2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
手塚治虫遺伝子解析プロジェクト記者発表会(全1記事)
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DaiGo氏:今日はですね「メンタリストDaiGoの遺伝子を公開」ということで、僕の性格、心をつくっている遺伝子を公開したいと思います。
実は今回の仕事は「奇跡の出会い」だと思っています。なぜかというと、この前『アナザースカイ』という番組に出演したとき、ある先生にオックスフォード大学でインタビューをしたんですね。
その先生が「心理学」と「遺伝学」を組み合わせて「人間の心を遺伝子から解き明かす」という研究をしている先生だったんです。それで、その先生にインタビューをして帰ってきた2日後にこの仕事が来たんです!
「なんか運命があるんじゃないかな」なんて思って、すごい楽しみにしていましたので、今日はいろんなお話をしたいと思います。それで、今日お話する内容はですね、僕の「独断と偏見」がかなり含まれています。
なので「メンタリストDaiGoはこう思うんだな」と考えてもらえたらなと、一応先に言っておきます。では、僕の遺伝子をこれから皆さんに公開したいと思います。
『Myself』という遺伝子検査キットを使ってみました。これで何がわかるかというと、自分の性格、心をつくっている遺伝子がわかる。つまり「自分が遺伝的にどんな性格になりやすいのか」というのがわかるんですね。
すごい簡単で、ちょっと唾液を取ってから1ヶ月くらいでわかるんです。「40項目の性格分野と35項目の体質・特徴」がバーッとわかる検査で、今までによくあった遺伝子検査と違うのは、実生活に役立てやすいところだと思います。
普通の遺伝子の検査は「こういう遺伝子でした」で終わるんです。でも、これはですね「ビッグ・ファイブ」と呼ばれる、心理学で使われるポピュラーな性格診断の項目があるんですけど、その自己診断も同時にできるんですね。
だから「遺伝子的に見た自分の性格」と「心理学的に見た自分の性格」が比べられるんです。「生まれ持った性格はこうだけど、環境の要因だったり、自分の努力によって性格がどう変わったのか?」というところまでわかるんです。
その部分は最後に皆さんにお見せします。「メンタリストDaiGoがどういう人間なのか?」ということが全部わかると思います。
これが図の一例です。オレンジ色のグラフがですね「遺伝子の検査からわかった性格」で、緑のグラフが「現状の性格」です。緑のグラフはビッグ・ファイブを使っていて、心理学的に今どんな個性を持っているのか、ということがわかります。
バーッとお見せしますけど、75項目あってですね、たとえば「ストレスにどれくらい弱いか」とか「恋人をどのくらい束縛するのか」とか気になりますよね?
他にも「神経質になりやすいか」「ギャンブルにハマりやすいか」などがあります。「人生のイベントを大事にするか」というのは、女性は気になるんじゃないでしょうか? 結婚する相手が結婚式をやってくれるのか悩んでいる方もいますから。
「性格的な特性は90%くらいは遺伝子で決まる。残りの10%は環境要因だ」と言う人もいるので、この検査キットは自己分析をする上で優秀な物だと思います。
「付き合い初めのコミュニケーション能力」という項目もありますが、これが低かったとしたら「テクニックを学んで能力を高めないといけないな」とわかりますよね。
だから、自分を知るためにも使えるテストなんです。ちょっと皆さんにお聞きしたいんですけど「自分を知る」ってどういうことだと思います?
僕は「自分を知る」だけでは意味がないと思っているんです。自分を知って、それをどう変えていくか。知った自分をどうやって、社会であるとか、友人や家族、自分の大事な人のために活かせるのかが大事だと思うんです。
今回、僕が言う「自分を知る」という言葉には、別な意味も含まれています。それは「自分の弱みを認め、自分の強さをどう活かすか」ということができて初めて、自分を知ることだと思うんですね。今日は大事な個人情報である遺伝子をなぜ公開するのかというと。
これを見ていただいた方へ「自分を知ったら、まず弱みを認めて助けてもらう」そして「自分の強みを誰かのために役立ててほしい」というメッセージを込めたプレゼンなんです。これは、僕の勝手な意見です。
それでは、いよいよ僕の遺伝子を公開したいと思います。まずは1つ目、これですね。「付き合い初めのコミュニケーション能力」です。このグラフは日本人全体のパーセンテージを表しています。
これ、意外だと思うんですけど「コミュニケーション能力が高い傾向」が81%なんです。つまり、日本人の8割は付き合い初めのコミュニケーション能力が高いんですよ。これだけコミュニケーションに悩んでいる人がいるのに。
「もしかしたら、コミュニケーション能力が非常に高い種族なのにも関わらず、活かせていない可能性があるんじゃないか?」とも思うんですよね。そして、次のスライドでは、僕の持っている遺伝子が赤字で示されます。見てください。
