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5 Things Your Hair Can Tell You About Your Health(全1記事)

あなたの髪が、健康について教えてくれる5つのこと

髪の毛が死んだ細胞でできていることはご存知かもしれません。ですが、髪が健康状態を表すサインにもなることを知っているでしょうか? あなたの髪にいつもと違う何かが起こっているとしたら、それは体や心のさまざまな状態を知る手がかりかもしれないのです。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、髪や体毛の様子からわかる、あなたの健康状態について解説します。

髪はあなたの健康状態のサインとなるもの

ハンク・グリーン:もしあなたが髪をレインボーカラーに染めたり、特別なイベントのために特別なヘアスタイルにセットしたことがありましたら、同意されると思いますが、私たちは頭を温かくするためだけに髪の毛を生やしているだけではありません。自分のパーソナリティを表現するためにも髪を使いますよね。

しかし、あなたの髪が伸びるにせよ、伸びないにせよ、髪はあなたの健康状態のサインともなるのです。それはとても便利なことですが、奇妙な現象でもあるのです。髪の毛はただのタンパク質の塊なので、体内のほかの部分で何か起きているサインとなるなんて考えにくいですが、実際はさまざまな体内の状態に影響を受けるものなのです。ですから、フケが出たり、髪が抜け落ちたりするなど、健康状態を知ることができるかもしれない5つの髪の状態をお話いたしましょう。

ほとんどの場合、フケが出ることはそんなに心配する必要がありません。フケは乾燥した頭皮が原因となることが多く、その場合、特別なシャンプーを使うことで治ります。

しかし特徴のあるフケは何かほかに原因がある場合があるので、注意を払う必要があるかもしれません。例えば、「脂漏性湿疹」という病気により、時には、大きな脂っぽい黄色いフケが出る場合があります。

どの年齢層の人もかかる可能性がある「脂漏性湿疹」

また、その病気は頭皮にうろこ状のパッチを作ったり、赤みを帯びさせたりし、赤ちゃんの場合は、この症状を「乳痂(にゅうか)」または「新生児頭部皮膚炎」と呼びます。この症状は体の他の部分にも影響を及ぼすことがありますが、「皮脂腺」に症状が起こるため、頭皮に注意が行きがちです。「皮脂腺」とは皮膚にあいた穴で、脂や皮脂などの、皮膚や髪に潤いを与える自然のオイルがそこから出てきます。

このタイプの皮膚炎はどの年齢層の人もかかる可能性があり、はっきりしておきたいのが、その人が不潔であるとか、アレルギーがあるというというわけではありません。さまざまな原因が重なってこの皮膚炎にかかると思われますが、その中には皮膚に常に存在しているべき酵母菌である「マラセチア」が原因となる場合があるようです。

この酵母は通常皮脂を養分とし、人体に影響を与えることはないのですが、科学者たちはこの酵母が原因で問題が起こる場合があるかもしれないと疑っています。この酵母が原因で一体どのようにこの皮膚炎が起こるのかはまだ討論の最中ですが、もしかしたらこの酵母が過剰に生じると、それに反応した免疫システムが原因となるのかもしれません。

または頭皮の微生物が不安定になっているだけなのかもしれません。いずれにせよ、この炎症によりかゆみが生じ、不快に感じることがありますので、医師は通常、抗真菌性の薬を処方することにより治療します。ですから、もし頭皮が剥がれてきたら、注意を払ってあげてください。フケは何も恥ずかしがるようなことではありません。

普通の人は1日に平均約100本の髪が抜ける

髪型がなかなか決まらないというような状態を除いて、もし何か髪の毛に不調があるように感じる時はきっと、予期しない状態で髪が抜けたり生えてきたりするような時でしょう。

なぜなら基本的に、髪は三つの段階で、予測可能なサイクルで伸びてくるからです。まず、髪には「成長期」があります。

この期間、毛髪は毎月約1センチ伸びます。それから、「退行期」にはその成長が止まり、

最後に「休止期」に入ると毛包の働きが完全に停止します。

フケが出るのと同様、髪が抜けることも、普通のことです。普通の人は通常の成長サイクルのおかげで平均的に一日約100本の髪が抜けますが、たくさんの遺伝的理由によりハゲたり髪が薄くなったりすることがあります。

