
2025.02.06
ポンコツ期、孤独期、成果独り占め期を経て… サイボウズのプロマネが振り返る、マネージャーの成長の「4フェーズ」
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設楽悠介氏(以下、設楽):本日はありがとうございます。『インカメ越しのネット世界』刊行記念トークイベントにお越しいただき、ありがとうございます。お足元の悪い中、本当にありがとうございました。座ってしゃべるのもなんですけど(笑)。
長いと思うんで座らしていただいて。私、幻冬舎の設楽と申します。この本の担当編集をしております。よろしくお願いします。
(会場拍手)
りょかち氏(以下、りょかち):ありがとうございます。普段はIT企業で働いてるんですけど、SNSで自撮り女子として注目いただいていて。
取材とかをしていただいてたんですけど、そのうち幻冬舎さんで連載をさせていただきました。今回は『インカメ越しのネット世界』という本を出しまして、今日はその内容をさらに掘り下げたようなことをお話できたらと思いますので。よろしくお願いします。
(会場拍手)
設楽:座らせていただいて、すいません。さっそくなんですけど、この本、電子書籍も含めて、読んでいただいた方ってどのぐらいいらっしゃいますか? あ、すごい。ありがとうございます。
りょかち:ありがとうございます。
設楽:けっこうみなさんが読んでいただいて、うれしいですね。
りょかち:そうですね、めっちゃうれしい。
設楽:なので本の中身とちょっとかぶっちゃうところもあるんですけど、今日のテーマは「U-25が思うインターネット」ということで、りょかちさんと事前にいろいろ考えてきました。
まずそもそも、りょかちさんといえば自撮りなので、自撮りについておうかがいしたいなと思うんですけど。そもそも自撮りをりょかちさんが始めたのっていつぐらいですか?
りょかち:自撮りを始めたのは、一昨年の11月くらいですかね。
設楽:一昨年の11月。一番初めに撮った自撮りってなんなんですか?
りょかち:夏くらいに、その当時付き合ってた彼氏と行った水族館で撮った写真を。「YouCam メイク」っていうアプリで、めちゃくちゃ加工したらめちゃくちゃ綺麗に撮れて。それがかわいいとかじゃなくて、これSNSで受けそうって上げたのが最初ですかね。
設楽:なるほど。あれですか、水族館って。
りょかち:そうです、何ページだろう。
設楽:ありますよね、本の最後の方に載ってるやつですよね。
りょかち:そうですそうです。
設楽:ちょっと見えにくいかもしれないですけど、126ページの写真で。
設楽:汗で前髪が濡れてて、ちょっと色っぽいです。
りょかち:そうなんです、それも全部狙って。ちょっと色っぽいかなと思ってやったんですけど。このときはあんまり、自撮りに対してポリシーがなくて。加工もしちゃってるんですけど。
よく見ると左上、アイスの左上がちょっと歪んでるっていう。輪郭を削るために(笑)。この自撮りが最初です。
設楽:写真上げたときって、どうでした? 周りの反響って。
りょかち:思った以上にいいね!とか反応があって。やっぱ自分は、「かわいい」とかそういう反響ももらったんですけど、それ以上に「(普段と)ぜんぜん違う」みたいな反応がおもしろくて。それでどんどん上げるようになった感じですかね。
設楽:初めがTwitterですか? 上げたのは。
りょかち:もう今も昔も、ほとんど全部Twitterです。
設楽:へー、なるほど。そのとき彼氏はなんって言ってたんですか? その当時付き合ってた。
りょかち:彼氏は、呆れてましたね。でも私は世の中の自撮りをやってる多くの人とは違って、“かわいい軸”じゃなくて。
こうしたらぜんぜん違うように撮れるみたいなテクニックとか、あとは自撮りに対するスタンスみたいなのをずっとしゃべっている感じなので。あんまり「そんな写真上げないでよ」みたいなのはなかったですね。
設楽:ご両親とか見たりしたんですか? そのとき。
りょかち:ご両親は……。
設楽:ご両親(笑)。
(会場笑)
りょかち:ご両親は、この本を出したタイミングで知りました。
設楽:あ、そうなんですか! 最近じゃないですか、先月ぐらい?
