞いて、今自分自身が感じていることや、残っている気づきや、もしくは疑問とかでもいいです。自分の中にある、それこそどんなものでもいいので、それをあるものとして感じる時間を取りたいと思います。では、お願いします。
(せせらぎと鳥のさえずりを聞きながら、30秒の瞑想タイム)
徳田:さぁ、最初にチェックインをみなさん一緒にやっていただきましたので、チェックアウトをしていきましょうか。
長井:今感じたこと、またこの授業を終えるにあたって気づいたことや疑問、それを出していただいて、持ち帰っていただくきっかけとして、チェックアウトをできればと思います。
徳田:はい、ではみなさんがこのあと持ち帰りたいことだったり、今思っている感覚や感情を、ぜひタイムラインから最後に教えてください。
私は最初にチェックインの時に自分と向き合いたいと言っていたんですけれども、向き合った結果……ふふっ(笑)、大事にしてることはわかったんですけど、なんかいろんな感情があって、整理したいなって思いました。もう1時間やりたい(笑)。
長井:ちょっと戸惑いを感じていました? ちょっと「どういうことかな?」という戸惑いを感じていました(笑)。
徳田:すいません、リアルでしたね(笑)。
長井:大事です。
徳田:みなさんも感想など、ぜひ言葉に出していただければと思います。はい、生徒39さん、「案外気づけるものですね」ということで、「あとで録画も見てみます」ということで、ありがとうございます。
長井:ぜひぜひ。
徳田:ありがとうございます。もう一度ぜひ一緒に振り返っていければと思います。「すごくマインドフルネスになった」と、生徒40さん。
長井:それはよかったです。
徳田:丁寧さとか、ひと息置くとか、なんか大事にしたいですね。
長井:そうですね。本当に普段意識しないと、せわしなさにどんどん自分自身が流れていってしまうので、意図的に取るだけでも違うと思います。
徳田:そして生徒41さん、「ありのままに受け入れる、が大事だと学びました。でも、サボタージュを振り返って『こうしていたら』と考えると、後悔しそう」。
長井:あぁ〜。
徳田:なるほど。このサボタージュモードから戻ってくるというか、「この感情があったからできなかったけれども、これを大事にしたらきっと未来はこうなってただろうな」みたいな、最後の「どんな未来が開けるか」というところをちゃんと想像したほうがよさそうですよね?
長井:そうですね。自分が価値観を大事にした選択をできたら、どんな未来が生まれるのかというところまで想像できると、勇気が湧いてくると思います。
徳田:なるほど。「じっくり自分と向き合っていきたい」と生徒42さんからいただきました。ありがとうございます。では、チェックアウトできたでしょうか? 先生は今日はいかがでしたか?
長井:いやぁ、BGMや雰囲気がすごくよくて(笑)。自分自身もゆったりこの授業をできたのがよかったなぁと思うのと、あとはもう少し丁寧に、1時間半ぐらいとか時間を取れたらより伝わるものもあったのかなぁと思っていて、ちょっとした心残りもあったりしますね。
徳田:なるほど、ありがとうございます。スライドは、実は朝から夕方になって、どんどん夜になっていくっていうかたちで先生がプロデュースしていただいていて、すごくステキなスライドもありがとうございます。
長井:ありがとうございます。
徳田:では、本日のこの自己対話の技術、これで終了とさせていただきます。今回お越しいただきました先生は、米国CTI認定コーチ・慶應義塾大学SFC研究所上席所員でいらっしゃいます、長井雅史先生でした。先生、本当にありがとうございました。
長井:ありがとうございました。
徳田:受講生のみなさんも最後までご受講いただきおつかれさまでした。それではこのあとも引き続きSchooで一緒に学んでいきましょう。みなさん、さようなら。
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