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『サブカル戦国時代突入!?〜けもフレからうつヌケまで!2017アニメ・漫画事件簿総点検!!』山田玲司のニコ論壇時評 1/2(全7記事)

「漫画業界もシャッターストリートになってくる」 テクノロジーが変えるコンテンツの未来

ニコニコ生放送の人気番組「山田玲司のヤングサンデー」。今回は12月16日放送の「『サブカル戦国時代突入!?〜けもフレからうつヌケまで!2017アニメ・漫画事件簿総点検!!』山田玲司のニコ論壇時評 1/2 」の内容を書き起こしでお届けします。2017年の漫画・アニメ・映画の総決算です。

テクノロジーの変遷で文化も変わる

乙君氏(以下、乙君):みなさん、来年(2018年)はどんな年になるかも考えつつね。

山田玲司氏(以下、山田):いや~なんかね、今年のことしゃべってくれって言われても辛いね(笑)。苦しいね、解説してても。いいこともあるんだけど、けっこうキツいことのほうが多いなって感じがするね。せっかくこんなに豊かだった漫画業界がこんなことになってしまうなんてっていう。

乙君:わかんないけど、豊かすぎたのかもしれないですしね。

山田:それはあるかもね。

乙君:あと時代のテクノロジーの変遷というか。それにどういうふうに合わせて文化というのはまた変わっていくのかは、俺はその中心にはいないので、単純に興味深いですけど。玲司さんとしてはやっぱりね。作り手として。

山田:よく音楽の話のときに「LPがさ、買ってこんなんなってさ~」ってよく言うじゃん。「一種の儀式だったよね。針落とすまで~」っていう文化はMP3プレーヤーでなくなるわけじゃない。

iTunesでなくなるわけだから、ジョブスに倒されたとも言えるわけで。そうやってジョブスの夢っていうのは、「こんな小さいものにすべてが収まるんだ。イエーイ」みたいな。

あれは聞いてて気持ちはいいけども、この背後で大量の音楽文化が消えていったっていう。そのあとに新聞雑誌も消えていって、いよいよ漫画だなっていう時代がやってきたなという感じだな。

Amazonが淘汰した流通

乙君:Amazonができたことによってまず本屋に行かずに、本もそうだし生鮮食品だって家電だって手に入る。価格ドットコムもそうだし。そうすると量販店のある意味というのがなくなっていくとか。全部がミニマリズムじゃないけど、この流れの中にあって。

山田:駅前商店街になってるわけ。漫画業界も。シャッターストリートになってくる、どんどん、どんどん。

乙君:そこらへんをどう変えていくのか。

山田:『火花』とか早かったもんね。

乙君:『火花』早かったですね~。寂しい。

山田:そんな感じですわ。

乙君:だから漫画業界もフェスをやればいいんじゃないかな。

山田:なになに?

乙君:フェスを。

山田:漫画フェス?

乙君:うん。

山田:どういうの?

乙君:自分で言ってたじゃんね?(笑)。

しみちゃん氏(以下、しみちゃん):そうそう(笑)。

乙君:漫画でフェスやって、最終回をライブでみんなで見て。

山田:あ~! そういうことね。そうね。

乙君:選択肢2つあってとかやったらおもしろいと思わない?

山田:やり方はあるよ。ライブで乗り切るって方法もあるし、いろいろやり方はあるよ。

見たこともないおもしろいものを作る能力の必要性

乙君:結局、漫画1個じゃ無理だからアニメ化もするし、ドラマ化もするし。コンテンツ、グッズとかっていうところでなんとか総合的にやるっていうやり方を取ってるだろうけど。

山田:さっき『エレン』とONEの話で言ったんだけど、おもしろいことを考えられる、おもしろい角度でものを見られるというのは、俺、実は1番価値があると思ってるの。

だから技術がうんぬんはある程度の努力はできるんだよ。でも日本ってそっちは得意なんだけど、見たこともないおもしろいものを作るのって苦手じゃん。

意外と見たこともないおもしろいものを作る能力ってやつが技術がなかったせいで陽の当たらない場所にいたっていう流れもあるよね。これが逆転する可能性はちょっとおもしろいなと思ってるの。

これからはアイデア1発で世の中に出れるっていう時代にもなるという。そこは明るいなとも思うね。

乙君:なるほど。ありがとうございます。では今日の公式放送はここらへんで。後半はみなさんご存知アニメ探偵からの今年のトピックをご紹介しつつ。我々とはまったく違う視点からのが来てますので、それを。

山田:アニメ探偵の感想ね。

「解説ってエンタメなんだな」

乙君:前半で物足りなかった方は後半、よりアニメ好きの方はぜひぜひ。そして玲司さんが急にこれやろうぜって言い出した、映画評論家を評論するというコーナー。町山さん……

山田:先週まで『まどマギ』やってて、『まどマギ』の解説を俺がやってて。そしたら俺の解説で隣のおっさん(しみちゃん)が泣き出すという。

しみちゃん:(笑)。

乙君:これ(しみちゃん)ね(笑)。

山田:カメラの子も泣き出すという。

乙君:カメラマンも泣いてましたね。なんなんだ、これはと。

山田:その瞬間に「なんなんだ、これは!?」と俺も思ったんだよ。「解説ってエンタメなんだな」ってどっかで思ったわけよ。

乙君:今!? えぇ~! この間思ったの!? 3年くらいそれやってましたよ!

