2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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水嶋:女性のマスターベーションについてはスマホが出てきて、BLとかが見えるようになってので、女子はこっそり閲覧できるようになってきた。すごく良い状態ですね、現状は。
勝部:携帯のアダルト漫画の閲覧とか女性のほうが多いって話も聞きますね。
水嶋:ネットで漫画を買うのは女性のほうもすごく多かったり、あと最近では「エロメン」さんと言って女性向けのAV男優さんを起用した作品も出てきまして。
女性の性の趣味、「消費する性」の多様性が増えてきたのかなというのがよく見えますね。
染矢:女性が性についてオープンに語りやすくなってきた風潮も感じますよね。
水嶋:そうですね。女性というのは体が熟するのに時間がかかる、オーガズムを感じられずに死ぬ方もいらっしゃるし、早い段階で感じる人もいる。
でも、7割くらいはセックスでイケないくらい、ちょっと助走がいるような体質なので、ありがたい現状になってきたのかなと思います。
染矢:ありがとうございます。性に関するおススメの資料がありまして、たとえば今日協賛頂いている相模ゴムさんが「ニッポンのセックス」という自主調査をしておりまして、それによると1か月の男性の平均の自慰回数は6.5回。
それに対して、女性は0.9回なんていう情報が載っていますので、是非興味ある方はご覧ください。
あとはJEXさんのジャパンセックスサーベイとか、日本家族計画協会さんの「男女の生活と意識に関する調査」とか、かおりんさんも一緒に活動されているSWASHさんもワーカーさんに関わる調査データを公開してますね。他にも調査関連のデータがあるので、見てみても面白いかもしれませんね。
染矢:じゃあ次の質問です。「男女交際のあり方の多様化に関して、社会制度や法令に望みたいことはありますか?」という、何かハードル高い質問が(笑)
水嶋:私すごいあるー! PACSというパートナー制度があったら良いなと。いわゆるフランス婚・事実婚で、ある程度の期間を経たら、女性同士でも良いし、男性同士でも良い。
日本でいう後見人制度みたいなところもあるし、カラダがダメになったりとか、障害を持ったりとか、死ぬ間際ってどうしても人の手が必要なんですよ。
で、パートナーと言っても事実婚だと、手術の承諾書にサインができないとか、ちょっと大変なことが起きるので、その時に「私その人のことを面倒が見たいです」という人がちゃんと存在できるようにしてあげるのは、むしろ多様性が高いからこそ必要なことかなと思いますね。
染矢:坂爪さんは?
坂爪:確かに結婚とかも含めて多様性な制度ができることにはすごい同意なのですが、人間がどれだけ多様性に耐えられるかという別の問題があるかと思うんですよね。
どうしても家族って宗教的のイメージがあって、論理的には分かっているんだけど、体では理解できなかったりする。制度が多様化することは大賛成なんですが、多様性に耐えられる人間をどう作っていくかという教育の問題がすごく重要なのかなと常々思っています。
染矢:元気さんはどうですか?
勝部:私もフランスのPACSやスウェーデンのサンボとか大好物で早く導入して欲しいのですが、やっぱり坂爪さんもおっしゃったように、まだまだそれに耐えうる社会になっていないのかなと。
たとえば、内閣府の少子化対策の専門家会議とかでも、必ずフランスの事実婚の話が出てくるんですけど、事実婚もフランスの少子化対策に貢献した一つだという認識自体はあるのに、出てきた対策には事実婚の話は全然触れられていない。
意識の中で最初から選択肢として無いことになってしまっていると感じますね。
あと、社会制度や法令以前に言語の問題も結構あると思うのです。「恋人」や「カップル」とかの言葉って限定的だなと思っています。
最近ですと添い寝をするだけの関係という「ソフレ」などの言語が出てきて、若干多様化はしているのかなとは思うのですがまだまだですね。
たとえばセフレって言葉に関しても本当に多種多様な関係性があって、どれだけいっぱい種類があるのか気になって私一回分類したことがあったんですね。そしたら100通り以上出てきまして(笑)。
この関係には排他性があるのか無いのかとか、そのように関係性の性質を抽出してみると本当にたくさんあったので、まだまだ言語自体が多様性に対応できていないんだなと思いました。
人それぞれ「恋人」と言っても想像する姿はいっぱいあるけれども、恋人という言葉は一つしか無いし、そのような言語が生まれてから社会制度や法令に取り扱われるようになるのかなと思うので。
まずは言語を作って、「こんな関係性があるんだよ!」ということを、それぞれの当事者やそれをとりまく人たちが積極的にアピールしていかないと変わらないのかなと思いますね。
染矢:はい、ありがとうございます。私自身もちょっと言わせてもらうと、男女交際の多様化ということもあるんですが、この質問が出てきたのがレベルが高いなと思いました。
参加者のみなさんありがとうございます(笑)。そもそもこういう議論を出来る土壌というのが日本だとなかなか無いかなと思うのですよね。
問題意識自体起こっていないことも多い。セクシュアリティーについて学ぶ機会が、学習指導要綱の中でもっと保障されていくべきだなと。
豊かな人生を送るために、最低限の幸せを保障するためには必要かなと思うところですね。あと、個人的には低用量ピル・緊急避妊ピルの保険適用や薬局で買えたりといったアクセスを改善するというのは若年妊娠から派生する貧困の連鎖を断ち切る施策としても必要だと思っています。
じゃあ会場からの質問があれば! みなさんどうですかね?
