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MTBチャンピオンに聞く、初心者にも分かりやすいマウンテンバイク講座(全3記事)

マウンテンバイクってどれを選べばいいの? 素人でも分かる、ホイール径の違いとその理由

「マウンテンバイクってかっこいいけど、どれを選べばいいのかわからない」と悩んでいるあなた。いざほしいと思っても、種類が多すぎて選ぶ基準がわかりにくいですよね。そこで今回は、自転車系YouTuberのけんたさんと、かつてクロスカントリーにて3度アジアチャンピオンに輝いたTrek Japanの野口さんが、マウンテンバイクの種類や選び方を徹底解説します! これで、自分にピッタリのマウンテンバイクが選べるはず!

クロスカントリーアジアチャンピオンが教える、マウンテンバイクの選び方

けんたさん氏(以下、けんたさん):どうもみなさん、こんにちは。

野口忍氏(以下、野口):こんにちは。

けんたさん:相変わらず、また、またまた……。

野口:(笑)。

マウンテンバイクの、クロスカントリーという競技。まあ、マラソンみたいな競技ですね。それでアジア選手権3回勝ちました。

けんたさん:その野口さんに、僕、マウンテンバイク超ど素人なので、ちょこちょこと気になることを、いろいろ教えてもらえればなと。

まず、マウンテンバイクって、ロードよりややこしいイメージがあります。

野口:そうですね。

けんたさん:パーツもいっぱいあるし、ホイールのサイズも。ロードバイクは700Cじゃないですか。でも、マウンテンバイクにはいっぱいあるじゃないですか。何が一番ベターなのか、ベストなのか。

野口:自分は10年前に引退してますので、10年前は26インチが主流でした。

けんたさん:26インチ。26インチが一番ベタというか。

野口:そうですね。昔から。本当にマウンテンバイクが出始めた頃からあるホイールサイズです。それがずっと……。マウンテンバイクって、クロスカントリーであったりとか、ダウンヒルですね、下り系。競技で言えばそれがあるんですけど、実はその間にもエンデューロとか、下りながらも登ったりという大会もあったり。

あとは、やっぱりマウンテンバイクの醍醐味って、シングルトラックと呼ばれる、獣道みたいなところをかっ飛ばして。

けんたさん:うんうん。ガーッとね、よくありますよね、こう、映像とかで。

野口:はい。そういうところを走るのが、やっぱり一番楽しいんですけど。そういう路面状況に合わせて、いろんな車種があります。

けんたさん:なるほどね。

ホイールサイズの違いは?

野口:今は29インチと27.5インチの2つがメジャーなホイールになります。

けんたさん:なるほど。

野口:29インチに関しては、マウンテンバイクを発明した人というか、グループだったんですけど、Klunkerzというグループがありました。1970年代にその1人で、生みの親でもある、ゲイリー・フィッシャーさんという方がいて。

けんたさん:ゲイリー・フィッシャーさん、聞いたことある。

野口:TrekでもGARY FISHERブランドというのが、数年前までありました。今もTrekのアンバサダー的な活動はされてるんですけど。そのゲイリー・フィッシャーさんから聞いたんですが、コロラドのロッキーマウンテンのロックセクションを走るのに、26インチのホイール径というのが、「これでいいのか?」みたいに思ったらしいんですよ。

けんたさん:自分で?

野口:自分で。もっとホイール径が、サイズが大きくなれば、大きな段差に対してちいさいホイールでいったら乗り越えられないですよね。

それが大きくなれば、ババーンって乗り越えられる。

けんたさん:確かに。

野口:そういう発想で、やっぱりホイールサイズは大きいほうがいいんじゃないか、というところで、15年ぐらい前に29インチのマウンテンバイクを発表されたのが最初です。

けんたさん:あ、つくっちゃったんですね(笑)。

野口:つくっちゃったんですよ(笑)。

けんたさん:「なんか違うなあ。じゃあ、29にしてみよう」(笑)。

野口:そうなんです。それで、最初はあんまり……。ホイールが大きくなるデメリットというのが、やっぱり重量ですね。ホイールの重さです。

けんたさん:うーん、そうですよね。

野口:大きくなって重くなるので、最初はなかなか受け入れられなかったんですが、だんだんだんだんホイール自体も軽くなったり、いろんなメーカーさんもメリットを理解されて、商品開発し始めたんですよ。

けんたさん:なるほど。

野口:それで、完全に26から29インチに移行してきたんですね。

けんたさん:へぇ。

29インチのメリット・デメリット

野口:ちなみに、29のメリットっていうのは、やっぱそういう走破性っていいますか。

けんたさん:ちょっとした段差でも、大きくガッといけるっていうことですね。

野口:はい。あとは、一度回り出すと慣性の法則でスピードを維持しやすいんですよね。そういうメリットがあります。

けんたさん:なるほど、なるほど。

野口:でも逆に、考えられるデメリットとしては、小回りが効きづらくなります。小回りが効かないと何が困るかというと、マウンテンバイクで山を下る楽しみというのは、スピードもそうですが、やっぱりバイクをコントロールするという部分。

けんたさん:うんうん、そうですよね。

野口:ジャンプしたりね。

けんたさん:路面状況がどんどん変わっていく、目まぐるしく変わりますよね。

野口:そうなんです。そういう時に、やっぱりちょっとでも扱いやすいという意味で、今は29と27.5っていうホイールサイズがあります。

けんたさん:ちょっとちっちゃくしたってことなんですね。

野口:はい。26と29の間。

けんたさん:間ぐらいにして。

野口:なので、傾向としては、クロスカントリー的な、マウンテンバイクで登りもいきますよというとき。あとは平坦を、速いスピードで走りたいとなったら、29インチがおすすめです。

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