2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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のぶみ氏(以下、のぶみ):小谷さんも1日50円で買われた時に、「この人はダメです」って拒否したことはあるの?
小谷真理氏(以下、小谷):(首を横に振る)
西野亮廣氏(以下、西野):小谷さんは全部受けるんですけど、めんどうくさかったら行かない(笑)。でも50円だから。そこで文句言うほうが野暮になってしまう。
のぶみ:そうだよね。50円で怒る人は、そいつが悪いよね。おもしろいよな。拒否しない店。取材拒否の店とかあるけど。
西野:拒否はしない。それでみんなでこれをどうやったら残せるかという遊びです。
のぶみ:そうなんだ。
西野:そういう遊びです。
のぶみ:遊びのところに人が集まるよね。
西野:利益が出たら次のおもしろいことにプールするか全額寄付です。被災地とかそういう所に全額寄付。必要以上にお金が出てしまったらもう全額寄付で。
のぶみ:「相撲取りとホームレスはテキーラしか飲めないようにしてください」って書いてある。アルコール強いなこれね。でもそれでもいけちゃうやついそうだよね。
西野:でも、相撲取りにテキーラ飲ませて酔いつぶれて寝られたら、場所狭くなりますよ。
のぶみ:ゲロ吐かれても嫌だし。
西野:飲み屋ってゲロ問題があるんですね。面倒くさいですね。
のぶみ:そうですね。タクシーも拒否しているからね。ゲロね。
西野:やめようかな。人のゲロ処理するの嫌だな。
のぶみ:どうします? それ。ゲロされたら。ここに2、3人手を挙げたあの方とかゲロ吐いたらどうするんですか?
西野:有り得ますもんね。飲み屋だったら。
のぶみ:有り得るよ。それでここにゲロ付いちゃって。
西野:ゲロ吐くのはお断りって言ったら。店の入り口に「ゲロお断り!」って。
のぶみ:そこ以外は相撲取りでもギャル曽根でもOK(笑)。
西野:ゲロだけは本当に嫌だ。クセーから。
のぶみ:小谷さんはゲロとか受け入れる人なんですか?
小谷:大丈夫です。
のぶみ:うわーすげー!
西野:小谷さんはすげーなー。
のぶみ:世界平和だよこの男が。例えばゲロ吐いたらどうするんですか?
小谷:ちょうど見たかったんです、と。
のぶみ:(手を打ちながら)「あ、そうだ!」みたいな。
小谷:「最高や」って。
西野:小谷さんは天才っすね。
のぶみ:芸術だっていうことだね。さすが。でもこの人がいたら大丈夫そうだね。今のこと聞いたらちょっと怯む。
西野:いやぁゲロは嫌ですよ僕は。やめますわ。
のぶみ:他人のゲロを片付けられる人、手を挙げて。
(会場4人手を挙げる)
西野:嫌だよね。えー本当? すごいなー。
のぶみ:素晴らしい。4人。あの人は先生なんですよ。
西野:まじっすか。
のぶみ:偉いよね。
西野:働いてほしい。スナックの店員さんやってほしい。だって誰もやらないですもん。この夫婦が働くわけないんだから。ママとか、もんちゃん(小谷氏の妻)もやらないし。
のぶみ:もんちゃんゲロはどうする?
(小谷氏の妻が首を振る)
のぶみ:ジャニーズが好きなんだもんね。さっき聞いたら好みはジャニーズ顔だって言ってて。全然違うじゃんね。これね。すごい運命だよね。そうなんだ。ゲロは嫌なんだ?
西野:いや、ゲロは嫌ですよ。でもそういうギブアンドテイク、これあげるから、その代わりにこれやれよっていうのは1回飽きちゃって。ギブアンドテイクを1回やめて、とにかく人に与えるみたいな。そうした時に人はどう動くという。返ってこなくてもいいし別に。その世界作ったらどうなるんだろうみたいな。
のぶみ:よく「人に優しくしたら見返りを求めちゃうんですけどどうしたらいいですか?」という質問とかされるときあるでしょ。だけどものすごい与えまくってて、与えるテロリストみたいになってたら、もう誰に与えたか思い出せないから。
西野:確かに。
のぶみ:でもやっぱりよくできているもので、与えたら最後にドーンって返ってくるんだよね。
西野:そうですよね。本当にそうだと思ってて。僕、「はっ」と思ったんですけど、僕ビジネス書を定期的に出しているんですね。次に『革命のファンファーレ』という本を出すんですけど、よくよく考えてみたら、もう僕ブログで全部しゃべっちゃっているんですね。ブログだとかFacebookだとか、こういうところだとか、つまりその本を読まないと得られない情報は1つもなくて、しゃべっちゃっているんですね。
全部しゃべっちゃってて、「こうしたほうがいいんじゃね?」とか、「これ仕入れたんだけどちょっと」って言って共有しまくってたら買ってくれるんですよね。そのお礼として。
のぶみ:何なんだろうね。覚えてない? みんな。
西野:そうじゃない。覚えてないんじゃなくて、『えんとつ町のプペル』を無料公開した時にお客さん買ってくれたんですよ。僕の狙いは2つあって、いろんなところで言っているんですけど、絵本はまず無料公開のほうがいいって僕は思っていて、理由は2つあって、絵本はWeb上で無料なだけで、紙のほうはいまだに2,000円なんですね。
のぶみ:絵本は紙で見たいよね。
