2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Sea Turtles Really DO Carry a (Microscopic) World on Their Backs(全1記事)
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マイケル・アランダ氏:多くの文明では、もしくは少なくとも、ある小説のシリーズでは、世界は巨大なカメの背の上に乗っているとされます。ところで実は、特にアカウミガメなどのウミガメは、実際に背中にまるまる一つの世界を背負っています。そしてそれは、微生物たちの世界です。
多くの海洋生物は、海中を移動する間、他の生物を体に乗せています。ウミガメやクジラのように動きの緩慢な生物は、フジツボなどの小動物が定着するには理想的な拠点です。小動物にしてみれば、常に泳ぎ回って新しいエサ場へと移動してくれるため、周囲の海水からのエサに事欠きません。
これらの小さな乗客をより明確に知るため、2020年のある研究では、アカウミガメの甲羅上で生きる生物が詳しく調べられました。
研究者たちは、これらの小さな生き物をひとまとめにして、1ミリメートルよりも小さな生物を指す「メイオファウナ」として言及しました。そして、このような小さな生き物は、アカウミガメの甲羅上に、平均で3万4,000種も乗っていることが明らかになりました。あるアカウミガメに至っては、線虫や甲殻類の幼生、エビなど、実に15万種もの生物が乗っていたのです。
メイオファウナは、海底の砂の堆積物などの間に隠れて、どの海でも見つかります。また、海の生態系の重要な一員であり、新たなスペースが解放されると、先陣を切って移り住んでいきます。しかし、多くは自由に泳ぎ回れる幼生期を持たないため、どこにでもいるのは謎とされてきました。研究者たちは、これらの生物の拡散には、特にアカウミガメなどのウミガメが、重要な役割を果たしていると考えました。
これらの小動物は、他の浮遊物に比較して、特にウミガメの甲羅を好んでいるわけではありません。実はこれは、アカウミガメの習性が起こす、思いがけない効果のおかげなのです。
アカウミガメは毎年何千キロメートルも移動し、時には営巣地からエサ場まで、まるまる一つの海盆を横断することもあります。長時間海底を掘り起こしておいしい貝類を探しますが、その過程で、無数のメイオファウナが潜む堆積物を舞い上げます。ウミガメの甲羅は表面積が広く、日和見主義者の小動物がその上に舞い降りれば、喜んで住み着いてしまうのです。
これらのヒッチハイカーが、どれほどの時間を甲羅の上で過ごすかは、まだわかっていません。何種かは、一生涯を甲羅に乗って過ごすようです。その他の種は、ウミガメが堆積物を舞い上げてエサを漁ると甲羅に乗り、別のエサ場に着くと降りるという、長時間の海の「Uberライド」をするようです。
確証を得るにはさらなる調査が必要ですが、このようにして小動物は地球上に撒き散らされるのではないでしょうか。また、甲羅に乗る期間は、小動物が甲羅に乗る場所によっても変化するようです。
2020年の研究では、甲羅の前方や中央よりも、後方に行くに従って、生き物の多様性が増すことが判明しました。これは、ウミガメが掘り返している時に、後方にいる生き物の方が振り落とされづらいためと思われます。また、ウミガメが呼吸のために海面に浮上した際にも、乾燥を免れやすいようです。
この研究に使われたウミガメにはタグが付けられ、甲羅のヒッチハイカーたちはきれいにぬぐい取られました。ウミガメは、毎シーズン同じ営巣地に戻るため、研究者たちは、一定期間で甲羅がどのように占有されるかを観測したいと考えているのです。
ウミガメは長距離移動の習性を持つため、追跡調査は困難で高コストです。しかし、メイオファウナを調査することにより、その負担が軽減されるかもしれません。ウミガメのヒッチハイカーを研究すれば、移動ルートをよりはっきりと特定できますし、絶滅の危機に瀕しているこの生物を保護する団体にも、いずれ伝えてあげることができるかもしれません。
ウミガメの保護は、ウミガメの甲羅が全世界である小さな生き物の保護にも、間違いなくつながります。ひいては、すべての生命に役立つことになるのです。
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