突然たくさんの髪の毛が抜け落ちるのはなぜか

しかし、突然たくさんの髪が抜け落ちるとしたら、何か別の原因があるのかもしれません。例えば、もしあなたがよく、きついポニーテールや編み込みにしていると「牽引性脱毛症」になることがあります。

これは毛包をしょっちゅう引っ張ることにより、徐々に髪が抜け落ちてくる症状ですが、早期に気がつけば、髪を引っ張らないケアスタイルに変えることにより処置することができます。

しかし髪が抜けるのに、驚くべき原因がある場合があります。この病気は「休止期脱毛」と呼ばれ、毛が早く「休止期」に入ってしまいます。この症状にかかると毛が急激に抜け落ち、一度に手の平いっぱいに抜けることがあります。この原因はたくさんあり、重症の病気になった時、薬の副作用、よくある精神的ストレスなどが考えられます。

しかし通常は、体がストレスを感じて、産出する化学物質やホルモンの量を調整することが原因となります。例えば、熱が出るとしたら、その症状はサイトカイン分子によります。サイトカイン分子が、病気と闘うために体内の温度を上げるよう指令を出します。

その副作用として、サイトカインはまた毛包の細胞に死ぬようにも指令を出してしまうため、早い段階で「休止期」に入ってしまうのです。それは、熱と何も関係がないのにもかかわらず、そのような指令が出てしまうのです。

このようなさまざまな変化は、体が面しているさまざまな状況に対処するための方法なのですが、それには副作用も伴うのです。幸いなことに、この場合の脱毛は時間とともに、主なストレスとなる原因が解決すれば治まります。そしてほとんどの場合、また元どおりに髪は生えてきます。

異様な脱毛を引き起こすいくつかの原因

奇妙な模様や、異様にツルツルのスポットができるなどの、異様な脱毛を引き起こす原因もいくつかあります。

例えば「梅毒」の症状が進むと、7パーセントの割合で独特なハゲ模様が出ることがあり、虫に食われたセーターのような脱毛症になることがあります。医師たちもその原因をまだわかっていません。また他には「円形脱毛症」もあります。この脱毛症にかかるとツルツルの丸みを帯びたハゲが生じます。

頭皮に生じた時はすぐに気がつきやすいですが、体のどこにでも生じる可能性があります。しかもこの脱毛は、数日間のうちに突然生じるので、普通の脱毛とは異なります。この場合、主な原因はストレスではありません。「円形脱毛症」は自己免疫疾患のうちの一つと考えられていて、体が自分の毛包を攻撃してしまうことにより生じます。

通常、人の免疫システムはウイルスやバクテリアから体を守るものですが、時に、健康な細胞を侵入者と勘違いしてしまい、それにより自己免疫疾患が生じるのです。「円形脱毛症」が生じる場合、研究者たちがネズミの動物実験で発見したところによれば、「T細胞」と呼ばれるタイプの白血球が毛包を攻撃するようになってしまいます。

研究者たちはまだその詳細を研究しているところですが、「T細胞」の不安定さが原因となっている可能性があります。あるケースでは、研究者たちはこの症状を持つ患者は多すぎる「T細胞」を持っているため、免疫システムの反応を引き起こし、規制をかけることができないということに気がつきました。

その攻撃の原因が何なのかにせよ、それが、体に毛が抜け落ちるようにという信号分子を出しているのです。研究者たちは、家族に他の自己免疫疾患を持っている人がいる場合「円形脱毛症」が起こる可能性が高いので、この症状は人の遺伝子的構造と関係があるのかもしれないと考えています。そしてこの脱毛症を発症する遺伝的傾向のある人がストレスを生じさせるさまざまな環境に置かれた場合、「円形脱毛症」を発症するのかもしれません。