しみちゃん:先週(笑)。

山田:やってましたけど(笑)。

(一同笑)

山田:やってんだけど、確信したの。一方でコンテンツ作ってるじゃん。やっぱりそっちのほうが(本職)とどっかで思ってるわけだよ。それを解説するなんて申し訳ないなと思ってるんだけど、「ちょっと待って。違うぞ」と思って。

これは別なカテゴリーだなと思って。日本にはたくさんの映画評論家がいるわけですよ。その人を褒める人たちはいないじゃないですか。その人たちの「ここがすげぇよ!」って言う人たちはいないじゃん。

評論家たちをひとイジり

山田:評論家の人たちは「この映画のここがすげぇよ!」とか言ってるんだけど、「そんなこと言ってるあんたがすげぇよ!」って言わないじゃないですか。そうでしょ?

乙君:まあ言わないけど(笑)。

山田:俺は「町山智浩すげぇよ!」みたいな話。

乙君:なにこの顔!?

山田:あとでお楽しみください(笑)。やります。町山智浩さんとかね、ライムスター宇多丸さんとかね。

乙君:これどっかで見たキャラだね(笑)。

山田:Toshio Okada(岡田斗司夫)も出てきますからね。

乙君:あらあら。岡田さんだけぜんぜん気合い入ってないじゃない。

しみちゃん:(笑)。

山田:かわいく描きました。

次回のお知らせ

乙君:ということで、そんな感じで後半いきたいと思います。次回のヤンサンは12月20日、大人生相談会ということで。田中圭一先生にオファーしたんですけど、田中先生は大学の授業で来られないということで。田中先生は2月7日に決定しましたので『うつヌケ』読んでおいてくださいね。みなさん。よろしくお願いします。

誰も呼ばないのもなんなんですが、まあいいかと。我々でね、年の締めもありますし、人生相談を玲司さんに聞いてほしいという方はぜひぜひ送ってください。

山田:本当申し訳なくて。毎週毎週さ。

乙君:実はけっこう貯まってて。

山田:やれホムホムだとか、やれホムホムだって言ってたじゃないですか(笑)。

しみちゃん:毎週(笑)。

山田:毎週、毎週さぁ。

ファンから「もう『まどマギ』いいです」

乙君:お便りで1個おもしろいのがあって。

山田:何ですか?

乙君:「もう『まどマギ』いいです」と。「私『まどマギ』にまったく興味ないんで11月に見るものがまったくないです!」みたいな。

山田:「通常放送に戻ってください」って? だよな。

乙君:そういうお叱りの声もいただいて、「確かに!」と思って。

山田:すみませんでした。本当にね。

乙君:人生相談も含めて「中2ナイトニッポン」で最近起こったおもしろいことをお伝えできればなと思っております。よろしくお願いします。

そして12月27日はヤンサン忘年会ですね。流行語大賞も含めて、なんとアニメ化決定の『ケンガンアシュラ』だろめおん先生にお越しいただいて。

山田:どうぜ変な格好してきてくれるんでしょ。あいつ。

乙君:たぶんなにかしらのサプライズは用意してくれていると思います。

山田:やったー。

乙君:そこから4日後ですね。12月31日、今年最後の放送。なんと我々コミケに今年も行きます! 冬コミ初めてです。12月31日日曜日東リ25b、サークル名タチワニで申請していますので。

『山田玲司のヤングサンデー』第2号があります。そしてマグワイヤーのやつもあるということで。我々も行きますので、ぜひオフ会のつまりでみんな遊びに来てください。サインします?

山田:あ、いいよ! ホムホム描いたしね。シャアも描いたし。

乙君:玲司さんの同人はまさかの!

山田:初めて! おれ二次創作初めてした!

(一同笑)

山田:俺、二次創作に挑戦しました。

年越しも結局『まどマギ』

乙君:今、本を鋭意製作中ですので、よろしくお願いします。コミケ終わったら、なんとそのまま年越し生放送! 「君は『まどか☆マギカ』という名前を知っているかね? 完結編叛逆」ということで。

山田:まだやるんか! まだやるんだって。

乙君:年越しでみんなでウェーイってやろうぜということで、よろしくお願いします。来年の1発目のトピックは『CICADA』第3巻が1月12日に発売ですのでよろしくお願いします。

そんな感じでーす。ではでは15分になりますので、後半にいきたいと思います。あ、アンケートしよう。アンケートします! そしてしみちゃんコーナーをやります。

しみちゃん:はい。

乙君:「玲司のシャア見たい」って。

山田:見て。よかった、暗い話ばっかりだっから大丈夫かなと思った。

乙君:こういう感じでまったり1年振り返るのもいいですね。

山田:まあね。たまにはね。

乙君:うえーい、ありがとうございます。

山田:ありがとうございます。

乙君:「玲司先生の『まどマギ』の絵柄飛び抜けてかわいい」だって。

山田:本当に? ありがとうございます。じゃあまたね~。どうもね~。ありがとう! みんな優しいね~。

乙君:1回切り替えます。チラ見せありまーす。

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