
2025.02.12
職員一人あたり52時間の残業削減に成功 kintone導入がもたらした富士吉田市の自治体DX“変革”ハウツー
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白勢竜彦氏(以下、白勢):Spincoasterさんのやつでも(画面の)右上とかにね(投げ銭のシステムがある)。でもあれも外部サイトとか使ったりする人も出てきたりとかしてますよね。
野島光平氏(以下、野島):そうですね。なるべく投げ銭は可視化したほうが「自分もやんなきゃな」って気持ちになってくれるのかなというので、やったほうがいいのかなと思ってますね。うちの場合はYouTubeチャンネルを基本にしているので、いわゆるzaikoとかのチケッティングではなく、(イベント参加は)無料の投げ銭で今まで4回くらいやってきたんですけれども。
YouTubeのスーパチャットと、あとStreamlabsっていう海外のゲーム配信とかで使われる配信プラットフォームみたいなものがあるんですけど。そことPaypalが連携して、投げ銭ができるシステムがありまして。
あとAmazonの「欲しい物リスト」を公開して。ギフトカードを送ってもらって、それを全部うちで集計して現金と換算して、アーティストに還元するみたいなことでやりました。Amazonで送ってくれる人もけっこういて。これだと手数料がまったくかからないので、手元に残るものとしては一番大きいんですけど。一応そういった感じで3種類。
藤田祐司氏(以下、藤田):Amazonの欲しい物リストって、めっちゃクリエイティブですよね(笑)。
野島:アーティストの欲しい物リストとかあったら、ちょっとおもしろいなみたいな。
白勢:そうっすよね。「これ欲しいんだよね」みたいなものが送られてくる(笑)。
藤田:アーティストの方が、急に家にいなきゃいけなくなって。「いいマイクが家に欲しいんだ」みたいに欲しい物リストにアップしたら、それをファンみんなで送るとかありそうですよね。
野島:そういうこともあり得るかなと思ってますね。
藤田:これ、めっちゃ貴重な情報ですよね。
野島:4回やってのデータなので、あんまり精度としては高くないと思うんですけど。あと金額としては、プラットフォームの手数料が引かれる前の状態です。
だいたいうちの「若手の新しいアーティストを見てくれてる人」みたいなイメージで言うと、投げ銭率としては最大同時接続者数の12~17パーセントくらい。単価としては1000円~1500円。だいたいそれを計算すると、最大同時接続者数×150円~200円くらいが集まってくるというのが4回の結果ですね。
これって、お客さんがどれだけ投げ銭というカルチャーに慣れているかによって、ぜんぜん変わってくると思うんですよ。たぶんアイドルとかそういったところだと、単価とか率っていうのは変わってくるとは思います。僕らとしては、これからこういった投げ銭への理解であったりとか、テクニカル的なリテラシーみたいなものが、どんどんここから向上していけばいいなと思ってるんですけど。
現状、ここで投げ銭でやって黒字化させていくのって、けっこう大変なのかなという印象も持っています。本当に有名な人気アーティストじゃないと、けっこう厳しいかもしれないなって印象ですね。
白勢:なるほど。これってSpincoasterさんがいるからですよね。アーティストさんは、StreamlabsとかAmazonのやつとかだと自分でもできるわけじゃないですか。
こういうのは間にマネタイズとか投げ銭のノウハウを教えてくれるみたいな。すすめるためになにか一緒にやってくれたりとか、そういうのはあったりするんですか?
野島:でもアーティスト自身からは、あんまり言いにくいところはあるので。こっちで事前にツイートとかでお知らせしたりとか。あと僕らがやったところでは、アーティストのグッズのページへの導線も用意してて。グッズも多少売れたりとか。
なので投げ銭だけでいうと、システムも含めまだまだ……いろんなアーティストが取り組んでいかないと広がっていかないと思うので。時間をかけて広がっていって、額も数も増えていくのかなという気はしています。特効薬的なものというのは、ないのかもしれないです。
藤田:今、野島さんがおっしゃってましたけど、投げ銭もある程度著名なアーティストだったらうまくいくかもしれないけど、そうじゃないと難しいところもある。ここってアフロさんも含めてなんですけど、エンターテインメントの世界×オンラインのマネタイズって、けっこうチャレンジングなところはあって。それこそBLOCK.FESTIVALは、まさにそこに真っ向から向かった1つの象徴だと思うんですけど。
いわゆる個人のアーティストとかDJの方とかが、オンライン上での活動でマネタイズしていくっていうのは、どうしていくとよいのか? 単体で動くともしかしたら「クラブでプレイしたらこれくらい入るんだけど、オンラインで1人で配信してもどうしても人が集まらない」とか。そういうこともあるかと思うんですけど。
エンターテインメントにおけるオンラインの世界でのマネタイズって、どういうふうに取り組んでいくべきとかって、あったりしますか?