西野:絵本は読み物としての価値以外に、お父さんお母さんが子供に読み聞かせをするというコミュニケーションツールとして機能する。そのコミュニケーションツールとしての価値があるじゃないですか。そうなった時にスマホで読み聞かせしない。だからスマホで無料にしたところで、紙のほうの価値は下がらないので、そこは全然別物であるということで、まずスマホで無料にして全然大丈夫と思ったのが1つ。
もう1つはお父さんお母さん、とくにお母さんですけど、昔みたいに自由に使える時間がないから、本を買う時ってはずせない。絶対に当たりの本を買うという選択になってしまっているから、お母さんとかってけっこう、本屋さんいって読み終わった本を自分の息子に買い与えるみたいな。
全部読んでからおもしろかったら、これ買おうという順番になるから、絵本に関してはネタバレしたものにしか反応してないという。
ネタバレを隠すことにメリットが1つもなくて、ネタバレしてからようやく買うか買わないかの選択になるから、だからネタバレして読んでもらったほうがいいんだけれど、一方でお母さん忙しくて時間がないから、本屋さんで5時間も6時間も当たりの本が出るまで立ち読みできないから、結局お母さんってどういう選択をするかというと、自分が子供の時に読んでおもしろかった本を自分の子供に買い与えるみたいな。
のぶみ:絵本は本当にそうですよね。
西野:絵本はこのループでいくから、いまだに『はらぺこあおむし』とか、『ノンタンといっしょ』とか、何十年前のベストセラーがいまだに平積みみたいな。
ここを突破しようと思ったら家で立ち読みできたほうがいいと思ったので、洗濯の合間に『えんとつ町のプペル』読んで、おもしろかったら本屋さんで買うという流れを作ってしまったらいいなと思って。
つまり、だから無料公開したほうが売上が上がるなと思って、僕が絵本を公開したら売上が上がるという理由は今の2つなんです。読み聞かせとしての価値があるから別に無料公開しても大丈夫というのと、お母さんに家で立ち読みさせてあげたほうが、なぜならネタバレしているものにようやく買う買わないの権利が出るから、そういうことをしたら売上が上がるなと思った。実はそれで出したんですけど、僕の狙いとは全然違う理由で買ってくださった方がいて。
のぶみ:へぇー。
西野:それは何かと言うと無料公開したんですね。それでほんの出来心というか、「あ、西野やってるな」みたいな感じで、しかも1人です。自分にお子さんがいるわけじゃなくて1人の方です。それで「ああ西野が絵本を無料公開しているから読もうか」となって、それで読んで感動して、この人は別にお父さんでもお母さんでもないから、読み聞かせすることもないんですよ。自分の子供に買い与えるわけでもないんですよ。
自分が読むために買ったらいいんですよ。だからスマホでいいんですけど、その人は結局買ってくれたんですよ。
「何で買ったの?」って聞いたんですよ。僕彼女に会ったから「何で買ったんだ?」って「お前は1人なんだから別に『えんとつ町のプペル』はスマホで読めるんだからこれでいいじゃん。何で買ったの?」って聞いたら、「こういうものを無料で見せてくれて本当に感謝して、この人に何かお礼をしなければいけない。この人に対して一番のお礼は何なんだろうって考えた時に本を買うことだ」と。
要はお礼で買ってくれたということです。情報とか全部入っているんだけど、この人に何かお礼をしようと思ってお礼で買ってくれた。
となると、実はビジネス書も同じ原理で、ブログとかFacebookとかいろんなところで、今日だっていろいろしゃべっちゃっているんですけど、本当はビジネス書は読まないと、秘伝の書みたいに、読むことに、情報に価値があったんですけど、だからこれまでずっと隠していたんだけど、お礼で買う人ってけっこういる。
人は捨てたものじゃないって思ってて、だからブログとかでもべらべらしゃべっちゃってます。
のぶみ:けっこうAKBとかもそうだもんね。
西野:ああ、そうですね。
のぶみ:だって何十枚もCD要らないじゃん。投票券が付いているから、「あの子がどうしても順位上がってほしい」って思っている気持ちでやってますもんね。完全に。すごい枚数買ってるんですもんね。
西野:支援ですね。完全に。人はけっこう支援するってことがわかったんですよ。この何年かで。
意外と日本の平均貯蓄額みたいなのってすごいじゃないですか。日本人はとにかく貯金するじゃないですか? すごく貯めたがる人たちなんだろうなと僕は思っていたんだけど、意外や意外、支援はする。自分の買ったものとか、ちょっと渋るんだけど。
のぶみ:そうだ。女の人は本当にそう。自分のやつは「これ買おうかな」って迷うのに、お土産はバンバン買うんだよね。絵本のサイン会やってても本当にそうだもん。「友だちに子供が生まれたんで」とか。お土産を何十冊も買って自分の分は無かったりしますから。
西野:そうそう、意外と支援するということがある。
のぶみ:女の人の習性ってことなんですかね。
西野:いや、男子もそうですね。男子も支援けっこうします。支援がおもしろいです。
のぶみ:俺けっこう、お土産で自分用の明太子買ったりしますけど(笑)。俺明太子買っちゃうわ。かんたろう全然食べられないもん(笑)。うわーそうか優しいってことだよね。
西野:そうですね。
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