2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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司会:ありがとうございます。もうずっとお話を聞きたいところなんですが、質疑応答に移りたいと思います。
受付で(渡した)付箋に、今回話していただいている3人のクリエイターへの質問や、このイベント自体や普段どうしたらいいですかとか、いろんな質問があると思うんですけど、そちらのほうを(書いてください)。
回収に5分くらい時間をいただいて、そのあと3人に質問を選んでもらいながらそれに答えていく形にしたいと思います。それまで時間があるのでフリートークということで。
真部脩一氏(以下、真部):僕、千原さんに「かわいい」でお伺いしたいんですけど。さっきすごく印象に残ったのが、反応としての「かわいい」というか、「かわいい」を第6感的に使っているというところがおもしろいなと思って。
フリーランスになってから「かわいい」っていうことをプロデュースのテーマでいただくことや考えさせられることが多いんですけど。
そういう場合に僕が了解している「かわいい」というのは自発的なニュアンスが強いんですよね。文化発信型というか。
そこで先ほどの千原さんのお話を伺って、感覚的な「かわいい」って共有する感覚としてのものなのか、それとも(自発的に)打ち出すものなのか。どっちなんだろうと思って。
千原:僕は「かわいい」に関しては、打ち出していくものというよりは共感してもらうためのものとして考えてることが多いですけど。例えばデザインって、スタッフみんなで壁に貼って見たりするんですよ。レイアウト1つとっても。
こういう文字がいっぱい入ってるようなチラシでも、1回いろんなレイアウトの例を壁に貼って、どれが一番いいかっていう話をするんですけど。
そのときに僕たちはわざとみんなで「どれが一番かわいいか?」っていう話をするんですよ。例えば、左から文章が流れていくんだけど、「2行目をちょっと右にずらしたほうがかわいいよね」とか、「これ揃ってるとかわいくないな」とか。
本当はこれを「美しい」とか「これのほうが読みやすい」とかそういうところに落としていくというのがたぶんデザインのセオリーなんですけど。
うちの場合は1つの言葉として、れもんらいふらしいデザインに落としていくことの共通認識の用語として「かわいい」を使ってるんですよね。
真部:そういう場合って「これは一般的に言うかわいいだよね」っていうふうに使われるのか、「このかわいいを打ち出していこう」というふうに使われるのか、どちらですか?
千原:どっちも入ってるのかなと思いますね。「かわいいを打ち出していく=うちのデザインっぽいことになっていく」もあるし。例えば、チラシができ上がってクライアントさんに見せて返ってくる返事は別に「かわいいですね」って言葉は返ってこないことも全然あるんですけど。
「いいデザインですね」っていう感覚が1つの「かわいい」っていう表現として共通認識に思ってもらえることがあればいいなと思うんですけど。
真部:ありがとうございました。
司会:今ポストイットで質問を集めました。今から3名にお渡しするので、そこから1つずつくらい質問に答えていただければと思います。どんなのがありますかね?
真部:名指しのものもありますね。
司会:じゃああと30秒くらいで。
真部:これおもしろいですね。「アイデアの出やすい時間、タイミングは?」って。
千原:おもしろいですね(笑)。
司会:じゃあ1枚ずつ選んでいただいてもいいですか?
佐藤:はい。
千原:どれもおもしろいですね。選べない。
司会:そこをなんとか(笑)。じゃあ読み上げますね。「アイデアがどうしても出てこないときはどうしてますか?何か気分転換してますか?」。じゃあ千原さんから。
千原:アイデアがどうしても出ないときはそのことを考えるのをやめる、ですかね。他の仕事に移る。
司会:真部さんどうですか?
真部:寝ますね。締切直前の夜だと、なぜか出ます(笑)。
司会:なるほど(笑)。佐藤さんは?
佐藤:僕は問いを変えます。何かの問いに対するアイデアだったらそっちを変える。
司会:ちょっと視点変わりますよね。
司会:では次。千原さん、真部さんに質問なんですけど、最も影響を受けた人って誰ですか?
千原:スピルバーグですかね。
司会:ちなみにどんな映画ですか?
千原:『ET』とかですかね。大好きです。すごい恥ずかしい(笑)。
司会:恥ずかしいですね(笑)。でもみなさん聞きたいようなので。
千原:やっぱり子どもの頃に観たものが一番大きいですよ。今のインスピレーション源としては。
司会:意外と覚えているものなんですね。
千原:繰り返し観ていますからね。
司会:真部さんどうですか?
真部:こういうときに気の利いたこと言える人ですね。
(会場笑)
司会:ではせっかくなので、アイデアとか最初の思いとかって手で書いたりすると思うんですけど、そのへんのコツとかワンポイント、ひと言何かありますか? どういうふうに書くといいとか。
真部:手書きのコツですか?
