2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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鳥飼玖美子氏(以下、鳥飼):学校の英語の先生は大変ですよ、みんなから叱られて。
西村博之氏(以下、ひろゆき):学校の英語の先生って、他の国に住んだこともないのに説明するわけじゃないですか、外国の事を。それって、おにぎりとか食ったことないし、弁当とか見たことないっていう外人が、日本語を他の国で教えてるっていうおかしな状況じゃないですか。
鳥飼:それも確かにね。もっと外国で研修するとか、そういう研修制度をやってあげたらいいと思うんですけど。
でもね、じゃあ体育の先生が色んなスポーツ教えるけど、そんなすごいですか? 学校で体育6年間もやったけれど、オリンピック出られなかったぞって怒る人いないじゃないですか。国際大会出られないぞ! みたいな。私なんかいまだにテニスできないですけど、学校を恨んだりしないですよ。
ひろゆき:テニスできない? 返すだけじゃないですか、ボールを。
鳥飼:ボールが私の所に来てくれないんですよ。
ひろゆき:それじゃあ違うスポーツにした方が(笑)。ドッジボールとかできますよ。
鳥飼:ドッジボール嫌いです。あれひどいスポーツですよね。だって中にいる人めがけてぶつけてくるんですよ! 大っ嫌いですよ、あんないじめみたいなスポーツ! ホント嫌でした。だから自らぶつかって、まず外にでました。
ひろゆき:なんで今自慢げなんですか(笑)。スポーツはあまりお得意ではない?
鳥飼:スポーツ大っ嫌いです。6年間学校で体育やりましたけど、学校の体育は何の役にも立ちませんでした。いまだに逆上がりはできません。
ひろゆき:語学がお得意で本当に良かったですね。
鳥飼:本当助かってます。人それぞれですねー。
ひろゆき:確かにみんな英語喋れなくても、他に能力があればそれでいい、っていうのはありますよね。
鳥飼:そう思いますよ。人それぞれじゃないですか。劇が得意な人もいるし、音楽が得意な人もいるし。だから今、英語が公用語だとかって言ってますけれども、全員スポーツが出来なくてはならないって法律ができて、逆上がりできないと就職できないとかなったら、大変だと思いますよね。
ひろゆき:僕はできるんで全然いいんですけど。
鳥飼:あれ、逆上がりができてどんないい事があるんですか?
ひろゆき:柵を飛び越えて逃げる時とかに。
鳥飼:ああ! そういう目的をちゃんと言ってくれれば、私ももっと熱心に勉強したかもしれないんですけどね。目的がわかんないから、こんな事やって何の意味があるんだろうと思ってたので。とうとういまだにできないんですよねー。あー、逃げる時にいいんですね。
ひろゆき:基本的に運動能力は、逃げる時と追っかける時くらいですけど。
鳥飼:あー、追っかけたりはしないですけど、逃げるのは覚えといた方がいいですよね。
ひろゆき:英語って、なぜか英語ができるだけで頭がいいと思われがちじゃないですか。
鳥飼:あれっておかしいです! 頭とは関係ないですよね。
ひろゆき:アメリカに住んでた時、ずっと住んでるから英語はできるんだけど、すごい無能な奴っていっぱいいたんですよね。そういうのが、なぜか頭いい評価を受けるじゃないですか、日本帰ってくると。あれどうかなと思うんですよ。
鳥飼:どうかなって私も思いますよね。だから中学生なんかが「僕は英語ができない、バカです」なんて言うのを聞くと、どうしてそんなこと言うの! って思いますよね。そういう問題ではないんで。たまたま話すチャンスがないとか、たまたまやろうって動機が生まれなかったとか。
さっきの私の逆上がりじゃないけど、どうして英語やらなきゃいけないのかって目的がわかんないから、なんとなく敬遠しちゃったとか。それだけの事ですよ。必要に迫られて本気でやったら、きっとできるようになりますよ。
ひろゆき:じゃあ今度逆上がりを必要に迫られたら。
鳥飼:やってみます。
ひろゆき:じゃあそういった所で、Q&Aにいってみましょうか!