りょかち:そうです。っていうか今日の朝、自分の会社のメール開けたら、お父さんからメールがきてて。なんで会社のメールに来るんだろうって思ったんですけど、本の感想と「自撮りやってたんですね」っていう感想(笑)。
(会場笑)
設楽:言ってなかったんですね、そうなんだ。
りょかち:言ってなかったですね、まだまだ私もローカルなアイドルなので。バレてなかったですね。
設楽:(笑)。でもすごいですね、自撮りを上げて、そっからフォロワー増えた感じですか?
りょかち:そうですね、上げた当時は1,200くらいでした。で、どんどん増えてった感じですかね。
設楽:それで、今日お話するテーマで事前にいろいろもらってたんですけど。そんなりょかちさんから、「もう自撮り文化は終わり」みたいなテーマをもらってたんですけど。自撮りは終わりなんですか? そこをちょっと聞こうと思ってて。
りょかち:そうですね。SNSをよく触る方が多いと思うんですけど、感じませんか? SNSで自撮り終わってきたなっていうの。あんまりもう見なくなったし、メディアでももう取り上げられなくなったし。
あとは「盛り文化」「盛ってる自撮り文化」っていうのもさらに終わってて。今は「Snapchat」のワンワンフィルタとか、「B612」とか「SNOW」とかめちゃくちゃ話題になったと思うんですけど。でも今の人気フィルタとなると、固定化してて。
もうずっと昔に流行ったフィルタがずっとそのまま固定化されているっていうのがあって、今は自撮りを見る機会っていうか、写真を見る機会っていうのがTwitterでも減ってきていて。
今はメインストリームがInstagramのストーリーに移行してると思うんですけど。それを見ても「盛り」っていうよりは、おもしろいフィルタ。「見て笑える」っていうフィルタがどんどん流行ってて。
もう自撮り以外で、自分が食べてるものとか、曲とかで自分のアイデンティティを発信する時代になってきたなと感じてますね。最近は。
設楽:なるほど、自撮り女子としてはつらいですね、最近は。逆に良いんですかね、でも。
りょかち:そうですね、この本が売れて、インターネットのことをよく知ってる女の子だっていう認識が広まってほしいなと。
設楽:なるほど、インターネット女子になるんですね。
りょかち:そうです。
設楽:でも僕もりょかちさんに初めて「この子書けるな」って思ったのが、自撮りに対する考え方がおもしろくて。
ブログとかにも書いてるんですけど、自撮りが本当に「アバター遊び」って言ってるんですね。もしかしたらその2,3年前に上げたときから、自分をかわいく見せようっていうんじゃなくて。
これ失礼な言い方になっちゃうとあれなんですけど「おもしろいでしょ、こんなに変身したよ」っていうネタで自撮りを昔からしてましたよね。今でいうSNOWみたいな感じを先取りしてるような感じがあったのかなっていう。
りょかち:そうですね、先取りしてたかもです。今はもう自撮りを撮ってSNSに上げるだけではなくて、それを友達間でやり取りするとか、あるいはマッチングサービスに使うとかが多いと思うんです。
そうすると加工でかわいくなったっていうのもアリだと思うんですけど、やっぱり普通の人は普段オフラインでやり取りしてる人のほうが多いと思うので。そうなるとやっぱり、おもしろいとかウケるっていうのに傾倒してくるのかなと思ったりしてますね。
設楽:なるほど、わかりました。あとこの本で僕が原稿もらってびっくりしたのが、今のお話にもちょっと一瞬出たんですけど。マッチングアプリ、出会い系アプリみたいなやつなんですけど。
「え、使うんだ」って。おじさん、僕38歳なんで、U-25のインターネットについていろいろわからない立場から聞いてるんですけれども(笑)。
りょかち:(笑)。
設楽:原稿にマッチングアプリ使うことについて自然に出てきて。今、りょかちさんの世代の人たちは使います? けっこう自然に。
りょかち:みんな使ってるんじゃないですかね。マッチングアプリを使ってる人とか聞いたら、手挙げづらいですかね。
設楽:挙げづらいですね。
りょかち:挙げづらいですよね(笑)。
(会場笑)
りょかち:だからまだ、前提として挙げづらい雰囲気はあるんだと思いますよ。ただ、みんな使ってると思います。
設楽:とくに何ももらってないですよね、マッチングアプリの会社から。そこまで強く言うので少し疑ってます(笑)。
りょかち:宣伝的なものですか? 大丈夫です、何ももらってないです(笑)。
設楽:そこでやっぱり、自撮りっていうのが1番目に入るところですもんね。まずはアイコンの写真が、プロフィールで一番大きいわけで。それを右左やってくわけじゃないですか。
りょかち:やっぱウケる自撮り、かわいい自撮り、めっちゃ見ましたね。当時は。
設楽:やっぱり、りょかちさんのやつはすごい来るんじゃないですか?