司会:手書きの。手書きで何かアイデアをまとめるコツ。
真部:とりあえず、書いたあとしばらく見ない。ひと月くらい寝かせるとかですね。
司会:寝かせる。千原さんは?
千原:早く書く。もう書いてるうちに忘れていくんですよね。「すげえおもしろい」と思いついているやつがあって、でも最初にもっと根本を書いたりするうちに忘れるときがあるんですよ。だからもう全部ひらがなとかで書いたりします。とにかくスピード重視で。
司会:佐藤さんは何かありますか?「僕書かなきゃだめなんですよ」っておっしゃってましたけど。
佐藤:僕、何か適当なことばかり書きますね。
司会:あえて決めずに。
佐藤:もう書き出す。頭のなかを。
司会:頭のなかを書き出す。なるほど。ありがとうございます。
司会:あともう1個ぐらい聞きたいと思うんですけど。深い質問が1個あるので。「これができたら死んでもいいっていう人生の目的みたいなものってありますか?」じゃあこれ佐藤さんから。
佐藤:わりと今日死んでもしょうがないなという感じで生きてますね。なるべく思いついたら誰かに言うようにしてるので。何かというよりも、今日死んでもしょうがないという感覚でいます。
司会:かっこいいですね。
佐藤:(所)ジョージさんをパクりました。
(会場笑)
司会:真部さんちょっと難しいかもしれないですけど、ありますか?
真部:「そんなものはねえ」っていう。「生きる」ってことですね(笑)。生きた愛した死んだじゃないですけど、最後まで生きたり愛したりしたいですね。
司会:ありがとうございます。じゃあトリなので、千原さんお願いします。
千原:すごいハードル上がりますね(笑)。真面目な話でもいいですか? 『ドラクエ5』やってるんですよね、スマホで。
あれだけ主人公が勇者じゃないんですよ。普通の人というか、モンスター使いなんですよ。双子の子どもが生まれるんですけど、その子どもが勇者になるんですよ。
僕、最近子どもが生まれたんですけど、子どもが自分を超えてくれたら死んでもいいかなって思ってます。
司会:みなさんハートフルな感じで(笑)。
千原:それが見れたら死んでいいなって思います。
司会:ありがとうございます。お時間が残りわずかになってしまったので、改めてお三方に今日の感想をいただいて、本日の会を終わりにしたいと思います。佐藤さんからいいですか?
佐藤:たぶんうちが今お手伝いさせていただいているクリエイターの方とこういう形でトークをやらせていただくのは初めてだと思うので。さっきのお話じゃないですけど、僕って思いついたらやんなきゃ意味ないなって思ってて。
今100人ぐらいのいろんなクリエイティブな方々と僕らはコミュニケーションを取らせていただいているので、たぶん思いついたらほぼできるというか。
具体的にいろんなことができる方々がうちの会社に集まっていただいているので、こういう機会もそうですけど、1時間ぐらいのイベントを終えて、もっといろんなクリエイターの方としっかり話しながら、どんどんアウトプットしていくということをもう少しスピーディーにやっていけたらなと改めて思えました。ありがとうございました。
司会:ありがとうございます。じゃあ真部さん、お願いします。
真部:今日は充実した1日でした。みなさんのいろんなアプローチや刺激になるようなお話を参考にさせていただきつつ、自分の考えも整理できてという。これからも頑張ろうかなと。
司会:ありがとうございます(笑)。じゃあ最後に千原さん、お願いします。
千原:今日の3人ってこういう機会がないと全く知り合わない、まあ佐藤さんはもう知ってますけど。クリエイターの人でも、何か機会をもらわないと出会わないんですよね。この間、グルーヴィジョンズっていうデザイン会社の伊藤さんという方と会って、エドツワキさんというイラストレーターの方がいらっしゃるんですけど、その2人を食事に誘ったんです。
そしたら2人は15年ぶりに会ったと。業界でも知ってる人とか多いし、共通の知り合いとかもいるからしょっちゅう会ってるのかなと思ったら、「これ千原くんが呼んでくれなかったらもう一生会わなかったかも」って言ってて。意外と「あの人おもしろいな」って思ってても会えなかったりするので、今日はうれしいというか。
そこからたぶん今までなかった組み合わせで新しいものが生まれていく気がするので。こういう会話から何か生まれていったらいいなと思います。
司会:ありがとうございます。これからまだどんどんお話聞いていきたいんですが時間になってしまったので、今回のイベントはこれで終了させていただきます。
今回「アイデアノート・エディット」の発売記念イベントでこの場をいただきまして、新しくなった伊東屋さんの場所を貸していただいて、こういう機会を設けさせていただきました。
今後弊社としても、世の中にどんどんおもしろいものを送っていきますし、今度とも伊東屋さんともいろいろできたらなと思うので、みなさんもお越しいただけると助かります。今日はお忙しいなか、足を運んでいただきましてありがとうございました。
(会場拍手)
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