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How to Make Plasma in Your Microwave ... With a Grape(全1記事)

電子レンジでプラズマを作ることは可能か?

プラズマは、固体・液体・気体に続く物質の第4の状態だと言われており、雷やオーロラなどがそれに該当します。ふだんの生活で間近に観察できることはほとんどありませんが、実は電子レンジでプラズマを生み出すことが可能なのだそうです。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、ブドウを使ったプラズマの作り方について解説します。もちろん、大変危険で、電子レンジも壊れてしまうため、絶対に真似をしてはいけません。

電子レンジでプラズマを生み出す実験

ハンク・グリーン氏:プラズマについて考えるとき、おそらくあなたは星やライトセーバーから出てくる物質を想像し、まさか台所の電子レンジを想像することはないでしょう。

しかし、想像することは可能であり、実際にそれを証明しているYouTube動画がたくさん存在します。

私たちはクールな物理学のおかげで、ファンシーなテクノロジーは必要としません。必要なのは、壊れても良い電子レンジとブドウだけです。

プラズマはガスのようなもので、一部の原子が取り除かれた電子を持つことは例外として、正電気を帯びたイオンと自由電子の束から構成されています。

いくつかを作成するには、ガスをかなり熱して、そのガスに電流をただ流すだけです。電子レンジはそれを行う素晴らしい機能を持っているのです。

電子レンジは、マイクロ波と呼ばれる一種の光を食べ物に浴びせることによって調理を行います。

マイクロ波はコンピュータ画面から発せられる可視光のようなものですが、1秒間に振動する回数は電子レンジが約20万倍であるため、異なった反応が見られます。食物の水分や分子を振動させ、熱を発生させるのです。

さて、電子レンジで普通のブドウを温めると、おそらくブドウはとても熱くなり、爆発するでしょう。ブドウの果汁が庫内に飛び散りますが、火球が見えることはありません。

火のように赤いプラズマを見るためには、いくつかの準備が必要となります。

YouTube動画では、注意深くちょうど半分ずつになるように1粒のブドウを切り分けています。その時、ブドウを繋ぐ皮を少しだけ切らずに残しておきます。この皮がアンテナのように働き、それが実験全体を動作させる重要な要素となります。

切り分けられたブドウはマイクロ波を増幅するのに最適な大きさで、波が流れ始めると両側の電荷が皮を通って両辺を往復し、ブドウはダイポールアンテナと呼ばれるものに変化します。

すべてのマイクロ波を同じ方向からブドウに当てるために、通常は回転板を取り出したりカバーしたりするので、電力は同じところを何度も繰り返して跳ね返ります。

これらのマイクロ波のエネルギーを小さな皮の部分に集中させます。

すると、皮にある水はすぐに沸騰し、わずか数秒で火が出ます。ですから、このような火と強力な電子機器を混ぜ合わせる実験を、家庭で行うことはおすすめできません。

その後、火は消えないだけではなく、熱気が高まり、両側のブドウの間から炎が燃え上がります。

そして電子レンジはまだ動いているので、電力はブドウの間を行き来し、火によって蒸気や熱を持った分子が運ばれます。

最終的に、蒸気や空気、さらにはブドウ果汁などの原子が非常に熱くなり、電子が除去されてプラズマを得ることができます。

プラズマの火球がブドウから飛び出し、電子レンジ内の天井まで達します。火球が止まり落ち着くと、プラズマは再び通常のガスに変化するので、もう心配はいりません。ただし、電子レンジは壊れてしまいますが。

だから再度申し上げますが、この実験を家庭でやることはおすすめできません。

このようなブドウ破裂をYouTubeで見たことがあるかもしれませんが、それには見た目以上の衝撃があり、さらに多くのクールなマイクロ波科学が存在します。

しかし、家庭でそれらの科学実験をすることを大目に容認することはできません。なぜなら、このような科学実験はプロフェッショナルが注意深く行うべきことだからです。

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