2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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小禄卓也氏(以下、小禄):それでは早速、「漫画家は何歳まで漫画を描き続けられるのか」のセッションを始めていければと思います。
スピーカーは、漫画家の小沢高広さんと末次由紀さんです。よろしくお願いします。
(会場拍手)
小禄:ありがとうございます。まず簡単に、お二人に自己紹介していただこうと思います。そして今、635名の方が見てくださっているそうです。
小沢高広氏(以下、小沢):すごいですね、そんなに。
小禄:どんどん伸びてますね。というところで、末次さん。自己紹介大丈夫ですか?
末次由紀氏(以下、末次):大丈夫じゃないです(笑)。
小禄:じゃあ、小沢さんから簡単に自己紹介をお願いいたします(笑)。
小沢:はい。二人組漫画家「うめ」で原作を担当している小沢です。よろしくお願いします。
小禄:では、末次さん、お願いします。
末次:はい。『ちはやふる』という漫画を描いております。末次由紀と申します。今日はよろしくお願いします。
小禄:よろしくお願いします。
(会場拍手)
小禄:末次さんはかなり緊張されていますね。
末次:水が飲みにくい。
小禄:末次さんは顔出しNGということで、今回Twitterアイコンの雪だるまさんのお面をご用意させていただきました。
末次:ナンバーナインさんは、お面もオーダーメイドしてくださる素晴らしい会社です。でも、資料はまったく読めません(笑)。
小禄:資料は……そうですね(笑)。末次さんには質問すれば、たくさん答えてくださると思います。
末次:(なんですって……)がんばります。
小禄:では早速、トークテーマのご紹介をいたします。お二人にお話いただくテーマを4つご用意させていただきました。
まず1つ目は「二人の漫画家としてのキャリアの歩み」についてです。改めて、漫画家歴何年や、どんな連載されてきた、みたいなお話をいただけるとうれしいなと思います。
そして2つ目が「何歳まで漫画を描き続けたいのか」についてです。もうストレートにお伺いしたいと思っております。
そして3つ目が「創作活動とモチベーション」についてです。漫画を描き続けるにあたってのモチベーションって、切っても切り離せない問題だと思います。なので、このあたりをお伺いしていこうと思います。
最後に4つ目は「描き続けるために必要なこと」についてです。ここは、本日のお話のまとめ的な内容をお伺いできればと思っております。
ではさっそくテーマ1つ目、入っていきたいと思います。「二人の漫画家としてのキャリアの歩み」ですが、まず小沢さんは今、漫画家として活動されて何年くらいでしょうか?
小沢:20年目くらい……来年(2021年)で20年かな。
小禄:最初からずっと「うめ」としてやられてきたわけですか?
小沢:相方の妹尾(朝子氏)は、ずっと一人でやっていて、新人賞とかボコボコ取っていたんだけど「新人賞取りすぎるから出すな」って編集部に言われて。
「お前は連載企画以外許さん」と言われたことをきっかけに、一緒に描くようになった感じですね。
小禄:原作として小沢さんが入って今に至るわけですね。出版社さんも違うところでやられていたんですか?
小沢:出版社は一緒でした。それで身分偽って、新人賞に作品を出したんですよ。
小禄:え、どういうことですか(笑)?
小沢:妹尾名義だとバレてしまうので、うめという名義を作って、二人で作った作品を新人賞に出したんですね。それがスルッと通ったという。
小禄:もう、その辺から小沢さんが原作を作っていたんですね。その辺りからどういう変遷をしてきたんですか?
