2024.12.24
「経営陣が見たい数字」が見えない状況からの脱却法 経営課題を解決に導く、オファリングサービスの特長
『あっ! 命の授業』刊行記念イベント(全1記事)
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ゴルゴ松本氏(以下、ゴルゴ):今日は2015年4月29日、昭和の日。ゴールデンウィークの真っ只中。私事でお集まりいただいてありがとうございます。こんな素敵な皆さんに私の出版記念サイン会に参加していただきまして、本当にありがたいんですけども。
私、本出させていただきましたが、真面目なことしか書いておりません。もっとふざけたほうがよかったんじゃないか、と思う方もいらっしゃると思うんですけども、僕が48年間生きてきて、あ、日本てすげえな、日本語ってすげえな、日本人ってすごいぞ、ということに自分なりに感じて気づいたことを本にまとめさせていただきました。
まとめるきっかけは、少年院に行って慰問して講演してるっていうところがテレビに出たことで皆さんの知れるところになったんですが、もともとはゴルゴ塾といって、私の芸人の後輩達に叱咤激励する意味をこめて話していた話を少年院でしただけなんですね。
で、僕がどんな感じでやってるかっていうと、テレビでご覧になっていただいたと思うんですけども、あれはただの漢字の抜粋だけなので、その前後にもいっぱいあります。中もいっぱいあるんですが、そういうのを多少まとめておりますので、ぜひ読んでいただけたら幸いです。
じゃあ、今からですね、ゴルゴ塾で後輩達に話していた、そして少年院でも話していたお話をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
ゴルゴ:さあ、みなさん、生まれたときから声を発してきました。最初に声を発した言葉はなんですか。
女1:オギャー、オギャーでしょうか。
ゴルゴ:もう一度。
女1:オギャー。
ゴルゴ:オギャー。はい。オギャーと言って生まれてきました。ごんべんに、言葉を延ばす、で、誕生。生まれてくる。これが誕生です。
みなさん誕生日が毎年あると思いますけども、誕生日というのは、生まれたときに声を延ばしてオギャー、オギャーと、実際は「ホンギャ〜! ホンギャ〜!(赤ちゃんの泣き真似)」と、こんな感じです。
いくら泣いても赤ちゃんは喉枯れません。喉で泣いてません。多分北島三郎さんが歌ってる場所だと思うんですよね。「は〜るばる♪」っていうのと同じ、鼻の奥で泣いてるんですね。
赤ちゃんは、全員がそうやって生まれてきてるんです。だから実際できるんです。だからちょっとやってもらいましょうかね。多分、一番若い人が一番生まれたときに近いからできると思うんですよ。若そうですね、女性。じゃあ、ちょっと出てきてもらっていいですか。
女2:私ですか?
ゴルゴ:ええ、近場にいるんで。コツを教えます。「ホンギャ〜! ホンギャ〜!」。
女2:「ホンギャ〜! ホンギャ〜!」
ゴルゴ:そうです。もっと鼻と口の中間、奥の中間ぐらいの喉ちんこの裏あたり。
ゴルゴ松本、女2:「ホンギャ〜! ホンギャ〜!」
ゴルゴ: 「ホンギャ〜! ホンギャ〜!」ア、アアア、なんだばかやろー、って志村けんさんみたいに。ア、アアア。
女2:ア、アアア。
ゴルゴ:そう、そこ。
女2:ア、アアア。
ゴルゴ:そこで。
ゴルゴ松本、女2:「ホンギャ〜! ホンギャ〜!」
ゴルゴ:ちょっと思い出すのに時間かかりそうですね。はい、ありがとうございます。でも、みなさん先ほどやっていただいたように泣いて生まれてきたんです。これが産声です。最初の言葉なんですね。
ゴルゴ:いいですか、最初の言葉です。昔は「ことのは」って言いました。なぜ、普段みなさん使ってる言葉、これ、わかりますよね、言う、ですからね。しかしこの葉っぱの葉、なぜだと思いますか。ここに意味があるんです。
葉っぱというのは、ちょっと前にも桜が咲きましたけど、桜の花がぱっと咲いて散った後、緑の葉っぱがぶわっと出てきますよね。それと季節を同じぐらいにして他の植物の木も緑をいっぱい生やしてくるんですね。
