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乱立する業務改善ツール、社内プラットフォームは“生きた化石”… 創業50年企業を変えたkintone全社導入の舞台裏
The Shrimp and the Sponge A Deep Sea Love Story(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:恋人を探すのは、陸に住む私たち人間にも難しいものですが、深海の真っ暗闇の深淵ではどうでしょうか。同じ種族の生き物を見つけるだけでも不可能に思えますね。


つがいを見つけるためにユニークな進化を遂げてきた生き物がいます。ここで、とある深海エビのラブストーリーをご紹介しましょう。このお話は、1匹の海綿動物と、2匹のエビから始まり、永遠の愛で終わります。
このお話に登場する深海の海綿動物の名前は、「カイロウドウケツ」といいます。

カイロウドウケツは海底に固着し、周囲の海水を外骨格で漉してエサを取ります。特徴は、レースで編まれたような外観です。実はこのデリケートな編み目は、「スピキュール」と呼ばれるガラス状のシリカのトゲでできています。カイロウドウケツの外骨格は、このトゲが絡み合ったものです。

可憐な見た目とは裏腹に、その構造は極めて高い強度を持っています。海綿動物が深海の極限の水圧に耐えられるのは、この外骨格のおかげなのです。


この精巧なガラス骨格の役割は、それではありません。ドウケツエビ科に属する深海エビのペアの、マイホーム兼繁殖地の役割も果たしているのです。「ドウケツエビ」は2匹でカイロウドウケツを見つけると、ガラスの編み目の間から中に入り(注:編み目から入る時のドウケツエビ2匹は雌雄が未分化の状態)、住み着きます。

ドウケツエビがカイロウドウケツ内に住み着くのは、トゲの間に漉し取られたエサの残りかすが引っ掛かり、確実におこぼれにありつけるからだと考えられています。これは、ドウケツエビにとっては非常に有利です。
この共生関係は、カイロウドウケツにとっても有益です。ドウケツエビはスピキュールに引っ掛かったエサをせっせと食べ、常にきれいな状態に保ってくれます。また、カイロウドウケツはドウケツエビのフンを食べることもできます。
さて、ここで問題発生です。ドウケツエビが大きくなると、カイロウドウケツの網に阻まれ、外に出られなくなるのです。これは一見悲劇のようですが、実はドウケツエビには願ったりのことなのです。


長い年月の進化の果て、ドウケツエビは単独で生きられる特性をすべて失っています。例えば、ドウケツエビのエラは退化して小さくなっています。泳ぎ回って生きる他のエビほど、多くの酸素を必要としないためです。
ドウケツエビの外骨格も、鋭利な部位が失われています。外敵から身を守る役割は、カイロウドウケツが代行してくれるからです。つまり、ドウケツエビはカイロウドウケツと共生し、その内部で生きる他はないのです。
ドウケツエビのペアは、やがて子を産みます。子は体が小さく、編み目を通り抜けることができ、今度は自分たちが住むカイロウドウケツを探します。
親のペアが死ぬと、そのカイロウドウケツは「空き室」となり、新しい「テナント」を募集して住まわせ、共生関係を続けます。
さて、ドウケツエビはどのように「家」を探すのでしょうか。カイロウドウケツは、周辺の生物発光する生き物の光を伝導すると考えられています(注:光ファイバーに近い特性を持つため)。つまり、新しい家を探すドウケツエビの若い夫婦は、闇に光るビーコンに引き寄せられるのです。

世にも珍しい共生関係のおかげで、ドウケツエビは深海で生きています。この関係性を、「愛の誓い」のシンボルと見る人間もいるようです。
日本では、カイロウドウケツの骨格は結婚式での贈り物とされています。ドウケツエビを閉じ込めた深海のガラスの牢獄ほど、「死が2人を分かつまで」という言葉を体現しているものはないからです。
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