2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
How Close Are We to Building Force Fields?(全1記事)
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ステファン・チン氏:SFの世界というものは実に驚きですが、そこで描かれているテクノロジーもまた、科学的であると言うよりは、むしろつくりもの感の方が勝っているかのように見えたりします。
しかし、そこに描かれている荒唐無稽に思われるアイデアは、あなたが思うよりもずっと現実的なものであったりするのです。
見えない防御壁を例にとってみましょう。映画の中で描かれているような、何者をも寄せ付けない防御壁はこの先も作れないかもしれませんが、かなり近いものは作れるかもしれないですし、実際に、見えない防御壁の実現化に向けて着手している人たちもいるのです。
それが描かれる背景によって、防御壁がどのようなものなのかは変わってきますが、典型的な防御シールド、時に「エナジーシールド」と言われるものは、物質や放射線から内側を守る見えない防壁です。
防御シールドは、宇宙船をレーザー光やキャノン砲から守るため、もしくは捕虜を数時間閉じ込めておくために使われていました。
しかし、現実の世界においては、ほとんどの研究班は軍用車両を守るためのものとして、エナジーシールドの研究に取り組んでいるのです。
研究は、物質を遮断する分野と放射線を遮断する分野の2つに分かれています。驚くべきことに、より研究が進んでいるのは物質を遮断する分野なのです。
例えば、イギリスの国防科学技術研究所では、電荷を蓄積する装置であるスーパーキャパシタを用いて、ミサイル攻撃に対する防御シールドの開発を行っています。それは、ミサイル攻撃に直面した際に、一時しのぎではあるものの、スーパーキャパシタによって強力な電磁場を作り出し、電気で車両の外側を覆うという方法です。
電磁気の爆発は一瞬ですが、攻撃を撃退するには十分なのです。研究班によると、この防御シールドの正式名称は「電磁装甲」だそうなのですが、「フォースフィールド」よりもカッコ悪い響きですね……とは言え、私が作っているわけではありませんからね。
彼らの予備実験は成功を収めていますが、まだまだ課題はたくさんありますし、電磁装甲の効果における細かな部分はまだまだあいまいなままです。また、レーザービームのような放射線を防ぐために必要なことはまだあります。
2014年に、物理学専攻の学生が、レーザービームを防ぐことは理論的に可能であるという調査結果を、学生が運営する物理学ジャーナルに発表しました。
彼らはプラズマでシールドを作ることを提案しました。すべての物質は、超高温の極限でプラズマ状態になります。これはものすごく熱い、帯電ガスのような働きをするものです。
大手の防衛企業はすでにそれを検討しているので、プラズマを使って防御シールドを作るというのは、かなり良い案です。
私たちは実際にプラズマが宇宙で放射線を遮断する様子を常に見ています。イオン圏と言われている地球の大気の層にはプラズマが充満していて、電波のように低周波の放射線を遮断しているのですから。
つまり、密集したプラズマ層を作り出すことができれば、兵器化されて視覚化された光線や、紫外線などの高周波の放射線を遮断することができるかもしれないのです。
プラズマに電荷があるということは、磁石によって操作ができると言うことですから、磁石を使って、どんな形にでも対応させることができるのです。プラズマの防御シールドはレーザーを遮断しますが、問題は、目に見えるすべての光を遮断してしまうという点です。敵の宇宙船からは守られますが、その代わり何も見えなくなってしまうのです。
防御シールドを実際に作れたら、『スタートレック』のカーク船長も誇りに思うことでしょう。私たちはこれから、乗組員を手も足も出ない状態にすることなく、物質と放射線の両方を遮断する防御シールドを作るために、科学技術を発展させていかなければなりませんね。
今の段階ではまだまだと言ったところでしょうが、いつの日か、それは日の目を見るに違いありません。
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