2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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のぶみ氏(以下、のぶみ):はい。すいません。よろしくお願いします。
西野亮廣氏(以下、西野):よろしくお願いします。振替えみたいな感じですね。
トンボ氏(以下、トンボ):ちょっとイレギュラーでね。いつもは金曜日ですので。土曜日に。
のぶみ:ああ、そうか、土曜日。そうだ、そうだ。
西野:はじめてじゃないですか。土曜の夜のね。
トンボ:いや、本当ですね。土曜の夜に。
のぶみ:僕、あれなんですよ、5月にあるゴールデン番組に出るんですよ。今、ちょっと放送前に話してたんですけど、台本をちゃんと台本どおりにやるのがうまい人と、台本をぶち壊して成立する人が、うまい人というのがあって。そのゴールデン番組が本当に全部きっちり埋まってて、もうすべて台本どおりにしゃべらないとやばい番組なんですよ(笑)。
トンボ:ちゃんとセリフが割ってあるみたいね。
西野:楽しいですか? それ。なんか俺、今、ちょっと『ゴッドタン』の話をしてたじゃないですか。『ゴッドタン』、2日、3日前に収録あって、帰り道にマネージャーとその話になったんですよ。アンケートあるじゃないですか。
トンボ:ありますね。アンケート。
西野:アンケートトークのやつってあるじゃないですか。要は番組出るにあたって、エピソードトークをアンケート。テレビでこれは当たり前になりましたね。
トンボ:当たり前です。
西野:それがすごくおもしろかった時期もあったんですけど、あれ見てたら……これマネージャーの意見ですよ。僕じゃないですよ。これは。くれぐれも。
トンボ:本当ですか(笑)。
西野:僕の意見でもあります。ごめんなさい。
のぶみ:(笑)。
西野:僕の意見でもあります。
(一同笑)
西野:すごい2人で盛り上がったのは、なんかエピソードトーク、しかもアンケートで採用されているエピソードトークって、ある程度のおもしろさが担保されているから、なんかすべんないじゃないですか。
トンボ:そうですね。
のぶみ:まあね。
西野:ゴッドタンのあとやったから、余計それを強く感じたのかもしれないけど、ずるーんって滑ってから、「これどうすんねん?」ってなって、みんなで「よし、これなんとかせなあかん」ってなって、もう一生懸命やって。ほんで、それがパーって上がって、このドーンって上がった瞬間、この瞬間が一番おもしろいよねって話なので。
のぶみ:まあまあ、そうですよね。
西野:要は楽しいとか幸せというのはクオリティじゃなくて、その地点ではなくて、伸び率、この成長角度であるという。バラエティもたぶん同じこと言えるような気がしてきて。なんかもう、おもしろいことが保証されていたら、あんまりおもしろくないんじゃないかということに、今、結論してるんですけど。
のぶみ:それはそうだよ。
西野:実はあのアンケートの仕組みって、もうそういう時代じゃない感じがするんですけど。みんなもうちょっとリアルな人間ドラマを見たがっているような気もするんですけどね。どうなんだろう?
のぶみ:リアルな、もう瞬発力だからね。
トンボ:芸人さん、もちろんそういう「よっしゃ、がんばろう!」という人もいるでしょうけど、本当にちゃんと用意してないと、やっぱ番組としても担保されているほうがそれはいいじゃないですか。
西野:確かに。
のぶみ:確実性がね。
トンボ:それで、西野さんみたいに「おい、これどうしてくれんねん?」でおもしろくしてくれる人がいればいいですけど。なんかざわっと。
のぶみ:そうそう。そうなんだよ。
西野:「西野さんみたいにそういう人がいればいいですけど……」と言ってくれてっていう話して、むっちゃくちゃ気持ちよかった。
(一同笑)
トンボ:知らねーわ(笑)。
のぶみ:正直だ。素直な子なの(笑)。
西野:俺がいてくれたらいいってことね。つまり。そっか、そっか。全部の番組に俺はいないからね。ごめんなさい。俺がもっといたらよかったんだ。
トンボ:間違えたー!
