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Is Sitting up Straight Actually Good Posture?(全1記事)

背筋をまっすぐにするのは、本当に正しい姿勢なのか?

世界で最も多くの人が悩まされている疾病は「腰痛」。世界では、10人の1人の割合で腰の痛みを抱えている人々がいると言われています。腰痛をもたらす「悪い姿勢」があることは分かっていますが、一方で「正しい姿勢」は、科学的に証明されているのでしょうか。今回のYouTubeのサイエンス動画チャンネル「SciShow」では、腰痛と姿勢の関係について紹介します。

世界で最も多くの人々が悩まされている疾病は「腰痛」

オリビア・ゴードン:そこにだらしなく座っているあなた! 姿勢を正して、背筋をまっすぐにしなさい。とはいえ、そんなにまっすぐにする必要はなさそうです。私たちの背骨はたくさんのカーブしている部分があるので、もともとそんなにまっすぐではないのです。そもそも背骨がそんなに曲がっているなら、「正しい姿勢」がどんなものなのか、どうしてわかるでしょうか。

実際、「正しい姿勢」が何かを定義するのはかなり難しいことがわかっています。しかし、いくつかの姿勢が健康にとって良くないことはわかっています。しかも、その姿勢は背骨と関係があります。

背骨は人体の中で最も重要な構造の一つです。体の中心を支え、脊髄の神経を保護し、脳が筋肉や内臓とコミュニケーションをとるのを助けます。それで、背骨のケアは大切なのです。もしそれを怠ってしまうと、大きな問題を引き起こす可能性があるのです。

2010年に「世界疾病負担」で行われた大規模な研究では、腰の痛みを抱えている人は他のどんな障害よりずっと多く、世界的な障害であることがわかりました。腰の痛みを抱えている人は、世界中で約10人に1人の割合だというのです。

そのような腰の痛みと、それと姿勢がどのように関係しているかを理解するために、まず背骨の形を知る必要があります。人間の背骨はまっすぐではありません。「脊椎骨」と呼ばれる骨は、きっちりと積み重なっているのではなく、アルファベットの「S」の形に曲がっています。それで、胴体の負荷が直接腰にかかります。

二つの背骨の湾曲部は、亀の甲羅のように外側に向かって曲がっています。理学療法士は、その部分を「脊柱後弯」と呼びます。これらの部位はまた「主弯曲」とも呼ばれます。なぜなら胎児発達から大人になるまでその形は変わらないからです。

「正しい座った姿勢」はまだ科学的に証明されていない

しかし、それとは別にもう一つ、2番目の弯曲もあります。それは後弯から始まり、誕生後ゆっくりと反対側に弯曲していき、「前弯」と呼びます。

赤ちゃんが頭を上げ始めてから、首の部分から「前弯」が始まり、歩き始めると腰部も変化していきます。この2番目の弯曲は子どもの頭と胴体の中心が腰と足にいくようにするので、立ち上がるときにバランスを取りやすくなります。

これらの背骨の弯曲は、大人になってから変わることもあります。例えば女性が妊娠すると、腰の部分がもっと前弯になり、胎児の重さを支えられるようになります。

これら大きな弯曲に加えて、背骨の一部には微妙に横向きに弯曲している部分があり、内臓すべてを運び回るために回転します。興味深いことに、「右胸心」という珍しいコンディションを持つために、胴体の右側に心臓がある人がいます。その人たちの内臓は、鏡を見るように反転しています。そのような人は、普通の人と体の重さのバランスが違うので、背骨のカーブも鏡のように反転しています。

つまり総合的に言って、背骨は特定の方向にカーブしています。しかし、これらのカーブのためのゴールドスタンダードは存在していません。まず、多くの人たちは「正しい座った姿勢」と言われる姿勢は世界的に認められたり、科学的に証明されたりしていないと主張します。

バランスよく「座る、立つ、歩く」ことで腰痛は緩和される

例えば、ただ単に座った姿勢を変えたからといって、基礎代謝に変化が生じるわけではありません。ですから、特定の姿勢で座ったからといって、体脂肪が落ちるわけではありません。さらに複雑な点として、多くの理学療法士が「正しい姿勢」とはどんな姿勢なのかについて、同じ意見を持っていないのです。

それで最近専門家たちは、通常の動作とさまざまな姿勢を提唱しています。最近、立ったまま作業ができる机が人気になっているのにお気づきかもしれません。

しかし、ただ立つ時間を延ばすというのは、座っている時間を延ばすのとなんら変わりはありません。座っているだけでなく、立つ、歩くという習慣を組み合わせると、ある人たちにとっては、腰の痛みを減らすのに効果的であるようです。

しかし、車椅子を使う人たちなどにとっては、そのように姿勢を調整するのは難しいということも覚えておかなければなりません。研究によれば、腰のサポートをすると、車椅子の人の肺活量とその流れが上昇するようです。

これは、楽に呼吸をできない人たちにとっては非常に大切なことです。それに、車椅子の背もたれで背骨の弯曲のサポートをすることにより、車椅子の人たちの腕の動きが垂直に大きくなり、車椅子を押して前に進むのが容易になります。

体に痛みをもたらす「2つの悪い姿勢」

結論として、絶対的な「正しい姿勢」という定義は分かっていません。しかし、療法士たちは2つの「悪い姿勢」が腰痛につながると指摘しています。その姿勢は、座っていても立っていても当てはまります。昔から言われている「悪い姿勢」は「前屈み」で、それにはしっかりとした理由があります。

座っている時に前屈姿勢になると、腰の部分の弯曲部が逆になるので、後弯気味になってしまいます。これを簡単に治す方法は、椅子の後方に座ることで、そうすることで脊椎の並びが正されます。

スマートフォンの登場により、YouTubeがどこでも見られるようになりましたが、スマートフォンの登場により新たな「悪い姿勢」が出てきました。「スマホ首」と言われる姿勢で、携帯を使ったりパソコンのモニターを見るときに、その位置が低すぎるため、首を急な角度で曲げた姿勢のことを言います。

この姿勢は、首の自然な前弯に相対することにより、痛みが生じます。それは、スクリーンを目の高さの近くまで上げることで、避けられるかもしれません。それだけで首をそこまで曲げなくなりますので、背骨のスムーズなカーブの状態を保つことができます。

もちろん、SciShowはお医者さんではありませんので、何か痛みを感じていらっしゃるようでしたら、理学療法士に聞いて見たほうが良いでしょう。理学療法士はあなたの状態に適した、筋肉や背骨の助けとなる運動や姿勢を教えてくれるでしょう。

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