水嶋:きゃー! ここに手を挙げるってすごい勇者ですね。
染矢:あ、勇者いた! 勇者~
質問者:講演ありがとうございます。坂爪さんの最初にほうのスライドで、恋愛やセックスが娯楽とされているという点がありましたが、それは世間一般の見方だったのでしょうか?
坂爪:そうですね。あくまで世間一般のイメージとして。
質問者:ちょっと坂爪さん自身がそう思っているのかと思ってしまいまして。
坂爪:あ、自分自身がですか!? 自分自身は全くではないのですね。エロ的なものに対して興味が無い人間なので、健康と権利とか公共性とかそっち側のほうから性を考えたいというタイプの人間ですね。
あと自分も6年くらいホワイトハンズの活動をしていて思うのですが、性の問題に関わっている人ってエロい人って意外と少ないなと。
もちろん恋愛はいっぱいあると思うんですが、みんな真面目ですよね。真面目に考えていらっしゃる方が多くて、そういう意味でエロってそんなにマジョリティーじゃないのかなと思うこともありました。
染矢:もう一つくらいお受けできるかと思うんですけれどもどうですか? この機会に是非。あ、じゃあ次の勇者の方。
質問者:実はさっき制度と法律の質問を書いた者なんですけれども、日本の男女交際が長続きしないという問題を取り扱っている人の話を聞くと、クリスマスとかバレンタインとか非日常空間。
いわゆる「ハレ」と言われる部分と、普段の日常生活の「ケ」という部分のうち、長続きしないカップルの特徴って「ハレ」の機会のイベントをいかに楽しむかってことには注力するんだけれども。
普段の何気ない日常生活でのコミュニケーションがすごいおざなりになっているんじゃないかなという気がしています。普段の何気ない時のコミュニケーションをより良くすることについて何か良い方法があればお伺いしたいなと思います。
水嶋:私最近やっているのが、パートナーじゃないんですが、男の子に「ねぇ愛してる? 愛してるって言って」って愛してるを言わせるんです。
「今日可愛いって言われたいから可愛いって言って」とかも。三十路超えた特有の開き直り感みたいなのもありまして、なるべく言ったことが無いような言葉とかを使う。
日常的じゃない感情を投げる機会って男の子ってすごい少ないんじゃないかなって思った時に、それが日常にあれば良いのかなと。
たとえばいつも留守番に「最後は愛してるって言ってね」みたいな、そういうのを全部組み込ませてしまったほうがツールとしてはやりやすい。
私、特に愛してるとか可愛いとか言われると「テヘっ」となるので、気分良くさせてくれてどうもありがとうみたいな感じで、自分も関係しやすい言葉やツールを相手に教えて、それを投げてもらう。
「私こうされると嬉しいの!」ってやり方をなるべく、決めてもらったり、教えてもらったりの関係は結構良いのかなと思っています。
坂爪:確かにそういう「型」を作るって私もすごい重要だと思っていて、うちの奥さんも毎晩寝る前に自分に「私の好きなところ3つ言え」って言うんですよ。
自分は毎日「料理が上手い」とか「育児を頑張っている」とか、もう5年間なのでかれこれ数千個は行ったかなと(笑)そういう型を作ってしまって日常的にしてしまうというのが女性も喜ぶし、関係も上手く行くし、良いのかなと思いました。
染矢:私もちょっと夫婦のぶっちゃけあるあるみたいなのを言っても良いですか? 私は「あ、あの犬かわいいね!」とか言って、旦那が「かわいいね~」って言ったら、「ほんと? ありがとう?」って言う(笑)。
とりあえず言わせてそれ全部自分のこととしてポジティブに受け取るというのをやってて「ハート強ぇなぁ」っていつも言われます(笑)。
恋愛ってドキドキしなきゃいけないもの、ドキドキしないと恋愛じゃない、という価値観がどっかしらあるんじゃないかなと思って、そういう日常の幸せとか笑いとかを大切にし合えるのは良いのかなって思います。
勝部:ハレとケの話は大好物でブログとかでもよく書いているんですけれど、あれだけセックスレスが叫ばれているクリスマスだけにコンドームが売り切れになるとか、結婚式だけ盛り上がってそのあと関係が冷めるとか、日本の文化ってそういう傾向にあると感じています。
一番の原因としては日常の生活の中でお手本が無いことかと。日ごろ周りにコミュニケーションをしっかりとれている男女がいること。
たとえば海外に行けば公園の中でイチャイチャしているカップルが日常生活の中にいて、妻と夫が当たり前のように肩を組みながら「やぁやぁよく来たねぇ」とホームパーティーのお出迎えをしたりすることもあるかと思うので、そういうシチュエーションに慣れていくことが大切かなと思います。
自分自身もそれを当たり前にしていくために、たとえばホームパーティーをカップル共同で開いたりとか、カップルでいろんなカップルやカップルじゃない人との交流の機会を増やして、日常化していく。
そうやってカップルの溢れる人間関係を広めていければ、周りにも自分にも良い影響を与えるのではないかなと思っています。
染矢:ありがとうございます。お時間なのでパネルトークはこれで終わりたいと思います。ありがとうございました~。
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