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Your Sense of Smell Is Better Than You Think(全1記事)

人間の嗅覚はどのぐらい優れているのか?

一般に、人間は犬などのほかの哺乳類に比べて、嗅覚が劣っていると考えられています。しかし、それは必ずしも正確な事実ではないかもしれません。実際、人間がチョコレートのにおいをたどったり、ほかの哺乳類に勝るとも劣らない嗅覚があるという実験結果もあるのです。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、人間の嗅覚、においをかぐ能力について解説します。

人間はほかの哺乳類よりも鼻が悪い?

ハンク・グリーン氏:人間以外の哺乳類の嗅覚が優れているというのをよく聞きますよね。犬などが匂いをたどりドラッグなどを探したりします。

でも考えてみてください。母親の料理や子供時代の家のにおいが強力な記憶を思い起こさせることもありますよね。食べ物が悪くなってもにおいでわかります。

先週の科学雑誌サイエンスによると、人間の嗅覚もほかの哺乳類に匹敵すると言われています。異なるにおいと異なる理由ではありますが。

ではなぜ人間は鼻が悪いと思ってしまっているのか。それは19世紀の神経科学者ポール・ブルーカが始めた勘違いによるものなのです。

においをかぐ能力というのは前頭葉にある楕円の組織の嗅球という部分によるものです。においの情報を受け取り、脳に解読して送る。犬などの哺乳類はこれが頭蓋骨の前の部分についており、脳に比べて大きいのです。

ネズミの場合、この大きさは脳の2パーセントです。

それに比べて人間のものは押しやられ、脳の0.01パーセントしかありません。

前頭葉を調べてポール・ブルーカは、ほかの動物のように匂うということではなく、私たちの小さな嗅球は思考のプロセスや他の脳の部分に導かれたものと考えました。最近のレビューでは歴史的な電話のゲームのように、人間の嗅覚は悪いという科学の一般理解が蔓延したと推測されています。

人はチョコレートのにおいをたどれる

しかし、実験によるとそう簡単な話でもないようです。いくつかの研究で研究者は哺乳類の嗅球のニューロンの数を調査しました。なぜなら情報のプロセスは脳のサイズではなくニューロンとの接続でなされていると考えたからです。

結果は、ネズミや猿と似ていました。微量なにおいがするもので、硫黄が混ざった物質やバナナなどでは、それらと同じくらい良い、またはより優れていたという結果もあります。

しかし、ほかのにおいに関してはネズミや犬やウサギよりも劣っていました。

2007年の『Nature Neuroscience』で人間は犬のようににおいをたどれるという発見が発表されました。

犬にはキジのにおいをたどらせ、人にはチョコレートオイルをたどらせました。結果としてにおいをたどった両者の道筋は類似するものだったのです。個人的には人間が床のチョコレートのにおいをたどったなんて、おかしな話ですが。

そのような結果だったわけですが、まだ学ぶことはあります。ほかの哺乳類と嗅覚を比べることは簡単ではありません。なぜならにおいをかぐという体験の方法が異なるからです。

人間はお互いのお尻のにおいをかいだりしません。なぜならほかにコミュニケーションの方法があるからです。

基本的ににおいは記憶といったような社会構成の一部ではありますが、空港の床のにおいをかいでいる人間を見るようなことはないでしょう。

珍しいナナフシの発見

ほかの感覚について科学者は順調に発見しています。それは視覚です。

2月に科学者とロッククライマーのチームが世界一高い火山岩への3ヶ月の遠征に出かけた際、極めて珍しいナナフシを発見したのです。この発見が生物多様性の秘密を保護するきっかけになりました。

去年、固有種についての放送をしましたよね。ある一定の地域にしか生息しない生き物です。そこでロードハウナナフシも挙げました。またの名をツリーロブスターと言います。大きくて赤っぽくて甲殻類っぽいからでしょうね。

ツリーロブスターは1920年代にネズミに食べられて全滅したと考えられていました。しかし2000年、ロッククライマーが彼らの群れにつまづいた時、その定説は覆りました。火山岩のボールズピラミッドの茂みでの出来事でした。

ボールズピラミッドはオーストラリアとニュージーランドの中間で、ちょうどロードハウ島の南にあります。両方とも多くの特定生物の生息地であり、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

2003年より、メルボルン動物園はこれらのナナフシを育成しており、ロードハウ島で野生に返そうと試みています。ネズミを殺した後でしょうね、おそらく。

今でこそ何千匹もいますが、最初は2匹でした。研究者は遺伝的多様性や彼らの野生へ戻る能力について危惧しています。2月にAustralian Museum Research Instituteの研究者が島の様子を調査する旅に出ました。

そこではロッククライマーと協力してメスのツリーロブスターの捜索を試みました。10匹見つかり、1匹を回収しました。それを見つけたロッククライマーにちなんでバネッサと名付けました。彼女は今、無事に動物園に戻り赤ちゃんを産んでいます。

発見はそれで終わりではありませんでした。他の特定生物の体組織も持って帰りました。この時は鳥で、後に科学者がゲノムを見るために8万を超えるミュージアムの冷凍サンプルに追加されました。

そこで彼らは絶滅したと思われていた甲虫を発見したのです。140年間確認されていなかったため、絶滅したと思われていたのです。この研究の結果がこれらの島のユニークな生物多様性の持続を助けるのではと研究者は望んでいます。

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