ナレーター:お話ありがとうございます。メールいっぱい来てるので、いくつか読みます。東京都の14歳の男性の方「英語を公用語にすると、我らが日本語の誇り、日本の誇りを忘れてしまうと言っている人がいますが、そういう考えについてはどう思いますか」。
ひろゆき:英語だけ喋れて日本語が喋れない人が増えたら、そういう可能性はありますよね。
鳥飼:そうですよね。やっぱり人間にとっての母語というのは、物を考えたり物を感じたりね、その源、おおもとだから。やっぱり自分の母語は大切にしないといけないので、そういう懸念っていうのはわかりますよね。英語英語って言ってるうちに、日本語が安くなったら大丈夫なの? っていうのはね。
英語帝国主義って今言うんですけど、植民地にするように英語が世界を覆っていって、各地の言語がこんなマイナーな言語やってたって得じゃないでしょ、損しちゃうでしょ、って言ってみんな英語に切り替えていったら、それぞれの母語がなくなっちゃうっていう。
日本の場合はこれだけの人口がいますし、そんな心配するほどじゃないと思いますけど。言語って40歳以下の人がその言語を話さなくなったら、あとは滅亡までのカウントダウンらしいんですよね。世界でも毎日いくつもの言語が消滅していっているので。
ひろゆき:アイヌ語とかもやばいですよね。
鳥飼:やばいですね。ああゆうのも本当大事にしないといけないですよね。今アメリカでも、ネイティブアメリカンの言語を復興させようって一生懸命やってますけど、なかなか一度失ったものを取り戻すのって難しいんですよね。14歳の方には、母語である日本語の大切さを忘れないで欲しいです。
ひろゆき:外国に行って、外国の人に聞かれて、日本のことを説明して、初めてこうだったんだってわかることってありません? 日本の人に日本のことを説明するってないじゃないですか。「桜の何がいいんだ」って聞かれて、なんだ? って。「あんな色も中途半端だし、小さい花がちょっと咲くだけじゃないか」って言われて、うーんそうだねって、結局答えられなかったんですけども。
鳥飼:私も「なんで富士山富士山って騒ぐんだ。山じゃないか」って言われて。
ひろゆき:「上に雪乗ってるだけじゃないか、他にもあんじゃん」って言われて、あるんだけど……って。
鳥飼:でも違うんだっていうね。日本の事を英語で説明するって、私も初めてアメリカに行って聞かれて、絶句することばっかりで、本当恥ずかしかったです。それってみんな経験することですよね。
外国に出て初めて日本の事を振り返ると、これをどうやって説明するか、自分は大切に思ってて当たり前に思ってることを、言葉でどうやって説明するかを改めて見直すと、え、これどうなってるのってなりますよね。
ひろゆき:知り合いの外国人に「昇竜拳ってどういう意味だ」って言われて。「へー、ライジングドラゴンってなんだ」って言われるとか、結構あるんですよね、そういうのって。そういうので日本の事を色々説明するうちに、日本の事に色々詳しくなっちゃったりして。
鳥飼:今アニメとか漫画が世界中で大人気で、そこから日本語に興味を持つっていう若い人が多いんですよね。
私はフィンランドで会いました。フィンランドで大学生でやたら日本語が上手な人と会って、日本に行った事あるの? って聞いたら、行った事ないっていうんですよ。なんでそんなに上手なの? って聞いたら、漫画。小学校の時から漫画が大好きで、日本語の漫画を読んで覚えちゃった。
ひろゆき:アニメが見たくて日本語を覚えちゃったって外国人、結構いますもんね。
鳥飼:いますよ。それで本当に来ちゃうんですよ、日本に。素晴らしいソフトパワーですよね。
ひろゆき:そういう意味で、日本の誇るものっていうのをちゃんと作ってください、若い人。はい、じゃあ次の質問お願いします。
ナレーター:大阪府の男性の方です。「楽天について質問です。英語が公用語化され、社内の雰囲気が変わったという話を聞きます。エレベーターの中で、会話が気まずいから無言になる、といったような雰囲気も生まれていると聞いています。現状では、仕事ができる人と英語ができる人は違うと思いますが、三木谷さんに一言アドバイスをお願いします」。
ひろゆき:(笑)。上からいけって事ですかね。
鳥飼:(笑)。なんかアドバイスありますか?
