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6 of the Coolest New Species Discovered in the Last Year(全1記事)

葉っぱのようなキリギリスから、不思議な色のトマトまで 最近新たに見つかった新種たち

科学は日々進歩していますが、いまだに私たちが知らないものもこの世界にはたくさん存在します。実際、毎年18,000種ほどの新種の生物が発見されているそうです。今回のYouTubeのサイエンス系動画チャンネル「SciShow」では、毎年5月末頃に国際生物種探査研究所が発表している特に興味深いトップ10のリストのなかから6種を紹介します。

この1年で発見された新種たち

ハンク・グリーン氏:毎年この時期、私たちは過去365日の間に発見されたいくつかの奇妙な、そしてクールな生物についてのお話をすることにしています。

毎年約18,000種の新種の生物が発見されています。毎年5月末頃に国際生物種探査研究所が特に興味深いトップ10のリストを発表しています。今年はそのリストの中の6種をご紹介したいと思います。その中には驚くほど木の葉に似ているコオロギや、流血するトマト、泳げるムカデが含まれます。早速ご紹介いたしましょう。

はじめに、この蜘蛛は何かに似ていないでしょうか?

グリフィンドールのハリーポッターに出てくる。組み分け帽子にとても良く似ています。それゆえ、発見者はこれに「グリフィンドーライ」という命名をしました。

でもこの組み分け帽子は直径1センチにも満たないので、私たちが被れるようにはできていません。頭に乗せることはできるかもしれませんが、これは蜘蛛ですからね。この蜘蛛は魔法ではなく、この独特の体型のおかげで捕食者から身を守るために、南インドの山岳森林にある枯葉に溶け込むことができるのです。

彼らは本当に新種なので、今のところこの種の1匹しか捕まえられていません。昆虫学者はいまだにこの種のオスを見つけるに至っていません。

このトップ10に入った新種の中に、もう一種の驚嘆すべきカモフラージュ技術を持った「マレーシアキリギリス」がいます。

彼らは擬態に関して驚くべき技を持つことで知られていますが、この種のメスはケーキ、またはピンクのアイシングをしているように見えます。体の中心部が葉っぱに酷似していて、緑色の葉の筋までついているだけでなく、後ろ足も2枚の小さい葉に見えます。

熱帯雨林植物としてよく知られているレッドフラッシュの上に座っている時の彼らは、まさしく枝葉の伸びた部分であるかのように見えます。

しかしおかしなことに、この虫は緑の葉っぱの上をうろついている時に発見されたのです。ですから研究者たちはこのピンクの生物が何のためにこの色をしているのかがはっきりとわからないのです。もしかしたらたまたまこの虫が休んでいるところを運良く見つけることができただけなのかもしれないか、またはこの色は警告の色なのかもしれないと考えています。

色が変わる不思議なトマト

それはちょうどこの恐ろしい果物を食べたいと思う人に勇気がいるのと同様です。

実はこの果物の果肉は初めマイルドな白っぽい緑色をしています。しかし2分間のうちに空気がこれを酸化させてしまい、結果、血のような赤色に変色するのです。まるで、りんごのスライスが茶色くなるのを早回しで見ているような感じです。

それからさらに何分間か経つと、この果物は火で炙ったわけでもないのに。黒焦げのようになってしまうのです!

これは「ブッシュトマト」と呼ばれ、オーストラリアの北側と西側に生息しています。実は植物学者はこのトマトの存在を半世紀ほど知ってはいましたが、今年になるまで科学者たちにより、これが独自の種族であると発見されてはいませんでした。

もしかしたらみなさんはこれがどんな味をしているのか気になるかもしれません。この種類を食べてみたことがある人はまだいませんが、これに似た種類の果物はしょっぱいことで知られています。誰もまだ食べたことがないのは納得がいきますね。

今年科学者が驚いたもう1つのことは、スラウェシ島のルートラットに関することです。

彼らはこの種のネズミの中で初めて肉以外のものを食べる種類であることがわかったのです。彼らは小さくてスリムで、結構可愛いです。この顔を見てください!

彼らはインドネシアにある大きな島に住んでいて、そこでは彼らの近い親戚となる種族はみな昆虫を食べています。しかしこの可愛らしいげっ歯類が食べるのは昆虫だけではありません。彼らは植物の根をかじるのです。

彼らの仲間である、遺伝的、また身体的に近しいげっ歯類に基づいて、哺乳類者たちは、彼らはもしかしたら肉食の先祖から現在の雑食に進化したのかもしれないと考えています。それはこれらのネズミの間では前代未聞のことです。

新種の生物が多く住む川で

次に紹介するのは、非常に大きな淡水エイで、彼らは地球上でブラジルにあるトカンチンス川だけに生息しています。

この魚は「黒アカエイ」と呼ばれる種類の中で25番目のメンバーとなりました。彼らの背中は濃い茶色か黒で、凝ったオシャレな黄色がかったオレンジ色の模様がついています。

このエイは1メートル以上の長さ、20キロの重さになるほど成長しますので、科学者たちはこの種に「レックス」という名前をつけました。これはラテン語で「王」を意味します。

この新種のエイの王様はトカンチンス川で発見された100種を超える生物のうちの1つです。そこになぜそんなに多くのユニークな生物がたくさん住んでいるのかというと、1つの理由として、その川にはたくさんの滝や早瀬があり、動物がそこに隔離されて生息することができるからです。また、それにより新しい種族がそこに生まれることができるのです。

トップ10のリストの中で最後に紹介したいのは、この可愛らしい、東南アジアのムカデです。

おかしなことにこのムカデは、ある滝から取った名前がつけられました。

ある昆虫学者がハネムーンでタイに行きました。そこで彼は昆虫学者らしく、ハネムーンできたにもかかわらず、面白い虫を見つけようと、岩を持ち上げている時にそれを見つけました。彼が驚いたことに、このムカデは近くの小川に飛び込むと、ウナギのように泳いで行ったのです。

このムカデは、私たちが知る中で唯一無二の、濡れても乾いてもハッピーなムカデだと言えるでしょう。研究者たちはこのムカデはほとんどを陸で暮らしているが、夜になると水上の虫を捕まえているのではないかと考えています。そしてこれは他のムカデと同様に悪夢のような話ですが、彼らは有毒であり、肉食です。

もしかしたらこんなムカデには出会いたくない、昆虫を帽子のようにかぶったりはしたくない、と思われるかもしれませんが、彼らの方こそが人間のせいで危機に直面しているのです。

彼らは住みかに川や滝のそばを選びますが、そのような場所は旅行者に人気のスポットです。つまり、この恐ろしく気味の悪い彼らが長く生きることができないかもしれないということです。

それに毎年このリストをチェックするのは楽しいですが、これには大きなメッセージが隠されているのです。我々が毎年発見する、奇妙で素晴らしい生物がいる一方で、もっと多くの生物が住みかを失ったり気候変動の影響などにより永久に絶滅してしまったりしているのです。

実際、学会が推測するところによると、今から300年後には現存する生物のうち70パーセントが絶滅してしまうというのです。ですから科学的に説明された新たな生物を歓迎し、我々がまだ発見していない生物を守る努力をしましょう。

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