2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Why Can't My Cat Roar?(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:私は猫を飼っています。彼女の名前はカメオと言いまして、とても可愛いのですが、最近鉢植えの中におしっこをしました。もし彼女がそうしている最中にでも吠えることができたなら素敵だと思います。
「お菓子を頂戴!」と言って、恐ろしい声で吠えたとしたら、かわいらしいと思うのです!
しかしペットの猫は吠えることができません。猫科のなかでたったライオン、トラ、ヒョウ、そしてジャガーの4種しか、吠えることができません。
そこで興味深いのは、動物学者たちはこれら4種のネコ科の動物たちは反対に、喉をゴロゴロ鳴らすことができないと考えています。ですから、私の猫は吠えることができませんが、きっとそれは彼女が喉を鳴らすことができる原因となる、喉の構造と関係があると思われます。
そこでまた興味深いことに、私たちは猫がどのように喉を鳴らすのかを完全には理解できていないのです。
「ゴロゴロボックス」のようなものが猫の体内に入っているわけではありませんし、今まで誰も、喉を鳴らしている猫をMRIに入れて分析をしたこともありません。
今までしばらく理解されてきたのは、猫の発声器とも呼ばれる、喉頭と関係があるということです。
1834年、イギリスの動物学者リチャード・オーウェンは喉を鳴らす種類のネコ科動物と、吠えるネコ科動物との間には解剖学的に1つの違いがあることに気がつきました。吠えることのできるほうの舌骨はより柔軟であるという点です。
舌骨とは舌と喉頭を支える部分です。人間の舌骨は馬の蹄型をしています。喉の前方、あごから数えて一番上にある骨がそれです。外からその骨に触れることはできないはずですから、首を強く押して確かめたりはしないでくださいね。
サスペンス番組なんかでは、被害者が首を絞められて殺された時に「舌骨が折れている!」と、よく言います。それにより殺人犯が首を絞めて殺害したことがわかるのです。
猫の舌骨の場合は、フックのような役割をしていて、上部からぶら下がって頭蓋骨の後部と喉頭の前部、そして舌の元となる部分を繋げる役割を果たしています。ペット用の猫を含むネコ科のうちのほとんどの舌骨はとても骨ばっています。それは完全に骨化している、つまり硬い骨状なのです。
そのような完全に骨化した舌骨をもつすべての猫は喉を鳴らすことができますが、吠えることはできません。完全に骨化した舌骨を持っていない猫は吠えることができます。つまりその舌骨は完全な骨になっていないので、もっと柔軟なのです。その組織は骨同士を繋げる靭帯のようです。
オーウェンは吠えるのにはその柔軟性が鍵になると考えました。吠える声は低く、深く、共振性があるので、その声を出すには長い声帯が必要になります。それはちょうど声帯が長い人の声が低いのと同じ原理です。
そこでオーウェンはより柔軟な舌骨があるネコ科の動物はその声帯を伸ばすことができるので、結果的に吠えることができるという結論に至りました。長きにわたり、みんながそのアイディアに同調してきました。それに、硬く骨化した舌骨のゆえに、吠えることのできないネコ科の動物は喉を鳴らすことになっているのだと推測してきたのです。
しかし、例外がありました。それはユキヒョウです。
ユキヒョウには完全に骨化した舌骨がありません。彼らの舌骨はライオンのそれと同じような、比較的柔らかい形状をしています。しかし、ユキヒョウは吠えることができないのです。
私たちはユキヒョウが例外であるという事実を1916年から知ってはいましたが、科学者たちが舌骨について疑問に思ったのは1980年代後期に入ってからでした。研究者たちが、ネコ科動物のなかで吠えることができるものとそうでないものとの間のさらなる違いについて気が付いた時に、再びその点について注目したのです。
そのさらなる違いとは、吠えることのできるネコ科動物の声帯には分厚い組織のパッドが付いているという点です。そのパッドは声帯をさらに長く、重たくするので、声を出す際の振動を遅くし、その音は低いピッチになります。
ライオン、トラ、ヒョウ、ジャガーだけがそのパッドを持っていて、それには例外がありません。ユキヒョウにもそれはありません。ですから吠えることは舌骨にかかることだけではないのです。もちろん余分な柔軟性は吠える助けになりますが、ペットの猫が持っていない、余分な組織も必要になります。
そのパッドのことを考慮に入れれば、なぜペットの猫が吠えることができないのかにも説明がつきます。
猫が喉をゴロゴロ鳴らす時、1秒に26回の速さで声帯が振動します。その振動をコントロールするのは彼らの脳のようです。猫が息を吸ったり吐いたりする時にその声帯は開いたり閉じたりします。その動きであの、ゴロゴロという音が鳴るのです。
ちょうど、私たちが唇を振動させることによってモーターボートの音真似ができるのと同じ原理ですが、猫はそれを体内の声帯部分で行なっているというわけです。
しかしライオン、トラ、ヒョウ、ジャガーが吠えるのを助けているパッドは喉を鳴らす時の振動を弱めます。それらの種類のメスは、暑い所にいる時ゴロゴロという音を立てますが、それでもその音は猫の鳴らす音とは異なるものです。その音はもっと、唸っているようです。
ですから、私の猫が吠えることができない理由は、彼女の声帯の作りのせいなのです。しかし彼女は喉を鳴らすことができます。私はそれがかわいいと思いますし、気に入っています。
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