のぶみ:鼻につくなあ(笑)。
西野:俺がもっといたらよかった。ごめん。
のぶみ:まずいだろ。それ。
トンボ:変なスイッチ押してもうた!
西野:すいません。俺1人しかいないんですよ。すいません。俺1人しかいない。
のぶみ:いや、そんなの。
トンボ:変なスイッチ押してもうた。
のぶみ:だから、俺のやつ、けっこう長い間、僕やらないといけなくて、ほんで、もう途中に、「ここで絵本の説明してください」って。「ランキングで、実は1位、2位、3位、のぶみさんとか会議で決めたやつをこうやってやってください」つって。「だけど、なんかちょっとここで、実は自分のやつは4位にして、そこでボケてください」言われたんだよね。
西野:うわー(笑)。
のぶみ:「そんなことする!?」と思って(笑)。そんで、「ボケ方は……」って書いてあって、「えー」と思って。「それ、困るな」と。
西野:難しいですね。
のぶみ:そしたら、けっこうすごい有名なお笑いの人なので、ちゃんと突っ込んでいただけますねという感じで。いや、だから、「うわ、そんなんなんだ。怖えー」と思って。
トンボ:でも、関係性がないとやっぱり信用できないじゃないですか。やっぱり作る側もね。そこが、そういうのが難しいね。
西野:あとテレビの台本でもうホンマにやめてほしいのが、ホンマにやめてほしいのが、基本的にあのアンケートシート、僕やらないんですよ。アンケートがまず嫌いだから。アンケート書くぐらいだったら、仕事なんかしたくない。
アンケートやらないんですけど、スタッフさんとかから、現場に来てくださって、なんか打ち合わせみたいのするじゃないですか。
トンボ:しますね。
西野:そこでしゃべったこととかはそのまま採用されたり。つまりアンケートではないけれど、口頭で打ち合わせはしますよね。それで、「こんな話あります」みたいなことを言ったら、台本に書くねん。アホやから。
トンボ:そう。わかる、わかる。見ますよね。
西野:現場でスタッフ全員が見る台本に、俺がしゃべるエピソード書いとんねん。アホやから。
のぶみ:いや、書くよ。
西野:違う、違う。それウケへんやん。ウケるで。それはみんなプロやから、「ここで笑おう」とかするけれど、誰も心から笑ってないじゃないですか。1回本を読んでるから。あれ、なんで書くん? なんであそこまでアホに仕上がるの?
トンボ:だから、制作側と演者側の台本分けないといけないんですよね。そういう場合はね。
西野:分けろって。そうそう。なにを共演者に……。
トンボ:たぶん分けてる番組もあると思います。
西野:あるある。でも、アホな番組は、製作者の人が読む台本を演者にも見せちゃってるの。まあ最悪ね、MCだけにちょこっと耳打ちしてるのはまだわかりますよ。MCは「こうやって広げたいな」ってあるから。でも、アイドルとかその横にいる俳優とかも、俺がしゃべるエピソードもう全部知ってんねん。
のぶみ:そう。そうなんだよ。
西野:なにこれ? なにこの気持ち悪いの。
のぶみ:気持ち悪いよねえ。
西野:気持ち悪。もう絶対出えへん。こんな番組。気持ち悪い。
トンボ:ねえ。トークライブとかで、話す内容とオチ書いてあるのを客に渡してる。
西野:書いてあんねん。お客さんに。そう本当に。今日のメニューを。
のぶみ:そうなんだよなあ。
西野:オチまで全部見せてから。ほんで、お客さん、これ見ながらこうやって話見てるみたいな。なんなの、あれ?