で、夏になってもっともっと緑を濃くして、いっぱい葉っぱを広げて、太陽、エネルギーを浴びて、秋になったら色付いて枯れます。紅葉して枯れていきます。で、冬は全部落ち葉として、栄養になっていきます。
しかしまた春になればまた花が咲いて葉っぱが出てきます。ということは常に毎年同じことを繰り返してるんですね。葉っぱというのは、夏場生い茂ってるときは酸素を出します。生き物に必要な酸素を出します。
葉っぱというのは繰り返し再生するっていう意味があります。で、言葉というのは言ったことは繰り返し再生しますよっていうことなんですね。だからみなさん「言霊」という言葉、聞いたことがあると思うんですけど、桑田さんの歌で「愛の言霊」っていう歌があるじゃないですか。これも言葉の魂で言霊。
これはみなさんご存知だと思いますけど、良いことを言えばよくなる。いいことが起こる。悪いこと言えば悪いことが現実に起こるよという、言葉の引き寄せの力です。
日本語には言霊というのがあります。それはもう普段の言葉、言の葉の中にあると。だから「口癖」ってあるでしょ、口の癖。無理。いやだ。できない。こう言っている人は間違いなく言霊が乗りますから、そういう状況が常に起きます。
口癖の癖、見てください。やまいだれです。一種の病気なんです。だから同じことを言うことで、病気になるということなんですね。口癖というのは。だから言葉はいいように言えば、そういう癖をつけたほうがいいわけです。
ゴルゴ:習うという字は、羽に白です。これは最初は小鳥も卵からかえったら真っ白、無垢な状態です。そこで、お母さん、お父さんが餌を持ってきたものを、飛んで持ってきました。お母さんが飛んでる姿を見て自分も真似て、習って羽をばたばたさせてるうちに、成長していって飛べるようになる。
習うという、最初は真っ白だけど、羽を翼をばたばたすることによって、親を見て育つっていうことなんです。で、日本語には習うより慣れろという言葉があります。慣れるっていう言葉は、いいですか、りっしんべんにこういう字を書きます。
習うより慣れろ。つまり習っただけじゃなくて、それを慣れるまで繰り返しやるんだよ。これが習慣になるんです。こういう癖のつけ方はいいと思います。いいですか。こういう感じで行きますから。漢字で「感じて」ください。
誕生日、だから毎年誕生日きたら自分で宣言してください。今年一年は私はこうやってがんばるよ、生きるよっていうのを宣言する日が誕生日ですから。物をもらう日が誕生日じゃないですからね。
ゴルゴ:じゃあいきますよ。言葉のすごさ、日本語は言葉がやっぱりすごいです。僕は歴史をずーっと、日本人のルーツとか日本の歴史をずーっと調べていくうちに日本語のすごさに気づきまして。
なにがすごいって、みなさん、幼稚園に入るとき、小学校に入るときに文字を勉強します。どういう文字から勉強するかって言ったらひらがなですよね。最初に、あ、い、う、え、お、と五十音表を渡されて、それを書けるように覚えていきます。記憶していきます。暗記していきます。
このあいうえお、を母の音と書いてなんて言いますか。
観客:ぼいん。
ゴルゴ:ぼいんです。そうです、ぼいんです。多かれ少なかれボインばかりですね。昔のお母さんね。母の音なんですね、このあいうえお、っていうのは。これがすべて、あかさたなはまやらわ、っていくわけです。いきしちにひみいりゐ、って。あ段、い段、う段、え段、お段。そして最後が、わゐうゑを、となります。なかなかこのゐとゑは学校では教えてくれないですよ。私も三年目ぐらいでやっと書けるようになりました。普通に、「あいうえお」の「い」とか「え」を使ってましたよね。
さあ、五十音表。最初に日本人はこれを教えます。すべての「うえ」には「あい」があるよ。すごくないですか。母の音、母音で、あいうえおの中で、すべての五十音の言葉の上には愛があるよっていうのをまず教えるんです。それがあいうえお、なんです。
ゴルゴ:で、五十音の中にずーっと人生があるんですよ。いろんな言葉の組み合わせで人生がきてます。言葉を発してきております。オギャーオギャーと喋った、泣いた後からずーっと、いろんな人生を歩んでいきます。
