2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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杉本かの子氏(以下、杉本):何系の人が多いのかな?
DaiGo氏(以下、DaiGo):文系理系の比率でアンケートとってみます?「シビュラシステム」良いよなあ、作りたいよなあ。
柳内啓司氏(以下、柳内):何ですか? シビュラシステムって。
DaiGo:『PSYCHO-PASS』っていうアニメに出てくるシステムで。街頭とかにスキャナが付いてて、それで相手の表情とか身体の動きを見ることによって、犯罪係数ていうのを出すんですよ。
柳内:ああ! おもしろい!
DaiGo:それで相手の心理状態っていうのを判断して、犯罪を犯しやすい状態になっていたら、犯罪を犯す前に捕まえちゃうっていう。
柳内:要するに予防犯罪みたいな。
DaiGo:そうですね。それで職業適性みたいなのも全部わかる時代になってて。全てをそういうふうに人間の心理を読み取ることによって管理されている時代をテーマにしたアニメなんですけど。結構おもしろいですよ。
柳内:おもしろいですね。やる前に捕まっちゃう。あれ聞いたことあるんですけど、薬指長い人は男っぽいっていう。
DaiGo:ありますね。(ニコニコ動画のコメントにて)あ、「医療系は理系?」って、理系ですね。「神経経済学」は難しいなあ(笑)。
柳内:神経経済学っていう学問あるんですか今!?
DaiGo:ありますね。やってるやつがいるのかここに。神経経済学は理系じゃん? ていうか、経済学って理系で良いと思うんですよね。
(ニコニコ動画のコメントにて)「心理は理系で良い?」って。エクスペリメンタルサイコロジーだったら理系だよね。フロイトとかやってたら文系だよね。
柳内:(ニコニコ動画のコメントにて)「トム・クルーズの映画」『マイノリティ・リポート』?
DaiGo:近いね。でもまあざっくりね。
柳内:あ、結果。
DaiGo:文系の人多いんだ。理系少ないんだ意外と。
柳内:芸術系多いですね。
DaiGo:(ニコニコ動画のコメントにて)「バレイだから3」って。
柳内:バレイの何だろ。ダンサー?
DaiGo:(ニコニコ動画のコメントにて)「理系はお金かかるイメージ」(笑)。理系は実験とかあるから、ある程度お金かかっちゃうんですね。
柳内:ちょっとお金が高いですよね
DaiGo:(ニコニコ動画のコメントにて)「武道」(笑)。
柳内:体育会系?(笑)
DaiGo:いろんなのがいるなあ。(ニコニコ動画のコメントにて)「ニートはどこに入るの」って、自分が文系か理系かっていうので良いと思うけどな。
(ニコニコ動画のコメントにて)「Webデザイナー」これは芸術系だよね。(ニコニコ動画のコメントにて)「リスナーの脳みそ集めてシステム構築しましょう」おもしろい。並列処理とかさせたらおもしろいとおもうんですけどね。
柳内:そういうのはすごい、インターネットとかで可能になってきましたからね。
DaiGo:(ニコニコ動画のコメントにて)「コンサルってどっち?」って、どっちだろう? こんなアンケートとってから言うのもなんですけど、だから理系と文系に分けるのってナンセンスだと思うんですよ(笑)。
柳内:(笑)。
DaiGo:言ってからやっちゃうのもなんだけど。両方いるもん絶対に!