アフロマンス氏(以下、アフロマンス):意外と「リアルイベントのときどうだったか?」を考えると、ヒントがあるのかなと思っていて。例えばフェスのマネタイズの仕組みと、30人くらいのキャパのDJバーや小さなライブハウスのマネタイズの仕方って、まったく違うじゃないですか。
フェスでいくと、すごく有名なアーティストが出る。そこで見られる。ただ横にいる人たちは誰なのかなんて、あんまり興味ないみたいな感じ。じゃあライブハウスになってくると、常連さんがいたりとか。意外とライブ終わったあとにそのアーティストとしゃべれたりとか。そういうコミュニティっぽい動きがあったり。あとはその人をサポートしようと思ってちょっとお金払うとか。そういうこともあるわけじゃないですか。
じゃあオンラインでいくとどういうことなのかな、って話を考えればいいと思うんですけど。この間やったフェスみたいなやり方は、有名なアーティストが前提なやり方だと思うんですよ。有名アーティストがプレイして、みんなが「うわ~楽しい~!」ってコメントを書き合うみたいな。
有名アーティストじゃない場合は、例えばZOOMパーティーじゃないですけど、30人に直接声かけして「明日の夜DJするから何時に集まろうよ。ZOOMで」みたいな。みんなが顔が見えるかたちにして、例えばチャットとかでお互いしゃべりながらパーティーを楽しめるとか。そこに対して「ちょっとお捻りください」みたいな感じで、QRコード貼っておいてそこから入金してもらうとか。
要は、小さいイベントは小さいイベントで、リアルの時にどういうふうにやっていたのかなと。そこに来てた人たちって、何にお金を払っていたのかな? みたいな。そう考えると、けっこうヒントがあるのかなと思いますけど。
藤田:なるほどね。
アフロマンス:有名アーティストが出る大型のイベントと、知り合いプラスアルファで集まるイベントでは、やり方は絶対に違うと思います。プラットフォームも違っていいと思う。
白勢:そうですよね。YouTubeとかのやつも「1000人とかで登録しないとダメ」みたいな話になってくると、また違ってくるんじゃないかみたいな。
アフロマンス:リアルイベントでもあるあるでしたけど、すごくでかいフェスをそのまま100人でやろうとするじゃないですか。音楽もビックフェスみたいな曲しかかけないみたいな。いや、違うんだよなみたいなね。30人の箱の感じでやってほしいんだけど、みたいなね。
それを履き違えると、オンラインでも一緒で。すごくでかいオンラインイベントを見て、そのやり方をそのまま真似するとたぶんうまくいかなくて。頭切り替えて「じゃあ自分だったら、30人に声かけたら30人は集まってくれるな」とか。こうしたら30人は見てくれるな、みたいな。
じゃあその人たちが一番楽しめるやり方って何なんだろう。それってたぶん一方通行なことじゃなくて、ちょっと双方向だったりとか、となり同士で仲良くなれたりとか。そういうことだと思うんですね。
藤田:そっか。少ないからこそできることっていうのも、あったりしますしね。
アフロマンス:そうです。
藤田:なるほど。だから周りで目立っている、うまくいってる事例を「俺もやろう」と思って飛びついても、それぞれ違うからちゃんと自分にあったことをやっていくってことですよね。
白勢:規模ごととか、レベルによって違うみたいなのもけっこうありそう。
白勢:いまFacebookの声でシミュレーションみたいなのが出ましたけど。「平均単価1250円だったら、50人でやった場合だと1万円いかないくらい」みたいな話になっちゃうと(笑)。
藤田:おもしろいですね。先ほどの野島さんの方程式をもとに、試算してくれてるポストがFacebookのほうで入ってて。逆に言うと1万人集まると187万5000円くらいの投げ銭が集まりますというような話になっていて。これはでも1つの目安なんでしょうね。
野島:そうですね。
藤田:もし投げ銭でなんとかしようと思って、例えばこれくらい金額がほしいんだったら「自分なら500人集められそうだから、そしたら9万円くらいいく(集まる)のか」みたいなことになってくると思うので。
なにを手に入れたいものなのか。もしかするとお金じゃなくて、今はまずつながりとか。「より強いファンとのコミュニティを作っていきたいんだ」ってことであれば、投げ銭じゃなくてZOOMとか使ってコミュニケーションを取るというのも大事かもしれないし。いろいろあるっていうことですね。