ずーっと、あかさたなはまやらわ、いきしちにひみいりゐ、たちつてと、なにぬねの、はひふへほ、まみむめも、らりるれろ、とずーっといって、わゐうゑを。で、最後、ここはなんですか、最後に。
観客:「ん」。
ゴルゴ:「ん」なんです。愛で始まって最後は、日本語は「を」と「ん」で「恩」。感謝なんです。
愛で始まって、恩を感じて死んでいくんです。生まれたときは愛なんです。これは母親の愛なんです。すべての始まりは、女が台、始まり。男と女もお母さんから生まれます。女の人が土台をしっかりしてくれたら、男は一生懸命働くんです。
男という字は田んぼの力です。外で働けっていう意味です。力仕事一生懸命、汗水流してがんばりなさいっていうのが田んぼの力という字で男の意味なんです。
ゴルゴ:すべての始まりは女性だよ。愛から始まって最後は恩で終わる。この恩が感謝です。感じたら謝るっていうことです。ありがとうございますって実は謝ってる意味も含まれてるんです。この漢字で、罪を謝るで謝罪という同じ漢字を使います。
感じたら謝る。罪を犯したら謝る。ごめんなさい。なぜ同じ文字なのか、ここに秘密があります。ごんべんに射ると書きます。言葉にバンと弓を射るように言葉に発しなさい、というのが射の音です。中国ではシエシエです。日本ではシャといって、これは「あやまる」という訓読みがあります。
感じたら、謝るんです。感謝なんですけど謝るんです。なぜ謝るかって言ったら、人間が生きるためにはいろんな命をいただいてるんです。植物、野菜もそうです。魚もそうです。お肉もそうです。すべて、命があるものを人間が食して食べることで命をつなげてきたんです。それに対するありがとうございますっていうお礼が含まれてるんです。
「いただきます」ってあるじゃないですか。普段ご飯食べるとき、いただきます。大きな声で言いなさいって教わりました。「いただきます」は本当は、「天地(あめつち)の恵み、命いただきます」っていう意味なんです。あめつちというのは天地、この空間上にすべてある、地球上にあるすべてのものの恵みをいただきます。
だから最初、カットしちゃってるんですね。ただ、「いただきます」という。で、そのいただきますの前には、命、恵みをいただきます。ありがとうございます。っていう意味があるんです。
例えば、「おはようございます」ってあるじゃないですか。おはようございます、あざーっす、ういーっすっていう挨拶。「おはようございます」も実は省略形で、「お早くお起きになりまして、ご健康おめでとうございます」とうのが、本来の日本語なんですね。
だけど、朝出会って、朝起き、早起きする人は多分健康なんですよ。4時、5時に目が覚める人って健康なんです。で、散歩行って、ぱっと出会ったら近所の人に、「あ、お早くお起きになりまして、ご健康おめでとうございます」と言うのは長ったらしくて、多分、時代とともに「これちょっと長いんじゃねえか」と。
毎回毎回、会う人会う人に「お早くお起きになりまして、ご健康おめでとうございます」「あ、お早くお起きになりまして、ご健康おめでとうございます」なんて言ってたら多分前に進めないですよね。会社遅れちゃいますよ。だから、おはようございます、ってなったんだと思うんですけれど。
ゴルゴ:言葉っていうのは時代とともに変化していきます。いいですか。日本語は最初に、子供たちにもそうですけど、外国人の人が日本語を覚えるときもそうです。五十音表に、あいうえお。すべての上に、始まりは愛で、最後は恩で終わるという。すごい国です。
というところに僕はおもしれえな、これは伝えなきゃいけないなと思って、後輩たちにまず喋ってたんですね。
いいですか。ここからまだいきますからね。すべての上には愛がある。たぶん僕のこじつけだと思うんですけど、たぶんこんな感じだと思います。こじつけられる日本語って、韻を踏むとかもあるんですけど、すごいなと思うんですよね。