ひろゆき:僕は、目的がなんなのかって所が実はあるんじゃないかと思っていて。あの会社って、10年後に海外での売り上げをメインにするって言ってるんですよね。
鳥飼:海外に出るって言ってますよね。
ひろゆき:海外に出るっていう意識をどうやったら植えつけられるのか。植えつけられない奴はさっさとやめてくれ、って言いたいのであれば、僕は方法論としては間違ってないと思うんですよ。
鳥飼:私はちょっと違っていて、三木谷さんの仰ってる事を聞くと、海外に出てくんだから社員はみんな英語ができないといけない、だから公用語にして使わざるを得ないようにする。だから環境を英語にしてしまえば……っていうのはわからなくはないんですけど、実はやっぱり本末転倒だなと思って。
仕事の能力と英語の能力は必ずしも連動していないので、そこを見誤ると残念なことになりませんか、っていうのは言いたいですよね。英語は必要だ、海外に出ていくんだから英語はやってくださいっていう風に言えばいいし、あるいはできる人材を採ってもいいですけど、だけど部署によるでしょと。
中国に出ていく時に必要なのは中国語だろうしね。ずっと日本にいる部署だったら、そんなに英語は必要じゃないはずなので、その辺のメリハリを利かせてやればいいですしね。公用語にする事はないんじゃないですか、って私は言いたいですけどね。
会社によっては、外資なんかでも……名前は忘れましたけど、本には書いたんですけど、通訳・翻訳部門を持っていて、企業内通訳者、企業内翻訳者って多いんですよ。だからそういう所を活用してやればいいですし。そういう意味では、公用語にするほどの事はあるだろうか、大事な人材を失っちゃうことになりませんか? っていうのは言いたいですね。
ひろゆき:外資系とかで英語が喋れるだけで何にもできない無能な人っているじゃないですか。そういう人が楽天に吸い上げられると、僕ら的には楽っていう。
鳥飼:だから楽天っていう。
ひろゆき:うまい所で。はい、ありがとうございました。次のメールいきましょう。
ナレーター:いくつかですね、英語が喋れるようになるための勉強法を鳥飼先生に聞きたいというメールが来ているので。
鳥飼:オススメなのは、「英語をやろう」「英語を学ぼう」と思うのではなくて、自分の好きなことを「英語でやる」。だから、映画が好きだったら英語の映画を見るとか、音楽が好きだったら英語の歌詞を見て英語で歌ってみるとかね。カラオケなんかでみんな歌うじゃないですか。あれを英語で歌うと。
ひろゆき:先生、コメントでエロ動画とかばっかり流れてるんですけど、エロサイトの動画を英語で見るっていうのもありなんですか?
鳥飼:それはわからないですけどね。その辺は品格を保っていただきたいとは思いますけど。英語の品格が落ちても困りますからね。
ひろゆき:そっち側の単語ばっかり覚えても会話になりませんからね。
鳥飼:そう、ウィッキーさんだったか誰だったかが、夜の街に出掛けて行ってホステスさんから日本語を教わって、これぞ生きた日本語だと思ってね、大学に行って先生にそこで教わった「遅れちゃってぇごめんねぇ、いやーん」みたいな日本語を喋って、教授にすごい怒られて「お前どこで日本語勉強してるんだ、やめろ!」って言われたって聞きますけど。
やっぱりどういう英語を学ぶかっていうのも大事ですから。どこでも使えるような英語を学んだ方がいいですよね。ニュースを聞いてそのニュースを話すってなると、やっぱりニュースを英語で見るっていうのは、とてもいいと思いますけどね。
ひろゆき:ニュースは発音も綺麗にわかりやすく伝えてるから、勉強するには聞きやすいですけどね。
鳥飼:ただニュースは速いんですよ、CNNとかね。そういう海外のニュースを英語でいきなり聞いても、ほとんどわかんないです。自信なくすだけだから。だから今日はこういうニュースだなっていうのを日本語で読んで、新聞でもネットでもいいですから、わかっておいて聞くと、だいたいこういう事言ってるのかなっていうのはわかりますからね。
ひろゆき:鳥飼先生の若い頃はどうやって覚えたんですか? その頃ってBBCとかCNNとかそんなにない…。
鳥飼:いや、色々ありましたよ。だからまぁ色んなやり方をやりますよね。読んで、書いてとか。自分でも使わないとダメですよね。ただ聞いてるだけ、ただ読んでるだけではダメで、それを今度は自分で。でもこれが難しいんですよ。相手いないですっていう話になるわけ。
ひろゆき:話し相手いなかったら?
鳥飼:自分で喋るんですよ、ちょっと寂しいけど一人で。
ひろゆき:でも発音って覚えられなくないですか? ずっと日本人発音のままになっちゃって。
鳥飼:でも発音は今ネットとかで検索すれば、いくらでも生の英語聞けるじゃないですか。
ひろゆき:「あいらぶゆー」みたいな日本語発音になっちゃうじゃないですか。
鳥飼:それは映画を見れば、ちゃんともっと英語らしく言ってるのいくらでもあるじゃないですか。そういうのを聞いて、それをちょっと言ってみるとかね。
ひろゆき:"th"の発音とか"R"の発音とか日本人はちゃんとやらないと、基本的に持ってない音だから、やり方自体わかんなかったりしません?