野島:そうですね。お金でいうと、まだ有料チケットのほうが同じアーティストでやると多いのかなという気はしますね、感覚としては。あとリスナー・ファンが若い人たちって、10代とかだとクレジットカード持ってなかったりするので。そもそも投げ銭ができないみたいなこともあるので。
そういうファンがメインのアーティストとかだと、オンラインでやるときに考えていかなきゃいけないなって思いますね。これはリアルなイベントでもそうですけど、企業がスポンサーになってライブ配信のサポートとかをしてくれるような状況になるといいな、ってすごく思いますね。
藤田:その話でぜんぜん規模感は違いますけど、週末にレディー・ガガがやっていたGlobal Citizen。あれって「一切寄付は受け付けません」って最初に宣言して。みんな寄付する必要はないと。「とにかく楽しんでリラックスしてくれ」ってメッセージで始まってるんですよね。
ただ企業がめちゃくちゃ協賛ついてて。すさまじいお金が、裏でちゃんと協賛がついて。CMをちゃんと作って「この企業がコロナと戦うみんなのために、こんなメッセージを用意してます」っていうのを流していくっていう。
でもあれは、企業にとってはブランディングにつながるわけだし。必ずしも寄付じゃなくて、野島さんがおっしゃったような企業からのお金で成り立たせるとか。いろんなことがあるんだなと。
すごく思ったのは、レディー・ガガくらいのレベルの人たちが集まるんだったら、寄付やったらすごいことになったんじゃないかって。でもあえてやらないって判断をしているわけで。それはそれですごい。今までの感覚だと、あそこは寄付でいったと思うんですよね。そこをいってないっていうのは、1つの新しいかたちの提案だなと思いましたけどね。
アフロマンス:その考え方って、実はBLOCK.FESTIVALもちょっと近い考えというか。応援ではあっても、寄付ではないというか。
要はチャリティーイベントではないんですよ、BLOCK.FESTIVALは。未来に向けた投資なんです。レディー・ガガが何を考えてそうしたかは、もちろん本人たちしか知らないですけど。共感すると思うのは「今、寄付を募ってどこに渡すのか」というのが難しい。だってみんなが困ってるので。
藤田:全世界で困ってますもんね。
アフロマンス:全世界・全人類が困っている中で、みんなから集めたお金をどこか(特定の団体)に渡すっていうのも、なんか違うのかなと。もちろんチャリティーイベントは悪いことじゃないですけど、答えがなかなか見出せない。悩む人が悩むのはたぶんそういうことかなと思います。
藤田:なるほどね。でもそうですよね。
白勢:さっきレディー・ガガの話をしましたけど、ZOOMのやつで「1対1で30分しゃべって、あなたのために曲を歌います。(それで)2000円」みたいなのを平賀さち枝とかがやってたりとかしてて。
そういうかたちで「あなたのためにカスタマイズ」とかでやっていくのが1個。(レディー・ガガみたいな)大きいのとはちょっと違ったかたちでのマネタイズ、みたいなところ。配信というよりはオンラインでの試みが見えてきたりとかって、あるのかなと。
アフロマンス:今日Twitterで友人のフジモトタイチ君が「ZOOM飲み会が流行ってるから『ZOOM飲み会に乱入してくる、流しのギター』とか作ったらおもしろいんじゃないかな」って言ってて。
藤田:それおもしろいっすね。
白勢:下手したら荒らしのやつじゃないですか(笑)。
藤田:ZOOMで僕やったことあるんですけど、どっかメンバーの人が焚き火やってて。焚き火の映像を流すんですよ。めっちゃ落ち着くんですよ。だから焚き火職人みたいな人がいて、ZOOM飲み会に乱入して焚き火を提供するとか(笑)。いろんなことありそうですね。
白勢:それおもろいですね(笑)。
藤田:お笑い目指されている方とか、お笑い芸人の方とかが例えばそういうところでパフォーマンスするとか。いろんなかたちがありそうですよね。
白勢:流しがめっちゃいろんなところに流しに行けるっていうのは、たしかにそうですね。
アフロマンス:例えばこれからこの状況が進んでいく中で、友人の誕生日だけど会えない、そんな中でお祝いしたいっていうときに、アーティストというか、別に超有名じゃなくてもいいんですけど、そういう人にお願いして、みんなでその友人のために曲を送るとかはあるかもしれないですね。
藤田:たしかに。
アフロマンス:でも発想はリアルであったようなことが、ちょっとかたちを変えたものですよね。
白勢:結婚式に呼ぶようなものですよね。アーティストさんを。
アフロマンス:そうです。
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