同じ読み方でも違ったりするじゃないですか。雲と蜘蛛、関西弁で言ったらなんですかね、また発音変わるんだと思いますけど、箸と橋とか。いろいろあるんですけど、すべてはどこかでつながってるんですね。
みなさんの名前にも漢字があると思うんですが、苗字じゃなくて下の名前はたぶんそれなりの、親、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんの家族や偉い人が名前を付けてくれたと思うんですけど、その漢字の中に意味があります。
漢字っていうのは、一つじゃなくて、もう三千四、五百年前から、まあ、発見された部分ではそれぐらい昔からずーっとあるんですけど、象形文字から始まっていまだに使ってるって、なにか秘密があるに違いないと思うんですよ。
辺であったり旁の組み合わせですべて意味が変わってくるし、そこの中にいろんな意味があります。時代を生き抜いてきた意味が込められてます。ということは、この中には、すごい、ダヴィンチコードに匹敵する、それ以上の何かがあるわけですよ。
ゴルゴ:さあ、みなさん、今までどうでした。生きてきて。生まれてから死ぬ。まだ死んでないですけど。生まれてきて、明日のために何を考えます? 明日のために。
幸せでいてえなあ、毎日幸せでいてえなあ、って願いを込めて生きてると思うんですね。だけど実際はね、少年院で子供達に幸せの反対はなんだと思う、と言うと、かならず「つらい」って言うんです。「からい」とも読めます。似てますよね。「幸せ」という字と「辛い」という字。
さあ、どこが違うかって子供たちに言うと、一本足りないって言うんです。もう分かるんですね。すぐ分かるんです。ここに一本足りないんです。辛いときというのは何かが欠けてると。心の中に何かが欠けてるわけですよ。だから何かそれに気づいて、ここに一本足してあげれば幸せという字に変化するんですよね。
考え方一つです。幸せという字、逆さに見てください。一緒です。逆に末広がりになってます。
つまづいて、ころんで、どん底になっても、考え方次第。幸せな状態でひっくり返ってつまづいても、幸せだっていうことです。考え方次第です。多分、自分が底辺にね、一番下につまづいて、どん底にいたと思ったら、もう、そこからは下はないわけですよ。だから上を見るしかない。上に行くために、幸せになるために、自分で立ち上がっていくしかないわけですよ。考え方一つなんです。どこを幸せと思うか、なにを辛いと思うか。
ゴルゴ:そんなこと言っても人生はやっぱりきついですよ。毎日がハッピーっていうことが起きません。ニュース見てもいろんなことが起きます。辛いニュースいっぱいあります。やっぱり辛いです。その辛いときどうしたらいいのか。
どうしても辛いとき。どうしても辛いときは、抱きかかえてやるんですよ。辛いを抱きかかえてる、これを辛抱って言います。
わかりますか。我慢しろってよく言われるんですけど、我慢って、あれ、どういうふうに書くっけ。こうか。
我慢。はい、この慢にはあまりいい意味がありません。これもないです。我です。我欲の我です。これは、緩慢であったり、自慢であったり、怠慢であったりとか、おごり高ぶるっていう意味があります。あまりいい意味はございません。
だから我慢するっていうのは、多分、時代だと思うんですよね。日本が戦争に負けてとか、ああいう時代に我慢しなさい、我慢しなさい、物がないじゃない、我慢しなさい。って言われた教育の中で根付いてしまった言葉なんですけど、ここにはいい意味はございません。
そういうとき、辛いときは、辛いを抱きかかえる。包むという字はお母さんのおなかの中にいる状態です。包まれてるんです。お母さんに、愛で包まれてるんです。それを、生まれてきたことによって、お母さんの手で支えられることで、抱きかかえる、抱くっていう字なんですね。だから、そういうふうに包んであげる、辛いを包んであげるのがいいんです。
ゴルゴ:で、そうすることによって、耐えることによって、心の棒、これも「しんぼう」と読みます。耐えることによって心の棒が太く強くなっていくんです。その棒をここに足してやればいい。幸せになれるっていう。これ僕のこじつけなんですけど、どう思います?