鳥飼:"R"と"L"の違いって、コミュニケーションではそんなに致命的な間違いにはならないんですよね。まぁできた方が本人としては。でもそれはちょっとしたコツを習えばいいんですよ。本当はそれは中学くらいで、導入期に教えてやればいいと思いますけどね。
"L"っていうのは、舌を上あごにつけて発音すると、L の発音になる。"R"は上あごに舌をつけてはいけなくて、舌をちょっと丸めて"R"って音を出すとかね。それはちょっと練習すれば。でも今いっぱい出てますよ、発音のDVDとかそういうの。
ひろゆき:僕、大学生の時すごく疑問だったのが、英語の発音が上手いと言われている女の子がいたんですけど、その人は日本語っぽくないだけで、本当に上手いのか全くわかんなかったんですよ。正しい発音って僕知らないですし、みんな知らないはずなのに、単に日本語っぽくないから上手いって言ってるんじゃないの? って思ってたんですよ。
鳥飼:それはあるかもしれないですね。
ひろゆき:自分が正しいって自信ないから、自信を持って言えないじゃないですか。
鳥飼:でも発音のDVDとか見ると、口のアップとかやりながら、この音はこうやって出すみたいのがあるので、そういうのを見てちょっとね。これが本来出すべき音なんだというのがわかると、自信がつくかもしれない。
でも国際共通語としての英語って考えれば、発音はそんなに心配しなくていいんですよね。日本人っぽくたって。ただわからないと困るから、基本は押さえておきたい。でもその基本が何かっていうのを知りたいんですよね。でもまぁ番組、色々ありますよ。
ひろゆき:近いのはできるかもしれないけど、合ってるよって誰かに言って欲しい、っていうのはあると思うんですよ。
鳥飼:あーそういうのはね。今スカイプなんかであるじゃないですか。
ひろゆき:外国人さん捕まえて。なんか日本人の先生に言われても、こいつわかってないんだろうなって気がするんですよね。
鳥飼:それはいけないですよ。日本人だってわかってますよ、英語のプロはわかってますから。逆にネイティブスピーカーのほうが、なぜこの音を出すのにこんなに苦労するのかっていうのがわからないから、日本人にとっては何が難しいのかっていうのはわからない。逆に教えるとしたら、日本人の音声学専門家の方がちゃんとポイントついて教えられるかもしれない。
ひろゆき:僕が"R"の発音教わったのって、アーカンソーの大学の言語療法士の人だったんですよ。発達障害の人とか、子供とかに発音教えるっていうの。そういう人がついでに英語が第二外国語の人に発音を教えるっていうのをやってて。
鳥飼:それはいいですよね!
ひろゆき:それで"R"はこう出すっていうのを教わったんですけど、それがそもそも日本で教わった出し方と違ったんですよ。
鳥飼:違った!
ひろゆき:顎があって、後ろをあげるじゃないですか、正しい"R"って。僕そうやって教わったんですけど「ネイティブはこうやって"R"出す事もあるよ」って言われて。「要は上あごと舌の間の隙間が細くなれば同じ音が出るから。楽な時はこっちだよ」って言われて、えーそうなのってすごい混乱して。えーまじでみたいな。教わった上にようやく、こういう感じの音出せば正解なのねっていう。
鳥飼:で、出ました?
ひろゆき:たぶん出たんじゃないですかね、その頃は。
鳥飼:それは言語療法士だからね。何らかの障害があって、普通の発音ができない人が"R"を出す方法も知ってるから、それを教えてくれたんでしょうね。面白い体験しましたね。
ひろゆき:そういうのがあったから、僕は外人相手に喋ってても大丈夫なのかなって思えるようになったんだけれども、それがなかったらやっぱキツかったと思うんですよね。
鳥飼:それは面白い指摘だから、英語教育も考えないといけないですよね。
ひろゆき:アグネスチャンとか見てて恥ずかしいじゃないですか。何十年日本住んでるのに、いまだにその発音かよみたいな。ちょっと頭悪そうに見えるじゃないですか。
鳥飼:それノーコメントです。今の発音の話は面白いですよね。
ひろゆき:頭いいか悪いか、みんな割と発音で決めません? 外国人の日本語が下手なのを見て、ちょっとバカにするじゃないですか。ケント・デリカットは頭悪いと思っちゃうとか、デーブ・スペクターって頭悪いと思っちゃうとか。デーブスペクターって、めちゃくちゃ優秀なテレビプロデューサーじゃないですか。ああいう感じで、発音が下手なだけでバカだと思われるっていうのがちょっと怖くて。
鳥飼:それ可哀想ですね。デーブ・スペクターはアメリカで日本映画を一生懸命見て、日本語覚えたんですよね。でも彼はヤクザ映画なんか見ちゃったから、字幕見て「How do you do」って書いてあるから、日本に来て「How do you do」って言おうと思って、「お控えなすって」って言っちゃったんですよね。映画で学ぶのも気を付けないといけないですよね。
ひろゆき:黒人映画とかばっかり見てると、Fワードばっかりになっちゃうんですよね。気を付けないと。
鳥飼:何の話してるんでしょうね(笑)。
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