2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
SPF Doesn't Mean What You Think It Means(全1記事)
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マイケル・アランダ氏:日焼け止めを買いに行くとき、おそらくSPF値を気にするでしょう。SPFとは、「Sun Protection Factor」の頭文字。その名の通り、どのくらい太陽光から守ってくれるのかを示すものです。ただ、完全にそうとも言い切れないのです。
SPF値は完璧で理にかなった科学的根拠のように聞こえますが、名付け方にも検査の仕方にも欠陥がたくさんあるのです。できる限り太陽光から身を守りたいのであれば、単なる数値だけではなくもっと深く理解する必要があります。
まず、免責条項として、注目すべき点は国によって日焼け止めの基準が違うということです。この件はより総括になるでしょうが、みなさんがどこに住んでいるのかによって変わる、ということは覚えていてください。
SPFは放射線が肌に届くのをどのくらいブロックできるのかを計測するものです。例えばSPF30であれば、日焼け止めをつけていない時に比べて、30倍保護してくれるという意味です。計算すると大体97%ほどが守られるということになります。
そしてこのことはSPF30より高い値であっても、大して効果的ではないことを説明しているのです。SPF50は50倍か98%の放射線をブロックするという意味です。しかし、その数値がいくつであっても、SPF値はある特定の放射線からどの程度守られるのかというのを示しているにすぎません。
日焼け止めの容器に書かれている数値は、サンバーンを引き起こし、皮膚がんの原因になる放射線の種類のひとつであるUVBに対してどのくらい保護されるのかを示しているだけです。しわや急速な肌の老化、そして皮膚がんの原因となる、UVAに対する数値が記載される義務はありません。
ですから、SPF1000を使ったところで、UVAから守られているとは言えないのです。どちらの紫外線も避けたいのであれば、広範囲の日焼け止めを探す必要があります。
そのほかにSPFに関して知るべきことは、その試験方法に欠点があるということです。UVBをどの程度にブロックするのかを理解するために、科学者たちがペトリ皿の上で肌に似た物質を使って実験をしているということを知らなければなりません。
この物質の上で何かライトを照らしてみると、どのくらい放射線が通るのかを見ることができます。しかし、それは科学者たちによる広範囲日焼け止めのテスト範囲であって、SPFをテストしているのではありません。
まず、被験者の焼けやすさをテストするため、背中に縁取りをしてある部分にUVランプを当てます。それから別の場所に日焼け止めの塊を塗布し乾かします。
そして、再びUVライトをつけ、被験者の背中が赤くなってくるまでどのくらいかかるのかを調査します。もし何もつけていない状態で4分で焼けてしまい、日焼け止めをつけていて60分で焼けたならば、SPF15となります。このプロセスが不完全で問題だらけに見えるのであれば……そうですね……そう見えますね。
まず1つ目に、肌が赤くなるまでにかかる時間は人によって異なります。研究で肌の白い人ばかりを使ったり、もしくは肌の色の暗めの人ばかりだったりしたら、結果は全く異なるでしょう。
こういったテストを使った日焼け止めはたくさん存在します。テスターにもかなりいろいろ種類があり、実験要綱では肌の1平方cm当たり2mgを下回らないことを要求しており、実際に使用する量よりもかなり多めに設定されています。
ある実験では、その量が2倍でした。これは完全に実際に使うときのことを考えられたテストではありません。肌の色も人々が実際にどのくらいの日焼け止めを使うのかも考慮していません。ですから日焼け止めを買う際には、こういったことを覚えておく必要があります。例えば、普段しているよりもより頻繁に日焼け止めを肌につける必要があるということです。
研究者たちは少なくとも問題があることに気づいているので、一定の結果が出されるように試験要綱を変えようとしているのはよいニュースですね。ロボットを使い、様々な状況下で日焼け止めを塗り、人間の皮膚ではなく、皿の上の化学物質を使うという標準化されたインビトロ試験方法にシフトしていこうとしています。
このことにより、科学者たちはさらに多くのデータを得ることができ、正確性も改善されるでしょう。そして最後に、SPFは日焼け止めを買うときに手助けとなる指標になります。買うかどうか決定するのに、その数値がどこからきたものなのかを知ればよいのです。
望みがなくなったわけではありません。欠陥のあるシステムではありますが、SPF値が低かったとしても、日焼け止めを日常的に使っていれば皮膚がんのリスクを減らせることは研究で明らかになっています。
日焼け止めをつけたくないと思ったことがある方には悲しいニュースです。ほぼ全ての両生類や爬虫類、鳥、魚は自分たちで独自の日焼け止めを作ることができますが、哺乳類は違います。
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