のぶみ:そんで、僕は絵本作家になったきっかけの話するんですよ。好きな人がいて、その人のために絵本描き始めてって言って。それから20年経って、今、その人がうちの奥さんですというので。それで、「えー、そうなんですか」っていうのあるじゃないですか。それもう台本にきっちり書いてあるのね。
トンボ:そうなんですよね。
西野:ああ。
のぶみ:『嵐にしやがれ』の時も完全に書いてあって、大野くんが「えー、そうなんですか。うわ、今、鳥肌立った」とか言ってくれるんだけど、「ああ……ありがたいな」って(笑)。
西野:そこはねえ、もう。
トンボ:プロレスをね。
のぶみ:申し訳ないなってね。
西野:そう。申し訳ないってなっちゃう。だからあれ、スタッフが合わない。もう完全にね。
トンボ:そうですね。ちゃんとしてる番組はしてますね。
西野:ちゃんとしてる番組してんねん。もうそこ本当にそこは盛り上げるのにちゃんと考えてくださってる番組あるんですけど、一部ね、もう本当にアホな番組あるわ。
のぶみ:そうなんだよなあ。
トンボ:もう演者の気持ちになっていないとね、それがわからないのかもしれない。
西野:確かにね。
西野:まあでも、ゴールデンのやつ出られるんですか?
のぶみ:いや、ゴールデンのやつ出て、ほんで、「え、どういう人が毎回呼ばれる人なんですか?」って、「ゲストの人はどういう感じで選ぶんですか?」って聞いたら、ディレクターがほしい言葉を言ってくれる人って言ってて。
西野:気持ち悪っ。
のぶみ:それ、まあその時は佐藤栞さんと友近さんとかやったけど、やっぱりその場でその時に、それは行かないんですって。台本的には。なに見せられるかぜんぜんわからないところで、ディレクターが言ってほしい言葉を的確に言うというので、選ばれるって。「あ、そういう仕事、そんなことできるんだ」と思って。
西野:なるほど。へえ。
のぶみ:台本どおり言ったりします? それでも。
西野:しない、しない。おもんないです。だって、こいつがむちゃくちゃおもしろかったらいいですよ。このディレクターがもう神様ぐらいおもしろかったらいいですけど、おもろないですから。基本的に。
おもろかったら、こんなやってないですもん。そもそも。こいつが圧倒的におもしろかったら、自分のすんごい作品作っていて、スポンっていってるけど、基本的にはその能力がないから、演者さんの力借りてなんとかやってるのに、全部自分のなかに収めちゃうのは、まあ知れてる。無視、無視。
のぶみ:だけどさ、けっこうかなり場数こなしてからそういうふうになったじゃないですか。はじめの時はもうけっこうきっちり書いたんですか?
西野:え、なにがですか?
のぶみ:アンケート。
西野:1年目とか2年目とか。
のぶみ:けっこう緊張したんですか。それ。うまくやれなかった時もけっこうありました?
西野:ありました、ありました。絶対あります。
トンボ:キングコングさんは、またちょっとやる仕事がね。
西野:そう。確かにその経験はあんまりないですね。
トンボ:いきなりMCとか、真ん中のポジションだったりしたので、ちょっとぜんぜんまた違うんですね。
のぶみ:一番上になるからね。
西野:あと、やっぱり自分は本を書くほうなので。漫才にしても、舞台にしても、本を書くほうなので。
舞台の場合だったら、ある程度ルールはもちろんあるんですよ。壊しすぎないでというのは、舞台の場合だったらもちろんあるんですけど。とはいえ、自分の想像を超えてきた瞬間が一番おもしろくて。
演者さんがこれノってるなという。本では書けないような。「なに、そんな声の張り方するの?」とか、もうあんまりにも熱くなりすぎてちょっとセリフ足した瞬間が、一番うわって鳥肌立つぐらいおもしろくて。
だから、自分が全員をコントロールしようと思っちゃった瞬間に、途端おもしろくないんですよね。なんか。ある程度のものしか仕上がらないみたいな。
のぶみ:なるほどなあ。その時でしかできないやつというのが大事なのか。だけど、常連の人だったらいいけど、ほぼ出てないのにいきなりやれって言われると、すごいことだなと思ったというのね。
やっぱり度胸もすごいし、そのセンスもあるし。ひと言でバーンって返して、おもしろいみたいなことやる人って、すげえなってやっぱり思いますよね。
西野:すげえっすよね。
のぶみ:いや、本当すごいよな。
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