例えばガリレオとかのああいう時代だったら、理系やりながら文系やりながら芸術やりながらって人多かったと思うんですよ。
柳内:レオナルド・ダ・ヴィンチとかでも、医者であり芸術家だったわけですもんね。
DaiGo:結局好奇心を満たすっていうことが重要なことなので。だからね、どっちでも良いよ(笑)。
柳内:だってありますもんね。外国とかだったら1年から4年までリベラルアーツっていうか、教養ですもんね。それでその後専攻を決めるんですけど、マジョリティとマイノリティというか、第一次専攻と第二次専攻変えるんですもんね。
DaiGo:うちの高校もそうでしたけど、高校から分けますもんね。理系とか文系とか。あれ絶対止めたほうが良いもん。理系のおもしろさも文系のおもしろさも何も分かってないのに、理系行く人は古文苦手だからって行くんですよ。
文系行く人は数学苦手だからっていくんですよ。数学の論理展開の能力と現代文の論理展開の能力って全く同じだから、結局数学できないやつって現代文やってもできないんですよ。逆に現代文できるやつは数学やってもできるんですよ。
柳内:そこの論理っていうか、ロジックができてるかっていうのが大事なんですね。
DaiGo:最先端の研究っていうか、その研究がどう活かされてるかっていうことに触れて初めてそのおもしろさを手に入れるのに、それを教えてくれる先生がほとんどいないんですよね。興味から教えなきゃいけないと思うんですよね。
柳内:うんうん。「おもしろい!」とか「わかった!」みたいなことですよね。大事ですよね。
DaiGo:人工知能ってどんな感じですかって聞かれたときに、人工知能がどんなにおもしろいかって話をして、相手が興味を持ってもっと聞きたいって来てからアルゴリズムの話とかすれば良いのに、いきなり数式とかから入るから。ああいうのだめなんですよね。
柳内:お前ら覚えろみたいな。DaiGoさん先生やったら、めっちゃ興味持つ授業しそうですよね。
DaiGo:絶対上の人とけんかしますよ。学級何とかっているじゃないですか、絶対けんかします。
柳内:常識とは違う授業しちゃうから(笑)。
DaiGo:指導要綱だっけ、指導要領だっけ。あんなもん僕絶対無視しちゃいますもんね。
柳内:一応あるんですもんね。あれを何時間やらなきゃぃけないとか。
DaiGo:そうそう。皆自分で勉強する習慣を付けるのが一番良い。本当にこれ。僕中高私立の一貫校でしたけど、好きな先生の授業は受けてましたけど、そうじゃない先生の授業は耳栓して自分で勉強してたもん。
柳内:そうですよね、別に良い子になる必要はないですもんね。
DaiGo:はい。あと良い大学に入る唯一のメリットは、良い人に会えることですね。やっぱ環境が人をつくっちゃうんで、そういう意味では良いところ入ったほうが良いんですけど。でも受験勉強自体には意味を感じたことはなくて。だから僕予備校とか一切行かなかったんですよ。
皆が予備校行ってんだったら、予備校行ったら終わりじゃんって。チキンレースになるっていう。最終的に。あいつがこれだけやってるから俺もこれだけやらなっくちゃみたいな。
柳内:疲弊するだけっていうか。
DaiGo:だから誰もやってないところから攻めなくちゃと思ってたんで。
柳内:そっから戦略立ててたんですね。
DaiGo:人と違うことだけをやるっていうふうに決めて生きてきたので。
柳内:すごいなあ、おもしろい。大学で、さっき仰った出会い。ありました?
DaiGo:ありましたね。
柳内:どんな人が、DaiGoさんの人生を変えたなっていう。
DaiGo:人生を変えた人。大学であって、結局その先生の研究室は僕が入る年に東北大学に行っちゃったんで、入れなかったんですけど。とんでもない先生がいて。
確か大学2年のときだったかな。フーリエ解析か何かを教えてもらった先生だったんですけど。齊藤英治先生っていう。いわゆる大天才で。その先生は東北大学に、戦後最年少35歳で教授として招かれたんですよ。国立に。
慶応からヘッドハンティングされてスピントロニクスっていうのをやってた先生で、いわゆる電流はエレクトロニクスじゃないですか。じゃなくて、電子のスピンの流れっていうのを作って、それでいろんなことをしていくっていう。スピンの流れってすごくって、電流ってマイナスの電子が右から左に流れるじゃないですか。
熱とかが生まれるんですよ。電荷のやりとりがあるんで。スピンの流れっていうのは、電流じゃなくてスピンの流れ。
アップスピンの粒子がこう流れて、ダウンスピンの粒子がこう流れるんですよ。つまり正味ゼロなんです、電流の流れが。だから熱による損失が無かったりとか。
柳内:それぞれ電子の流れ?
