2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
Can You Actually Die from a Broken Heart?(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
ハンク・グリーン氏:最愛の人を失った心痛でその晩に亡くなってしまった、なんて昼ドラのような話ですね。
ですが、大げさに言っているわけではなく、ブロークンハート(心痛)症候群は極めて珍しいものの、実際にある症状で、命に関わる場合もあります。
ブロークンハート症候群、ストレス性心筋症ともよばれるこの症状は、心臓のはたらきが弱くなって、胸の痛み、息切れ、時には不整脈など、一般的な心筋症や心臓疾患と同じ症状を示します。
症状がとてもよく似ているため、1990年代まで特別な病気とは考えられていませんでした。ですが、重要な違いがあります。ストレス性心筋症の患者には、ほとんどの一般的な心臓疾患で原因となる、動脈の詰まりが見られなかったのです。
さらに心臓をX線検査してみると、日本でタコを捕まえる時に使う壺、「たこつぼ」のような形をしていました。
このため、この症状は「たこつぼ心筋症」ともよばれています。とくに左心室が一時的に肥大化することで、このたこつぼのような形ができます。
普通に考えれば大きくなるのは良いことのように思えますが、左心室が大きくなるのは心臓の筋肉繊維が機能していないために起こります。弾力性が少なくなり、動きも弱くなってしまうため、正常に血液を送り出すことができなくなるのです。
こうした肥大化が起こる理由ははっきりしていませんが、カテコラミンという物質の急激な分泌が有力な仮説です。アドレナリンのようなこの物質は、ストレスに晒された時に分泌されて「闘争・逃走反応」と呼ばれる反応につながります。
カテコラミンは筋肉への血液量を増やし、心拍数と血圧を上げることで、体に迫った脅威に対処できる準備を整えるのです。
ですがブロークンハート症候群では、このカテコラミンが何らかの理由で増えすぎてしまい、筋肉が収縮するはたらきを阻害してしまいます。
大抵は愛する人を亡くす、解雇、虐待といった、感情をかき乱されたり、トラウマとなる状況によって引き起こされます。ブロークンハート症候群と呼ばれるゆえんですね。
さらに言えば、どんなかたちのストレスであっても、家の鍵をなくして締め出されたというような軽いストレスであっても引き起こす可能性があります。また、悪いイベントだけとも限りません。たこつぼ心筋症は、誕生日パーティーのサプライズやカジノで大当たりしたような幸せな瞬間に起こる可能性もあるのです。
ブロークンハート症候群について分かっていない点は多くありますが、研究者が突き止めたことの1つは、ほとんどが高齢の女性に見られるというものです。その理由ははっきりしていませんが、ストレスを抑制するエストロゲンというホルモンレベルの低下が理由ではないかと考えられています。
女性が歳を重ねると、エストロゲンの数値は低下します。
そのためストレスの大きい状況から受ける影響が深刻になり、ブロークンハート症候群のようなストレス性の症状が現れるのです。
ですがこれでは、同様にホルモンレベルが低下する男性にほとんど見られない理由は説明できません。おそらくエストロゲンはパズルのピースの1つにすぎないのでしょう。
心痛で死んでしまうかもしれないという今回のエピソードで動揺しても安心してください。この症状は極めて珍しく、ましてや命に関わるケースはさらに珍しいのです。
大抵は数週間のうちに自力で治せて、医師も心配はないと診断するでしょう。昔から言われるように時間が解決してくれるのです。少なくともブロークンハート症候群に関してはね。
関連タグ:
2024.10.29
5〜10万円の低単価案件の受注をやめたら労働生産性が劇的に向上 相見積もり案件には提案書を出さないことで見えた“意外な効果”
2024.10.24
パワポ資料の「手戻り」が多すぎる問題の解消法 資料作成のプロが語る、修正の無限ループから抜け出す4つのコツ
2024.10.28
スキル重視の採用を続けた結果、早期離職が増え社員が1人に… 下半期の退職者ゼロを達成した「関係の質」向上の取り組み
2024.10.22
気づかぬうちに評価を下げる「ダメな口癖」3選 デキる人はやっている、上司の指摘に対する上手な返し方
2024.10.24
リスクを取らない人が多い日本は、むしろ稼ぐチャンス? 日本のGDP4位転落の今、個人に必要なマインドとは
2024.10.23
「初任給40万円時代」が、比較的早いうちにやってくる? これから淘汰される会社・生き残る会社の分かれ目
2024.10.23
「どうしてもあなたから買いたい」と言われる営業になるには 『無敗営業』著者が教える、納得感を高める商談の進め方
2024.10.28
“力を抜くこと”がリーダーにとって重要な理由 「人間の達人」タモリさんから学んだ自然体の大切さ
2024.10.29
「テスラの何がすごいのか」がわからない学生たち 起業率2年連続日本一の大学で「Appleのフレームワーク」を教えるわけ
2024.10.30
職場にいる「困った部下」への対処法 上司・部下間で生まれる“常識のズレ”を解消するには