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質問するだけで、相手の態度を変える方法(全1記事)

ビジネスマン必見! 相手にお願いを聞いてもらう交渉術--メンタリストDaiGoの心理テクニック

メンタリストのDaiGo氏が日常で使える心理テクニックを伝授する「3分間の心理学」シリーズ。今回はお願いごとをしたいときに使える、質問で相手を動かすテクニックをレクチャーします。(この動画は2014年に公開されたものです)

お願いしたいときに使える質問方法

DaiGo氏:こんにちは、メンタリストのDaiGoです。今回はですね、僕らメンタリストがソクラテス・ストラテジーと呼んでいる方法をご紹介したいと思います。

ソクラテス自体は、おそらく皆さんも学校で習ったことがあるくらい有名な哲学者ですが、彼の問答法という方法があって。

簡単にいうと、質問を使って相手を動かしていくような内容なんですが、それを利用して相手の心を思い通りに動かす方法を今日はご紹介したいと思います。

おそらく皆さんが相手にプレゼンしたりとか、あるいは奥さんが旦那さんに何かを買ってほしい、あるいは旦那さんが奥さんに何かやってほしいとか、部下や取引先に何かお願い事をしたりだとか。

そういう場合に、普通に頼んだりとか自分の意見を言うのはすごく大変なことですよね。

相手に否定される場合もあれば、頭の固いクライアントとか、ひねくれてるクライアントだった場合には、いちいちこっちの言うことを否定してきたりだとかする場合がありますが、そういうものをすり抜けるのが、このソクラテス・ストラテジーという方法です。

簡単に言ってしまうと、自分の意見を直接言うのではなくて、質問の中に紛れ込ませながら言うことによって、相手の態度を変えていくっていう技術のことを言います。

わかりやすい例で言うんだったら、例えば、あなたが何か製品の売り込みをしていたとしますよね。

あなたの会社の製品の質はものすごく良いと。そして品質も安定しているという商品なんですが、他社より若干高い。ライバル企業よりもすこし高いと。

あなたは、これからライバル企業の製品が導入されているクライアントのところに行って、自分の会社の製品をプレゼンしなくちゃいけないという状況になったとします。

おそらく、そうするとあなたは値段で勝負ができないですから「うちの会社の製品は質が良いんです、品質が安定しているんです」っておそらく言いたくなると思うんです。

そうすると、相手はどう返してくるかというと「でも予算があるからさ」と、「コスト高いじゃん」って言われちゃうわけですよ。

そのときに、何も返せなくなっちゃいます。そうすると「うちは割高ではあるんですが、でも品質は良いんです!」って言っても、「いやいや、うちはお金無いから」って断られるわけですよ。

全て質問でプレゼンしていく

じゃあ、これをどういう風にソクラテスストラテジーを利用して、回避するかというと、全て質問にしてみるんです。

たとえば、一番最初に商品を売り込むときにも「貴社はライバル会社の安い製品を導入されていますが、結構コスト面には注意されているんですね」とか「コストカットに取り組んでいるんですね」とかいう話から入っても良いし。

あとはそこまでいくと事前に調べておかなくちゃいけないので、もっと汎用性があって簡単な言い方で言うんだったら、何か製品があって「こういうタイプの製品に一番求めるものは何ですか?」って聞くわけですよ。

すると、相手のクライアントが「たしかにうちもそういう製品を使っているけど、一番重要なのはやっぱりコスト面だよね。やっぱり値段が安くないと」って返ってきたとしますよね。そうしたら、ここでどう返すかというと、質問に乗せて返すわけですよ。

つまり「なるほど、コスト面を重視されているんですね。ということは、品質とか質は犠牲にされるんですか?」みたいに聞くわけです。

そうすると「いやいや、もちろんやっぱり質が大事だよ」っていう風に返ってくるわけですよ。品質には注意しているしっていう話をされたら、そこでまた返せばいいんです。

「なるほど。ということは品質にもかなり力を入れているわけですね。ということはナントカ社さん……」つまり、あなたのプレゼンしたい商品の競合他社の製品ですね。

「その製品っていうのはコストが安い上に品質も安定しているんですかね?」って聞くわけですよ。すると、むこうは「いやいや、たしかにコストは安いから時々不具合がある商品もあるんだよね」みたいな風に返してくるわけです。

すると「うちの製品は確かに少し割高には見えるかもしれないんですが、品質が安定しているので、その分、かえってコストカットにつながります」みたいな言い方もできるわけですよね。

つまり、自分が言いたいのは、うちの会社の製品は質が良いってことを言いたいわけです。

それをダイレクトに言うと跳ね返されてしまうので、そうではなくて、今みたいに質問に乗せてプレゼンしていく。

今の会話でいうんだったら、一人だとちょっとやりにくいんですけど、コストカットが一番大事って言ってる人から「いやいや品質はやっぱり一番大事だよ」と「品質を犠牲にすることはできないよ」という発言を引き出しているわけですよ。質問によって。

こうやって相手の態度を変えていくっていうのが、このソクラテス・ストラテジーの方法になります。

ですから、あなたももし自分の意見を通したい、奥さんにお小遣いを要求したいとか何でも良いんですけど、そういう自分の言いたいことがある場合には、ぜひ質問の中にそれを紛れ込ませて言ってみて下さい。

そうすると、うまくいけば、相手の態度を変えることができるようになると思います。ぜひ試してみて下さい。

メンタリストのDaiGoでした。

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