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『ちょっと差がつくビジネスサプリ』。今回は、「日記を書く習慣」についてお届けします。
■音声コンテンツは
こちら 「日記」がビジネスパーソンに有効な3つの理由
熊谷翔大氏:今日は、「日記を書く習慣」がテーマです。新年が明けて、新しい習慣を身につけようと取り組まれている方も少なくないかと思います。
私も先週チームのメンバーと習慣について盛り上がったタイミングがありまして、私が一番人におすすめしているのは、日記を書く習慣です。
私自身は2018年の年始から始めたんですけれども、当時は仕事もプライベートも何をやってもうまくいかない時期でした。そこで、現状を少しでも変えるものはないかと本を読んで調べて、日記にたどり着いた経緯がありました。
最初はその日に起こったポジティブなことを3つ書くとかルールを決めて書いていたんですが、途中からは、その日起こったこと、思ったことを思うがままに書くように変わりました。
私は手帳の高橋さんの「3年日記」を使っていたんですけれども、2年目以降は昨年の同じ日付の欄に日記を書くかたちになっているので、1年前〜2年前のことを振り返りながら、楽しんで書いています。
ビジネスパーソンにとっても、日記はけっこう有効だと感じています。うれしいポイントを3つご紹介いたします。
まず1つ目は「その日の振り返りができる」ということです。書く内容は仕事でも仕事以外でもいいかと思うんですけれども、これが良かった、これが良くなかったということが言葉にするとわかります。人間は頭で考えるとモヤモヤしがちなんですけれども、言葉にするだけで、「もっとこれからこうしよう」みたいな次のアクションが浮かび上がりやすくなるかと思います。
私の尊敬する講師の方に聞いても、いいリーダーになるために、苦しいことも含めて日記を書いて読み返すとおっしゃっていました。
特にビジネスパーソンにとっては、少しでも仕事のレベルを上げたり人間としても一回り、二回り成長するためには、日記がPDCAを回すためのツールとして最適じゃないかと思います。
キャリアにも人生にもいい影響がある
続いて2つ目ですが、「感情のコントロールにつながる」です。今で言うマインドフルネスみたいな感じかなと思いますけれども、日々仕事や生活していく中で、良いことも良くないこともあるかと思います。
特に良くないことが起こった時に、常に聞いてくれる友人、家族がいればいいと思うんですが、そんなに毎日話を聞いてくれる人ってそういないと思います。自分で溜め続けると大きなストレスに変わってしまいますので、日記のように自分だけの世界を持てるといいかと思います。何かをデトックスする場を持っているということは、やはり精神衛生上すごくいいかなと思っております。
あとは、後に読み返してみた時に、「あぁ、この時はこんなことでイライラしていたんだな、若かったな」みたいに笑って読み返せるというところも、励まされるポイントだと感じています。
そして最後、3つ目は「キャリアを考えるヒントになる」です。その日起こったこと、うれしいこと、嫌なことを書き続けていくと、自分自身がどんなものにテンションが上がったり下がったりするのかが、少しずつわかってきます。ある意味心の叫びが聞こえてくるイメージかと思います。
これは言語化し続けるからこそ気づけるものだと私自身も感じておりますし、実は私も、日記を書き始めた2018年に転職に踏み切れたのも、日記のおかげだったんじゃないかなと感じています。
3つのうれしいポイントをおさらいします。1つ目、その日の振り返りができる。2つ目、感情のコントロールにつながる。そして3つ目、キャリアを考えるヒントになるということをお伝えしました。
毎日書くのは難しいという方は、ノートや携帯のメモアプリに書くのでもいいかと思います。頭の中を言語化するアクションは、きっと仕事、キャリア、人生に何かしらプラスの影響があるように思っております。
日記を習慣にしようと思ってみた方は、ぜひハードルを下げてやり始めていただけるといいんじゃないでしょうか。年始のタイミングですので、まだ習慣にするのにも遅くないかと思います。
変な話ですけれども、もし三日坊主で終わったとしたら、それはそれでいいと思います。割り切りましょう。三日坊主を何回か繰り返すと習慣に変わるということもあるかと思いますので、あんまりハードルを上げ過ぎずにやってみることをおすすめします。