2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
How Does a Photon Become a Film Photo?(全1記事)
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マイケル・アランダ氏:写真の歴史の大部分では、今のように携帯電話で写真をとるということはありませんでした。特別に作られたフィルムを使う必要があったのです。
完璧な写真をとるということは、いくらか化学もマスターしなければなりませんでした。つまり、光を捉え、自分に見えるイメージを現像することが必要だったのです。
フィルムカメラに光子が入ると、その光エネルギーの塊はレンズを通って感光乳剤と呼ばれる、プラスチックでカバーされた部分にぶつかります。
もしあなたが科学者であるなら、この名前は誤解を生じさせるのではないかと思われるかもしれません。化学では、乳剤といえば普通では混ざり合わない2つ以上の液体の混ざったものをさします。例えば美味しいドレッシングの材料である油と酢がそうです。
フィルムストリップをコーティングしているものは技術的にいえばサスペンションのようなもので、液体の中に小さな固形の塊が浮遊している状態のものです。通常それはハロゲン化銀結晶がゼラチンの中に浮遊しているもので、フィルムの上でそれは凝固しています。
ハロゲン化銀は銀原子が、ハロゲンとして知られる、臭素、塩素そして沃素などの物質の原子と結びついたものです。ハロゲン化物のまたの名は「塩」です。よくある食卓塩はナトリウムと塩素のハロゲン化物です。
ハロゲンはハロゲン化銀結晶を形成するために金属と反応することができます。その時原子がきちんと整列した格子状に配列します。そしてそれらすべての原子はイオン化されます。つまり、電子を失うか、チャージするために電子を得ます。
しかし、それは光に打たれるまでのことです。光子がフィルムストリップ上で臭化銀結晶にぶつかると、例えば、臭素の原子を生み出すのに、負電荷の臭化物イオンから電子を取り除きます。そして、格子の結晶の中を電子が、離脱の状態になるまで動き回ります。
そして、結果的にそばにある銀イオンと合わさって中性電荷の銀原子になります。感光乳剤にさらに光が当たると、この現象がさらに起こり、金属銀の小さなポケットが作られます。
しかし、まだたくさんの臭化銀が残っています。光子は全てのハロゲン化物を変えるわけではありません。フィルムを露出させるためには少しの銀原子の改変が必要となるだけです。この段階ではまだフィルムの上には何も見えません。はっきりとイメージを浮き上がらせるためにはフィルムを現像しなければなりません。それは異なる化学反応です。
化学現像液は使うフィルムの種類によって異なります。しかし基本的には、あなたに見えるイメージを作り出すために、現像液が残ったハロゲン化銀結晶と反応するということです。
このとき大事なのは、現像液が還元剤を含むということです。還元剤は、化学反応の間に他の物質に電子を与えることのできる化学物質です。この場合、電子を受け取るのは残った銀イオンです。露出したハロゲン化銀結晶内の銀イオンは金属銀が含まれます。それは現像液に対してさらなる反応をするため、それらの粒子の中にもっと金属銀を作り出します。
あなたは、もしかするとその金属銀はダイニングセットに含まれるピカピカのスプーンのように見えるのではないかと思われるかもしれません。しかし、鏡のような表面を保つためには、銀イオンがきちんと整列した形に並ばなければなりません。そうすれば全て光を同じ方向へ反射させることができます。
しかし写真を近くでよく見てみると、フィルムの粒子はデコボコしていて平らでないことがわかるでしょう。フィルムの上で金属銀は暗く見えます。もしもっと多くの光子がハロゲン化銀結晶にぶつかれば、現象液との反応も、もっと多く生じます。そしてフィルムストリップ上のその部分は暗くなります。
普通写真を撮るとき、その写真の中には明るい部分と暗い部分があるでしょう。空からの光の方が木陰からの光より多くカメラに入ってきます。そしてより多くの光がフィルムに当たるほど、現像後により多くの金属銀ができます。それでその部分の写真は暗く見えます。基本的に、影の部分は明るく、ハイライトの部分は暗くなるのです。
なぜなら光と影の情報が逆になるからです。それを「ネガ像」と呼びます。写真家はネガを使って自分の写真のコピーを作ります。写真紙の上にネガを通して光を当て、露出反応を再び生じさせるのです。
しかしこの時はネガの暗い部分がライトをブロックしてコピーに届かないようにします。そうしてコピーが現像される時、実際の場面でハイライトがある部分には明るい部分としてプリントされます。影の部分にはそれとは逆のことが生じます。
新しく現像された写真は「ポジ像」となり、それは自分が実際に見る画像と同じになります。
ですからもしフィルムカメラを触る機会があれば、ぜひ写真を撮ってみてください。それは携帯で自撮りをするのとは異なりますが、少しの化学知識があれば、フィルムだってそんなにミステリアスではありません。
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