2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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桑江令氏:次は「炎上の原因となった問題行動の主体の内訳」の調査結果についてです。2020年でいきますと、著名人が51.3パーセント。法人が29.8パーセント、一般人が18.8パーセントという結果になりました。
これを件数で比較いたしますと、2019年が著名人で509件だったものが726件で、42.6パーセント増。そして法人が390件だったものが426件で、8.2パーセント増。逆に一般人は、前年の329件から267件と約20パーセント減少しています。
これはコロナ禍において分断が進み、一般人が著名人や法人に対してネガティブな印象を持ちやすい環境だったことが関係しているのではないか? と考えております。
これから先のデータは、弊研究所が一般ユーザー5,104人を対象にアンケートを実施した結果になります。今回は、全国47都道府県の10代から60代まで男女を対象にしまして、炎上やクライシスに対するリテラシーや、その後の行動などの調査を行いました。
結果からお伝えすると、県民性の違いや、世代格差などが顕著に表れたと感じております。それでは調査の結果をお伝えしていければと思います。
まずは最初の質問は「炎上を見たり聞いたりした頻度」についてです。質問としては「直近1ヶ月間で炎上している状況を、テレビやSNSなどで見たり聞いたりした頻度はどのくらいか?」という質問をしております。
結果を見ていきますと、1日1回以上炎上を認知している・触れているという人が19.9パーセント。そして週1回以上ですと、54.1パーセントであることがわかりました。炎上はこれだけ身近なものであり、日常化してきていることがわかるのではないかと思います。
続いて「同じ質問において都道府県別に分析したもの」になります。週1回以上炎上を認知している人の割合が最も高いのが広島県で70.9パーセント。以下2位が静岡県で70.3パーセント。3位が沖縄県の65.7パーセントとなりました。
逆に割合が最も低かったのが秋田県の35.5パーセント。次いで岩手県の36パーセント。佐賀県が40パーセントという結果になりました。
続いて「炎上を認知した媒体」の結果を見ていければと思います。「直近1ヶ月の間で、炎上している状況をテレビやSNSなどで見たり聞いたりした場合、どのような媒体で認知しましたか?」という複数選択式の質問結果でございます。
調査の結果、一番多かったものがSNSで57.6パーセント。2位がテレビで51.6パーセント。3位がニュースサイトやアプリで36.6パーセントという結果でした。
これを見ていただくとわかるとおり、炎上において最も認知をされた媒体はSNSであったことが挙げられます。また、テレビから炎上を認知された方が5割以上おりますので、テレビの影響もまだまだ大きいと言えるのではないでしょうか。
続いて「炎上が購入や利用へ与えた影響はどれだけ出たのか?」についての質問です。「法人が炎上している内容を目にした場合に、炎上の主体となっている法人が扱っている商品やサービスの購入や利用に影響があるかどうか」という質問でございます。
結果を見ていきますと、購入や利用を再検討・停止している人は33.5パーセント。さらに、購入や利用に影響はなかったものの優先順位が下がった、と回答した人も含めると52.5パーセントになりました。つまり、半数以上の方が炎上によって何らかの影響を受けたことが明らかになっております。
最後に「疑義言説」についてです。新型コロナウイルス関連の世界的な感染拡大であったり、第59回米国大統領選挙などで拡大をした「デマ・フェイクニュース」について、日本でファクトチェックの普及活動を行っている非営利団体である、ファクトチェック・イニシアティブと提携をして調査を行わせていただきました。
この調査によると、2020年に発生をした疑義言説の件数は2,615件で、1日平均7.2件発生していることがわかりました。疑義言説の主体を調査したところ、1位が新型コロナウイルス関連の言説で1,110件、42.45パーセントでした。2位は第59回アメリカ大統領選で164件。3位が大阪都構想・住民投票で60件という結果でした。
この結果を見ると、圧倒的に新型コロナウイルス関連が多かったことがお分かりいただけるのではないかと思っております。簡単にはなりますが『デジタルクライシス白書』からの報告は以上となります。ご視聴いただきましてありがとうございました。
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