女3:すごい。
ゴルゴ:こじつけですよ。だから漢字でも、辛抱で「しんぼう」と読めるし、心棒も「しんぼう」て読むっていう、そういう何か不思議なものが日本語にはあるんじゃないかな、って自分なりにこじつけております。
辛いときは耐えるんです。耐える。忍ぶ、忍耐の忍。心に刃。昔から言いますよね、心に刃を忍ばせろって言うじゃないですか。
そんな野蛮なことじゃないんですよ。この刃を作るのにどれだけの気持ちと、どれだけの時間がかかるかっていうことなんです。刀ってあるじゃないですか。江戸時代まで使っていた刀。刀を作る人を、刀鍛冶と言います。鉄を、真っ赤なね、炭でがーっと焼いて、鉄は熱いうちに打てって言って、真っ赤なのをばーっと出して、それをカーンカーンカーンカーンカーンと叩いて、今度はそれを水にだーっと逆に冷やして、それをまた熱して、これの繰り返しですよ。
で、どんどん延ばしていって、一番切れるところに鋼をまいていくわけですよ。これを、またターンターンターンターンと叩いていって、鍛錬していって、最後は磨きをかけるんです。やっと刀になるんです。どうもここには職人の命が吹き込まれてるわけです。
そうすることによって、要は刀っていうのは、刃っていうのは、いろんな状況、熱いも、冷たいも、痛いも、叩かれながらも鍛え抜いて、そこを耐え抜いたぐらいの心だよっていう。だから忍びの者、忍者というのは、そういう修行を積んできた人なんです。たまにくのいちもいますからね。気をつけないといけませんけど。
ゴルゴ:さあみなさん、なんとなく飽きたなという顔をした人もいると思うんですけども。いいですか、漢字はまだまだありますからね。じゃあ、カメラマンさんも音声さんもいると思うんですけど僕が質問したら答えてくださいね。いいですか。もう何でもいいですよ。今日ね、僕が後輩達にいろいろ喋るときに持ってるノートで、いろいろネタを見たりとか、自分のギャグ考えたりとかね。今、ここでは発表できないくらい卑猥なことも書いたりするんですけどね。
この中に漢字も書いたりしてるんですね。じゃあ、この中から、これいきましょう。目標を持って何かを目指す。要は分かりやすく言ったら、夢ですよね。夢。これいろいろあると思うんですけども、今カメラをバチバチやってるあなた、これからの夢はありますか? 目標。
男1:夢は幸せな家族を作ること。
ゴルゴ:ですよね。もう、カメラマンという職業で今、自分の目標は達成してますよね。このあと、どんなカメラマンになりたいですか。先ほど言った、家族を養う。
男1:はい。
ゴルゴ:はい、男は田んぼの力ですから外で汗水たらして働く。働くの語源は傍らを楽にする。「はたにいる家族を楽にさせるために働く」が語源です。
では夢という字ににんべんをつけると何という字ですか。はい、儚いです。夢を持てって言う割には、にんべんをつけたら儚い。夢はぼんやりと終わってしまうもので、儚いものだっていうふうに、こういう漢字もあります。
でもこれは儚く終えた人の言葉だと思います。実現させた、夢をかなえた人達もたくさんいると思います。このにんべんとっちゃえばいいんです。夢なんです。
ゴルゴ:夢は見るもので、それを実現させるために何をするかって言ったら、行動するしかない。だけど、時間かかる人、かからない人、それぞれあります。早くに、もう10代、20代で成功した人もいれば、40代過ぎてから成功するもいます。お笑いの世界でもいますよね。ラッスンゴレライでばっと一気に有名になった彼らは8.6秒で売れちゃったっていう。そのぐらい短期間で売れちゃった新人もいます。
だけど、もうずーっと、ずーっと低空飛行で、ずーっといって、やっと18年、20年くらい経ってから、「ワイルドだろう」で売れたのがスギちゃん。売れ方にはいろいろあるんですね。
でも、夢を持ってずーっとがんばってきたんです。だから早くに実現できる人、遅く時間かかる人っているんです。
さあ、その違い。あきらめちゃうとよくないと言われてますけども、夢や目標、大体ね、やっぱり最初に言った言霊なんです。言葉なんです。言葉の繰り返しなんです。どういうことを言って自分を作っていくかなんです。