りょかち:「Pairs」かなんかで、一生懸命自撮りをしてたときは。
設楽:一生懸命自撮り。
りょかち:自撮りに一生懸命になってたときは、効果検証のためにすべてのアプリに、角度を一定的に決めて自撮りを上げてたんですよ。それで1番反応の良かったやつは、何十万位中の、何百位くらいに入りました。
設楽:全部に同じようなの上げて、効果測定してたんですか。
りょかち:そうです。
設楽:効果測定ってどんなことを?
りょかち:効果測定っていうか徘徊して、どれが1番とか、どんな人にウケるとか。「この写真、若い人にウケるな」とか「この写真、おじさんにしかヒットしないじゃん」とか。
設楽:(笑)。
(会場笑)
りょかち:けっこう効果検証してました!
設楽:じゃあやっぱり、アプリによって傾向がわかるっていうことですか。男性の。
りょかち:写真によって、ぜんぜん違いました。
設楽:ちなみに、ちょっと踏み込んだ質問なんですけど。そういうアプリとかってけっこうあったかもしれないんですけど、上手くいくもんですか? りょかちさんじゃなくても、友達のケースでも良いんですけど。
りょかち:やっぱり1番多いのはあれじゃないですかね、マッチするけど会話するのが面倒くさいっていう。
設楽:ああ、そうかもしれないですね。
りょかち:やっぱり難しいですよね。ゼロから興味ない人に対してコミュニケーションとるってあまりないと思います。
設楽:僕も、これ強く言っとくんですけど、ビジネスマッチングアプリを使ったことがあって。
りょかち:ビジネスマッチング。
設楽:「yenta」っていうアプリなんですけど。
りょかち:ありますね。
設楽:すごく真面目なビジネスマッチングアプリなんですけど。
りょかち:(笑)。
設楽:毎日12時にこう来るんですね、自分にオススメの10人。どうしても女の子だとこう(注:画面を右側にフリック)しちゃうんです。
(会場笑)
設楽:それでやっていくとたしかにマッチングしたところが累積していくんですけど、そっからメッセージ送るのがめんどくさいってなる。
りょかち:めんどくさい。難しいですよね。
設楽:逆に僕思うのは、それよりもオープンなTwitterとかでメンションしたりしたほうが、「会いたいな」っていう気持ちになるような気がしますけどね。出会い系に限らずですけど、人とのコミュニケーションという意味で。
りょかち:やっぱりなんか、出会い系っていうとあれですけど、マッチングアプリってなんか、決まった項目にいろいろ書かれてて。
Twitterってなんか、付属情報がめっちゃ多いじゃないですか。その人のツイートでだいたいその人の人となりがわかるし。写真上げてる人もいるし。だから女の子側からすると安心ですよね。
設楽:ああ、Twitterのほうが。
りょかち:マッチングアプリって、そもそも出会おうと思ってる人が来てるわけだし。情報としてどんな人なのかわかりづらいから。SNSのほうが出会えると思います、Twitterとかのほうが(笑)。出会えるアプリだと思います。
設楽:なるほど、おもしろいですね。でもまだ使っていく感じですか? マッチングアプリは。
りょかち:いや、もうなんか開かなくなっちゃいました。と、言っておきます(笑)。
設楽:そうですね(笑)。
(会場笑)
設楽:ちょっと目立っちゃってますもんね。
りょかち:そうなんですよ! 最近Tinderでマッチしても、「りょかちさんですよね」って10回に1回くらい言われるようになってしまってですね。
設楽:そんだけ顔が、こう……。
りょかち:たぶんやってる人がネットの人だからだと思うんですけど。なので「これだめだわ」「使えねえわ」と思って(笑)。
(会場笑)
設楽:そしたらりょかちにメンションしたほうが良いですかね?
りょかち:メンションしてください。DMか。お願いします。
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