DaiGo:電子の流れなんですけど、逆方向に同じように流れてるんで。差はゼロなんですよ。
柳内:けど何か、そこにエネルギーが生まれてるんですか?
DaiGo:そこで情報のやり取りができるんですよ。結局エレクトロニクスって情報をどれだけ電子の流れでやり取りするかじゃないですか。それをスピンでやると、電流による、熱による損失とかがなくなるんですね。
DaiGo:その先生がすごいこと言ってて。現代にある普通の物理は、真空の物理だって言うんですよ。真空の物理は変えられない。でも、こういう物質、物質の中の物理は変えられると。だから物理法則を書き換えられるというんですよ、その先生は。
柳内:だから、ニュートンのf=maとかそういうのは変えられると。
DaiGo:はい。マクスウェルの方程式ってあるじゃないですか。電磁力の。マクスウェルも、真空中と金属とか物質中とじゃあ意味が全然変わるんですよ。
柳内:なるほど。前提条件が全然違うんですね。
DaiGo:だから、こういう「系」をデザインしてしまえば、その中の物理法則を自由に作れるって話を、僕が研究室に遊びに行ったら熱心に語ってくれて。この先生格好いいと思って。だって物理法則を書き換えるって言ってるんですよ。この先生の元で学べたらと思ったら、次の年に東北大学に行っちゃったんですよ。
柳内:そこでもし齋藤先生に師事してたら、物理学者になってたかもしれない。
DaiGo:そうですね。テレビ出てなかったかもしれない。
柳内:それはテレビ業界的には損失なんで(笑)。
DaiGo:今はでも、それも良かったなと思ってるんですね。慶応行って良かったなって思うのは、本当に頭の良いやつっていうのがいて。刺激を受けましたね。その齋藤先生の研究室にいた人は、4年生の卒論でNature載ってたんですよ。そういうレベルの人だったんで。
柳内:僕はもう、良くある学会に載るのがやっとでしたもんね。Natureに。すごいなあ。
DaiGo:卒論Natureやべえなってずっと言ってて。
柳内:やっぱお話してるとDaiGoさん、知的欲求っていうか、人間っていろんな欲求があるじゃないですか。一番強いのは知的欲求なんですか? 知らないことを知りたいっていうか。
DaiGo:そうですね。好奇心だけで生きてますね。今だってライザップ行ってたりでいっぱい食べたりとかしなきゃいけないんですけど。
柳内:食べなきゃいけない(笑)。
DaiGo:食べなきゃいけないけど、昔なんか食べなくても本があれば生きてましたからね。
柳内:世の中的には成功してるってことになってると思いますけど、経済的にとかで成功しても、知的欲求のために投資したいなとか。
DaiGo:うん。ほとんどお金使わないんですよ。
柳内:意外とかかんないのかなって。本とかね。
DaiGo:そうです、そうです。本も読める量に限界があるじゃないですか。だから書籍代で、使うときでも月100万くらい。
柳内:でも100万ですか(笑)。
DaiGo:本だけですけどね。
柳内:いやあ、すごい!
DaiGo:今はいろんな出版社で本書かせて貰ってて、貰えるんで。だいぶ減りましたけど。論文とか高いじゃないですか、個人で買うと。
柳内:論文個人で買うんですか?
DaiGo:買いますね。「放送枠を適当に90分で取ってたんですが延長どうします?」って。延長する?
柳内:どうしましょうか。
DaiGo:民意で決めましょうか。
柳内:民主主義(笑)。
DaiGo:だから僕、車とか時計とか全然買わないし。服も、本のカバーとかで使うことはあっても、自分の趣味だけで買ったりとかはほぼないですね。
柳内:モテたいとかもないんですか?
DaiGo:無いですね。お金でモテたらね、よりお金をかける人に負ける気がするんですよ。
柳内:さっきの受験勉強の話じゃないですけど、チキンレースになると。
DaiGo:はい。自分にしかない部分だと、相手の心理に入り込むっていうのが一番大事なので。そっちで勝負かなっていう。
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