口にプラスマイナスと書いて、吐くという字です。弱音を吐くという吐くです。お酒を飲んで吐くのも一緒です。プラスなこともマイナスなことも吐き出していいんです。喋っていいんです。
だけど、成功する、夢を実現する人っていうのは少しずつ変化が現れます。弱音を吐かなくなってくる。マイナスなことを吐かなくなるんです。少しずつ、少しずつマイナスを取っていくんです。言わなくなっていくんです。だんだんだんだん、マイナスを取っていくと、口にプラスで叶う。
やっぱりいい言葉を喋って話していくほうが絶対いいんです。そしてこれをより早く実現させるには、叶えさせるには、ここにもう一つ足しちゃうんです。
叫ぶです。心の中で叫び続けるんです。ノートに書いたりしながら、日記に書きながら叫び続けるんです。山や海に行ったらそういうところで、自然のところで声を出すんです。大きな声を出すんです。そうすることによって言葉の道ができるんです。
言葉が這っているんです。この地球上をずっと這って這って這っていって、最終的に這い上がるんです。言葉っていうのは発すれば発するほど勢いがついていって、這い上がって、これで夢が叶うんです。
ゴルゴ:昨日ね、たまたま僕は横須賀の先の少年院に行ってきたんですけども。そこの行く途中に、叶う神社と書いて叶(かのう)神社。これは西と東があって、西叶神社、東叶神社という二つあったんです。
で、両方行ってきたんです。これも僕は巡り合わせかなと思って。叶、叶姉妹も叶ですよ。この叶。叶っていうのは叶うっていうことです。叶は可能という意味です。可能性がある。可能なことなんだよっていうことです。これは多分、僕は昨日見て、イコールだなとそこで感じたんですけども、こじつけでしょうかね。僕のね。
夢は叶います。プラスなこと言ってたら叶います。でも、叶うためには、叶ってからそのあとも大切です。野球選手になりたいのか、スポーツ選手になりたいのか、どんな会社持ちたいのかとか、いろんな夢あると思いますけど、周りの人が笑顔でくらせる、笑顔のある成功をみんなやっていただきたいですよね。
ゴルゴ:じゃあ、最後にですね、私のギャグ。1997年に田舎の山、秩父の山を見ていて、思いついたって言うより山の頂に命という漢字が出てきて、それがどーんと体に入ってきて、駅のホームで、あ、できた、ていうね。これが命の始まりなんですけど。
さあ、命。人屋根に一叩き。これは殴ったり蹴ったりして相手を痛めつけることで命を感じるとか、そういうことじゃございません。人を一叩き。生まれる前から、この世に誕生する前から、お母さんのお腹の中にいるときから、トックントックントックン。寝てるときも働けと言われずにずーっと働き続けてくれている心臓の、トックントックントックン、この一叩き、一叩きの連続が命なんです。
この命を生んでくれたのがお母さんなんです。だからこれをずーっと受け継いでいかなきゃいけないんです。未来に対して、未来に向けて、自分の命をつなげていくのが、今、生きてるっていうことなんです。いいですか。命。人を一叩き。ずーっと動き続けてます。ぜひみなさんもですね、これからの自分の人生を楽しく元気にすごしていただきたいと思います。
じゃあ、最後にですね、いつもやってます全員で命をやりたいと思います。起立。右足で口を作って、最後に左足を上げるんです。右足で立ちます。そのときに、上半身45度です。これで10秒立てたらバランスがいいっていうことです。もしヨレヨレになって倒れたらですね、ちょっと鍛えてください。
これはもうできる人みなさんやってくださいよ。カメラマンさんは仕事で撮らなきゃいけないですけどね。いきますよ。みなさんのこれからの人生がますます楽しくなることを祈って、いきます。はーっ、猪木!
(会場笑)
ゴルゴ:いきます。はーっ、命!
はい立って。恥ずかしいと思いますけども、一回きりの人生ですから頑張って。はい、5、4、3、2、1、はい、ありがとうございました!
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