「コミュニケーション力がやや高い傾向」となっていますけど、メンタリストなのに日本人の中では低いほうなんです。これを見て納得したんですけど、自分はコミュニケーション能力が低かったから、心理学を学んだりとか、人の心を読むメンタリストになろうと思ったんだとわかったんですよね。
他にもあります。「パートナーに対する束縛性」です。メディアの前で公開してもいいのか、結婚したりとか、彼女をつくるときに問題になるんじゃないかとも思ったんですが、あえて公開します。見てください。
「やや束縛する傾向」というビミョーな診断になっていました。めちゃめちゃ束縛するわけではないんですよ。ちょっと束縛するタイプ。これが「束縛しない傾向」だったら、かっこよかったんですけど。
でも、こうするとわかりますよね? 自分は、やや束縛するタイプだから、相手が自由なタイプだったら「ちょっと自分を抑えたほうが仲良くできるんじゃないか」と考えたりできますよね。
次は「霊的な話の信じやすさ」ですが、こんなものまで遺伝子に出るんですね。見てください、日本人の65%が「霊的な話を信じる傾向」だと出ています。皆さんもスピリチュアルなどにハマりはしなくても、霊を信じたりはしますよね。日本人には、やっぱりそういう傾向があるみたいです。
僕は「霊的な話をやや信じる傾向」と出ています。僕も実際、不思議なことや、超自然的な現象に興味があるんです。そこからメンタリストの方向に入っていった、ということもあるので、これも僕の自己分析と合っているなと思いました。
もう1個いきましょう。僕はメディアだと「クールで、全部計算して動いているように見える」と言われるんですが、見てください。遺伝子的には「突発的な行動をする傾向」と出ています。
実は、思い込みがあったり、スイッチが入ると行動するタイプなんです。僕は「みんな意外だろうな」と思っていたんですが、周りのスタッフやマネージャーからは「当たってます」と言われました。そういうイメージのギャップもわかったりします。
ここまで「『Myself』ではどんな性格的な傾向が測れるのか?」という部分をお見せしましたが、これからもっと深いところに入りたいと思います。メンタリストDaiGoの弱みとは何か。さっきも言いましたよね。「弱みを認めるところから始めましょう」と。
人間って弱みを隠して生きようとするんですよね。そうすると、どんどんどんどん辛くなります。なぜかというと「誰にも弱みを知られていない」ということは「誰にも助けてもらえない」ということですから。
だから僕はあえて、ここで皆さんに弱みをお見せします。僕の弱みはこうでした。まず「ネガティブ思考傾向」がありますね。もともと僕はいじめられっ子で、小1から中2までずっと友達がいなかったので、これはすごく当たっています。
さらに「神経質」です。これは、今はどうなんだろう? でも、たしかにバッグの中とか、キレイに並んでないと気がすまないところがあるので、当たっていますね。
そして「疎外感を感じやすい傾向」があります。集団の中にいるときに「疎外されてるな」と思ったり、さみしがり屋になりやすいタイプなんじゃないかと思います。
「ストレスを感じやすい傾向」もありましたね。僕はストレスに耐える力が強くなかったので、大学でも就活をほとんどしなかったんです。会社の中に入って、集団のストレスと闘う自信がなかったので、こういう自分でやる仕事を選びました。
最後に「感傷的になりやすい傾向」があるらしいですね。映画とか見ると泣いちゃったりするタイプなんですけど、けっこう涙もろい。
これを見てどう思います、こういう人間? ネガティブで、神経質で、さみしがり屋で、ストレスを感じまくるし、かといって人がいないと感傷的になっちゃうとか。これだけを見ると最悪ですよね。
多くの人は、こういう自分のネガティブなところばっかり見てしまうんです。ネガティブなものに引き寄せらる傾向があるので、こういうところだけ見ちゃうんですよね。でも、それはやめてほしいんです。必ず強みもあります。
それでは、遺伝子検査でわかった僕の強みをお見せしましょう。こうなりました。
まず「自己成長」です。どんどん上を目指して、自分の能力を高めていこうとする傾向が高いとわかりました。スイッチが入ると、ずっと勉強したりとか、本を読みまくるタイプなのでこれも当たっています。
これはどうなんだろう? 観察力というのも入ってくると思うんですが、「気配りをしやすいタイプ」らしいですね。
それで「怒りやすい傾向」があります。なぜ、これがポジティブなものとして入っているかというと、ライバルと切磋琢磨する「負けず嫌い」がこの項目には入っています。僕は負けず嫌いで「なにくそっ!」とチャレンジするタイプなんです。
「危険回避が得意」ということもあります。危険をあらかじめ察知して「これは危ないから避けよう」ということができるタイプです。
それで、最後に「幸福感を感じやすい」。何かにチャレンジをして、その結果得た成果に対して幸せを感じやすいということがわかりました。
どうですか? これを見たら、すごくハッピーそうに見えませんか? 自己成長が好きで、周りにも気を配れて、負けず嫌いなんだけど、安全な部分を通りつつ、結果に対して満足を覚えることもできる。
『Myself』をやったときに、ぜひ見てもらいたいのは、ここの部分です。まず自分の強みを知ってください。そして、その強みを「自分のため」ではなくて、皆さんの「大事な人のため」に使ってほしいんですね。