以前なかった場所に毛が生えたり、毛深くなるわけ

脱毛とは逆の症状で、以前なかった場所に毛が生えていることに気づく場合があるかもしれません。

これにもさまざまな原因が考えられますが、年齢や性別に基づいて、比較的簡単にその原因を特定することができます。例えば、閉経するとエストロゲンの量が減少するので、それによりテストステロンが増加します。すると、異様な場所に毛が生えてきたり、その毛が太く、黒々となることがあります。

または、突然変異による場合もあります。もし突然予期せぬ場所に太い毛が生えてきたら、毛の細胞が成長過程において突然変異したことが原因なのかもしれません。それ以外にも、病気によりさまざまなタイプの毛が体に生えてくる場合もあります。

その一つは「後天性綿毛多毛症」と言います。この名前は長いですが、簡単に言うと、「産毛」と呼ばれる細い、色のない毛が、体のさまざまな場所から生えてくる症状を言います。通常「産毛」はあまり目につきません。「産毛」の役目は胎児をその成長過程に守ると言うもので、通常胎児が生まれる前に抜け落ちます。

しかし時に、体に大きな変化があった時、それに反応して再び生えてくるときがあります。リンパ腫や他のさまざまなガンを発症した時に生えてくるときもありますが、「神経性無食欲症」の症状として現れることが多いです。「神経性無食欲症」にかかると、この細かい毛が手足、腹部、また背中に生えてくることがあります。

もしかしたら、体脂肪が少ないので、体温を温かく保つために生えてくるのかもしれません。または研究者の研究によれば、甲状腺の活動の減少によるのかもしれません。甲状腺の活動の減少も拒食症患者に見られます。もちろん、他の毛の状態と同様、「産毛」が生えているとその人が必ずしもそのような病気を患っていると言うわけではありません。「産毛」が生えてくる原因としては他にも、「免疫抑制剤」や「抗痙攣剤」などさまざまな薬の副作用も考えられます。

髪の状態がいつもと違うときは、さまざまな原因が考えられる

最後に、毛が異様に生えてくること以外に、毛が濃くなることには他のいくつかの原因があります。

一番の原因が「妊娠」です。妊娠中にエストロゲンの量が増えると、毛の「成長期」が長くなるように指令が出るので、毛深くなる妊婦さんがいます。それにこの理論で考えれば、よく出産後に脱毛することがあるのにも納得できます。出産するとエストロゲンの量が減少するからです。

他にも毛深くなる原因として、「多嚢胞性卵巣症候群」や薬物などさまざまなことが考えられます。これは「多毛症」と呼ばれます。これは性別に関係なく見られますが、生物学的女性に多く見られます。「多毛症」の人は男性の毛が生える部位に生える毛が濃くなります。

例えば胸や上唇や顎のラインなどの体毛です。この場合、身体中に生えている薄い「産毛」が、荒い硬毛に変わってしまいます。原因として、さまざまな病気や薬の副作用が考えられますが、「アンドロゲン」の増加との関連が考えられます。「アンドロゲン」と言うホルモンは典型的な男性の身体的特徴と繁殖との関係があります。

また「多毛症」は突然生じることがあり、中東人種、地中海人種、また南アジア系人種に多く見られます。また、この症状とニキビが増えたりや声変わりなどの他の症状と合わせて見られることがあれば、医師はもっとよく観察して、重篤なホルモンの不安定の印ではないか確認する必要があるかもしれません。

お医者さんといえば、毛を見ただけで健康上の問題を診断するのは不可能であると言うことをお気づきかもしれません。なぜなら、原因となるものが非常に多いからです。ですから、髪の状態が何か普通でないとすれば、それはもしかしたら不調のサインかもしれません。

しかし鏡で見えるその状態が病気であるとは限りません。免疫システムからホルモンに至るまで、体のさまざまなことが、髪というシンプルなものに影響をあたえるというのは本当に興味深いのではないでしょうか。しかし、もしあなたの髪が何か伝えようとしているように思えるとしても、ネットの情報だけで自己診断しようとはしないでください。そのためにお医者さんはいるのですから、医師に相談してください。

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