小沢:どうだろう、だんだんリアルテイストの話を描くようになってきたかもしれないですね。ゲーム業界を描いた『大東京トイボックス』とか、70年代のシリコンバレーを舞台にした『STEVES(スティーブズ)』とか。
今はちょうどすごく流行ってきているeスポーツをテーマにした『東京トイボクシーズ』という『東京トイボックス』シリーズの新作を描いています。
小禄:あと、育児漫画とかも描かれてますよね。
小沢:育児漫画も描いていますね。この間で7周年目を迎えまして、一番長く続いている漫画になってしまったという。
末次:そんなになるんだ。
小沢:7年描いてるのに、作中でまだ4年しか経っていないんで。死ぬ前に描き終わるのかが一番不安ですね。
小禄:なるほど。ありがとうございます。基本的には小沢さんは原作を担当する感じですよね。
小沢:そうですね。うちは背景3Dで漫画を作っているので、その辺りの作業はやっていますね。設定とかも作っています。ドラマや映画でいうところの美術さんみたいな仕事をやっています。
小禄:なるほど。ちゃんと役割も決めているんですね。
小沢:でも、重複しているところもあるかな。こっちの書いたシナリオをガンガン変えてちゃうし、僕もそれをさらに変えちゃう繰り返しはずっとしているんで。キャッチボールですよね。
小禄:時には喧嘩したりとかも?
小沢:もうないですね、さすがに。デビュー直後はまだたくさんあったけれど(笑)。今は話し合いでちゃんと終わるかなという。
小禄:お一人で描かれていると、いろんな紆余曲折があると思いますが、ずっと二人で描き続けるって大変なんじゃないかなと思うんですけど、どうですか?
小沢:そうなんですよ。今日のテーマじゃないですけど、二人組でやっていると、どっちかが倒れた時に終わるんですよ。
末次:(笑)。
小沢:そうなるとどうするんだろう。新しいメンバーを入れる可能性もゼロじゃないし。まぁ基本的に、継続するためのリスクは倍になりますよね。
小禄:なるほど。おもしろいですね。でも、ご夫婦でもありますし、基本的にできる限りお二人で続けていくかたちですね。
小禄:ちなみに末次さんは、聞いてみたいことはありますか?
末次:例えば、描きたい作品の傾向が違った時ってどうしてるんですか? 「私はこれが描きたいんだけど、あなたは違う」みたいな時とか。
小沢:いや〜、それはなくはないですね。なくはないけれども……。
末次:説得するんですか?
小沢:説得というか、なかなかかたちにならないんですよね。妹尾がずっと昔からやりたい作品は、時空恋愛モノと呼んでいるジャンルなんですけれども。
末次:何それ? どういうこと?
小沢:『君の名は。』じゃないですけど、ああいう空間のズレた恋愛モノを描きたいって20年前から言っているんですけど、僕がそっちの脳みそがないんで。
末次、小禄:ああ〜。
小沢:いつかやりたいけど、手を付けられないでいるジャンルですね。僕がもう少し時空恋愛に詳しくなったらやれるかもしれないです。
(一同笑)
末次:かっぴーさんと組んだ『アイとアイザワ』とかも聞きたいんですけど。
小沢:いやぁ〜、あれはおもしろかったです。すごく。かっぴーさんの小説をベースに、うちでシナリオ化と漫画化をして。うちとは違うテイストの主人公で。今、描いている『東京トイボクシーズ』も主人公が女子高生なんですけど『アイとアイザワ』の主人公が女子高生だったのに、若干影響を受けてると思いますね。
小禄:へえ、おもしろいですね。描いてきた作品が次の作品に影響を受けている。
末次:恋愛モノもプラスアルファすれば時空恋愛モノができますね。
小沢:時空恋愛モノ……できるかもしれない。
小禄:うめとしてちゃんと編集と作画をやりつつ、原作として別の方に書いていただいたりしてきたわけですよね。
小沢:『STEVES(スティーブズ)』がそのやり方だったんですよね。けっこう、チームで作るパターン多いですね。
小禄:そういう意味でも、末次さんとはやり方はまったく違かったりするんですかね。
末次:そうですね。私の場合も、私が倒れたら終わりですけど。
小禄:そうですね(笑)。
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