2024.10.10
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Why Is My Whiteboard So Dirty?(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:教室の使い込まれたホワイトボードを見たとき、奇妙なものを目撃するかもしれません。つまり幽霊ということです。今回はそんな不気味な話ではありません。もし本当に幽霊を見ているとしたら、あなたには霊感があるのかもしれません。
滑らかで固いボードの表面に描いたり跡を残さず消したりするために、ホワイトボード用マーカーは開発されました。ではどのような時に、消しても跡が残るような場合が考えられるでしょうか。そして跡が残った場合の対処方法はあるのでしょうか。
実はマーカーの成分は油性マーカーペンの成分とそれほどかわりません。それらには主に3つの化学成分が使われています。溶剤、顔料、ポリマーです。
溶媒は他の成分をすべてマーカーの中に閉じ込めるための液体であり、それが中から出てきてボードに書き込まれた時に蒸発する仕組みになっています。
たいがいマーカーには、ふだん口にするアルコールに分類されるエタノールや消毒用アルコールとしても知られているイソプロパノールが使われています。つまり、何か描いたものを、簡単に間違って消すことがないということです。
続いて顔料はインクの着色に使われています。たとえば黒のマーカーは、カーボンブラックという粉末を使って作られます。しかし油性マーカーとホワイトボード用マーカーの重要な違いは次の3つ目の成分が関わってくるのですが、それがポリマーです。ポリマーとは複数のものが結合して鎖状のものになる重合体のことです。
油性マーカーは通常アクリル酸をベースとして分子を結合させたアクリルポリマーでできています。こういったポリマーは家庭で使うようなペンキ屋マニュキア液と似ており、色同士をくっつける特性もあります。
対してホワイトボード用マーカーは油性シリコンポリマーが含有されており、またの名を離型剤といいます。
シリコンと酸素の結合体であり、顔料とホワイトボードの間に滑りやすい壁を作ります。そのおかげで学校の先生はホワイトボード拭きを手にとって、顔料の乾燥した層を即座に拭き取ることができるのです。
離型剤は主にボードの周りに残った透明な油残物に粘着して取り除くようになっています。しかし重要なのは、ホワイトボード用に使われるマーカーは、表面に描かれたもののみに力を発揮します。特にガラスのような表面にまったく孔のない状態でなければならず、液状のものが侵入してくるようなほんの小さな孔があってもいけません。
紙切れみたいに孔がまばらに存在するような表面だと、シリコンポリマーは壁を作ることができずインクは他のマーカーと同様に染み出してきてしまいます。
もっとも理想的なホワイトボードはとにかく滑らかであり、まったくの無孔状態であるといえます。
しかしながらホワイトボードも使い続けるとしだいに劣化していき、亀裂や孔があいてくるでしょう。あげくにインクは表面の下側に侵入していき、そこで乾いてしまうでしょう。
このような染みは、もしくは幽霊現象とでもいいましょうか、描いて間もない模様などをぼかせば発生する現象であり、つまりポリマーと顔料の層のずれによって引き起こされるようになります。だからポリマーは顔料とボードの間にうまく壁を作ることができなくなるのです。
またこの幽霊現象は、インクが非常に長い間放置されると発生するようです。
乾いてしまった顔料を取り除くには、再度拭けるようになるくらいまで溶かし続けることです。実はホワイトボードを綺麗にするためのスプレーはまた違ったタイプの溶剤であり、一般的な消毒用アルコールも同様の効果を発揮してくれます。
これでホワイトボードの幽霊現象は、化学の力によって解決できるのではないでしょうか。
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