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Bacteria and Viruses Are Raining Down on Us All the Time(全1記事)
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オリビア・ゴードン氏:「雨に濡れると風邪を引く」なんてことを耳にしたことはありますよね。その言われには、何の根拠も無いわけではないことがわかってきています。動植物たちに病気を運ぶウイルスやバクテリアたちは雨に混じっていてもいなくても、私たちの身の回りのあらゆるところに降り注いでいるのですから。
とは言え、病気は外でもらうものだから、別に気にしなくても良いのではないか、って? はたしてそうなのでしょうか?
2015年に発行された『米国科学アカデミー紀要』によると、私たちは新鮮な空気を吸う度に、1時間に数千もの微生物を吸い込んでいます。
それらの微生物たちは土壌や水、植物や建物の表面など、あなたが考え得るありとあらゆるものに由来しますが、実はあなたの身の回りの環境だけからやって来ているわけではありません。
風や水しぶき、立ち上る煙、そして人間の活動の多くは、それらの微生物をもとの住処から追い出し、空気中に放出します。
一度空気中に放たれた微生物たちは埃のような小さな粒子にひっかかり、大気境界層と言われている大気中へと移動し、そこで大陸や海を超えて、気流に乗って何千キロメートルも移動をします。そして最終的に、雨と共に、もしくはくっついている粒子が沈殿することで、それらは地表へ戻ってきます。
科学者の見解によると、毎日1平方メートル毎に何億ものウイルス、何千万ものバクテリアの地上に降り注いでいるそうです。
ですが、それは最悪なニュースではありません。実はこの地球上を駆け巡っている微生物たちが、地球上に病気をばらまいているのです。
2004年の例では植物に感染する病原体はハリケーンのおかげでアジアからアメリカへと渡って来たそうです。
また2003年に発行された「バイオサイエンス」の論文によると、塵の世界的な拡がりが珊瑚礁に病原体をまき散らす可能性が指摘されています。
ですが、あなたが人間であるならば、特に幸運なことに心配する必要はありません。あちこちに漂っている微生物のほとんどは人体に害はないそうです。もちろん、全てが無害とはいえませんけどね。というのも、嵐の地表の塵から、ブドウ球菌のような潜在的な病原体も発見されています。
病気の突発的な発生は風の形によるものだとすることで説明がつくこともあります。
例を挙げると、アジアから北太平洋に吹き荒れた風の流れが、川崎病の流行と相関関係にあることが2011年に発見されました。
川崎病は、血管の炎症が引き起こされる、特に子どもがかかる病気です。ですが不思議なことに、どの病原体がこの病気の原因なのか、まだわかっていません。ですので、風の流れとの関係性は決定的なものとは言えませんが、この病気の理解をより深めようとしている医学研究者にとっては、重要な手がかりとなり得る可能性が考えられます。
それに、人類に病気をもたらす病原体と毎日空から降り注ぐ何十億もの微生物との間に直接的な繋がりが現時点では無くとも、将来的に影響が出る可能性は否定できません。なぜならば、気候変動によって、状況は徐々に悪化していくからです。
砂漠化やより激しい気象現象のおかげで、今後数十年でさらに多くの塵や微生物が大気中を浮遊することが考えられます。今は雨に濡れて風邪を引いたり他の病気にかかることが無くても、近い将来そうなる可能性は高まっているのです。
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