たとえば、自分はこういうタイプだから「自己成長をして、いろんな勉強をして、それを世の中に伝えよう」ということがわかると思います。すごく背中を押してくれると思うんです。そして、ここであえて前に戻ってみます。
自分のポジティブな面が見えると、こういうネガティブな特徴すら良い方向に解釈することができるようになるんですね。
たとえば「ネガティブ思考傾向」が出ていますけど、最新の心理学の研究によると「少しネガティブな思考を持つ人のほうが、計画を立てるときに現実的になる」ということがわかっているんです。
完全にネガティブになるのは良くないですが、ちょっとネガティブな部分があることで、達成しやすい計画を立てることができるんです。そう考えたら、ボジティブなことのように思えませんか? 自分の悩みをポジティブに活かすことができるんですね。
「神経質な傾向」についても、神経質な人は「仕事をきちんと完璧にやる」という傾向がありますから、神経質も悪くはないんです。
「疎外感を感じやすい傾向」はどうなるかというと、僕は疎外感を感じやすくて、さみしがり屋です。だからこそ、僕は一緒に働く人と友達みたいな関係になりやすいんです。
さみしがり屋ですから、仕事をする人と心理的な距離が近くないと悲しくなってしまう。でもそうすることで、より深い関係で仕事をすることができます。
「ストレスを感じやすい傾向」には良いことなんてないと思いますよね。でも、最新の心理学の研究では「ストレスを感じたとき、それが自分のためになっていると感じられる人は免疫力が向上する」ということがわかっています。ストレスを感じやすいからといって、ネガティブに働くとは限らないわけです。
そして最後に「感傷的になりやすい傾向」があります。涙もろいのは別に悪くはないですよね? むしろ、完璧な人は周りにストレスを与えちゃいますから。少し人間的な部分があるほうがいろんな人に愛される。人は「弱み」で愛されますから。
というふうに、ポジティブに捉えることもできるわけです。まず「自分の強み」を見て、そこから「弱みを見直す」というのを皆さんにやってもらいたいなと思います。もちろん、遺伝子検査をやっていただいてもいいですし、やらない方も自分に問いかけてみてください。
「自分の強みは何か?」「誰のためにそれが使えるのか?」「自分の弱みは何で、どうやって受け入れるか?」
それを、ぜひ考えてみてください。そうすれば、自分を変えることができます。その証拠をお見せしましょう。
僕の遺伝子的な傾向は今お話しましたが、次は「現在の個性」です。今のメンンタリストDaiGoはどういう人間に変わったのか? というのをお見せしたいと思います。こうなりました。
ビッグ・ファイブというものは「社会性」「慎重性・繊細性」「勤勉性」「協調性」「開放性・文化性」という5つの項目で分析します。オレンジ色のグラフは遺伝子検査の結果です。
そして、緑色のグラフが今の僕です。こうやって見てみると「社会性」については、もともと人とあまり喋るタイプじゃないんですよね。でも、現状の個性を見ると、ちょっと上がっています。
こういうお仕事をさせてもらって、いろんな人と関わったことで性格が少し変わったんですよね。社会性を手に入れることができたんです。
「開放性・文化性」についても、もともとは引きこもって本を読んでいるのが好きなタイプなので、開放性があるタイプではないんです。けど、これで見てみると開放性が上がっていますよね? 自分の強みをちゃんと活かすことができたからです。
「協調性」はね、低いままなのが若干気になるんですけども、これはいいでしょう(笑)。今後の課題ということで。
「勤勉性」については、勉強が好きなタイプではなかったんですが、勉強のおもしろさを知ることによって本をたくさん読むようになった。それがここに現れています。
そして最後に「慎重性・繊細性」を見ると、もともとは慎重なタイプなんです。新しいことだとか、メンタリストなんて、今までなかったような仕事にチャレンジする勇気なんて持っていなかったんですよね。
いじめられていたときも、自分から前に出て、自己主張をして自分の世界を変えようと思う人間ではなかったんです。ところが見てください。今は「慎重性・繊細性」が下がっていますよね? つまり、自分の強みにすることによってチャレンジできるようになったんです。
こういうふうに、自分の遺伝子がどんな性質も持っているのかを知って、自分を変えていった結果まで確認できるんです。だから、僕はこれを見てモチベーションが上がりましたね。
「もっとここを上げたい」とか「こういうところは認めないといけないな」ということを学びました。「90%の性格が遺伝子から決まる」という考え方もありますが、逆に言えば10%は自分でどうにでもできるんですよね。
その10%をたくさん前に出していくことができたら、いろんな人が変わることができるんじゃないかなと思います。ぜひ、自分の弱みを素直に認めて、強みをたくさん活かしてもらえたらなと思います。皆さんの大事な人のために。
今日は、最後まで聞いていただいてありがとうございました。
(会場拍手)
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