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Weird Places: The Glowing Blue Lava at Kawah Ijen(全1記事)

幻想的な死の香り インドネシアの火山が“青く光る”理由

火山は地球が生きていることを示す、ダイナミックな自然現象です。火山から吹き出す溶岩は真っ赤に燃え、まさに地球の生命力を表しているかのようです。ですが、地球上には、「青く燃える溶岩」を出す場所が存在しています。それはインドネシアにある「イジェン複合火山」で見られる現象です。この火山の溶岩は、青い炎をまといながら流れ出します。イジェン山の地下に分布する硫黄が原因と見られるこの現象。しかし硫黄は一般的に黄色です。では、なぜイジェンの溶岩は青く燃えるのでしょうか? YouTubeのサイエンス系動画チャンネル、「SciShow」。今回は、青く燃える溶岩の秘密に迫ります。

青く光る火山の神秘

明るい青い色をした溶岩が火山から流れ出している様子を、あなたもソーシャルメディアをチェックしている時に見たことがあるかもしれません。

あなたはそれを見て眉をひそめ、疑ったかもしれません。ネット上の情報を疑ってかかるのはいいことです。フォトショップが横行しているからです。しかし、あの写真は本当です。溶岩そのものが青いのではなく、そこで燃焼しているガスの炎が青く光って見えるのです。

インドネシアのジャワ島にある火山のクレーターは「イジェン複合火山」と呼ばれ、そこは夜になるとこの現象を見ることのできる絶好のポイントとなります。

それにここのクレーターには非常に強い酸性の湖があり、それは死を感じさせるような、明るいターコイズブルーをしているのです。火山の科学物質がこの素晴らしい色彩を生み出しているのですが、その原因は2つあります。火山の多くは気体の硫黄の化合物を吹き出します。例えばエチオピアにあるダロル火山がその良い例です。

ですからこのクレーターにとって青い炎は珍しいものではありません。しかしイジェン山には非常にたくさんの硫黄があり、巨大な鉱山を支えることができるのです。坑夫達は明るい黄色の凝固した硫黄の岩を採掘します。

では硫黄は黄色い塊となるのに、なぜ地上から吹き出す硫黄のガスは青色に燃えるのでしょうか?

これは燃焼による科学変化によるものです。硫黄混合物のような燃料が酸素と混ざり、十分な高温に達すると燃焼によるこの科学変化が生じます。熱が放出されると、二酸化硫黄などの新たな化学物質が形成され、その目に見える部分がその炎であるというわけです。その炎は多くの原子が明るいエネルギーを吹き出すことによりできているのです。

基本的に、燃焼反応によるエネルギーは燃料原子内の電子をさらにエネルギーのある状態に引き上げるのです。そして電子が元の状態に戻る時、余分なエネルギーを光子の光として放出するのです。それら光子の波長の長さが、その炎の色の決め手となります。この硫黄化合物が燃える時、その色は青くなるのです。イジェン山の溶岩は日中に見ると、通常の活火山に見られるのと同様のオレンジや赤色をしています。

硫黄のガスは日中も燃えているのですが、明るい太陽光がその色を抑えてしまうのです。しかし夜になると、観光客はこぞって溶岩の流れに沿って輝く青い炎の光を見に、そこを訪れるのです。

幻想的な湖

もしそれでもイジェンを世界で最も奇妙な場所のうちの1つであると思われないのでしたら、これはどうでしょう。そこにはターコイズブルーの酸性の湖もあるのです。火山は地球内部にある様々な化学物質を地表に押し出す傾向があります。イジェン山の場合は、硫黄の他にもたくさんの物質が見られます。例えば塩素や、多くの金属物質がそうです。クレーター湖の水中には燃焼反応により生まれる二酸化硫黄ガスが溶け込み、硫酸を形成します。

塩素化合物があるということは、そこには塩酸も含まれるということです。このクレーター湖の水素イオン指数は本当に0.5以下です。つまり、この水は酸性度が非常に高く、車のバッテリー液より高いのです。ですから、この湖がいかに綺麗に見えても、この死の湖中で泳ごうなどとは決して思わないでください。

実際この水素イオン指数を測る仕事ですら、非常に危険なのです。ここまで強い酸は容易に金属を溶かすこともできます。溶解した金属は、有機炭素が持つ化学物質が通常できないことができます。つまり明るい色になるのです。あなたの周りの色は全てその物体の中にある金属イオンの化学と幾何学によるものなのです。多くの金属イオンは目に見える光の波長のうちのあるものを吸収し、あなたの目は、物体に反射した光の波長に基づく色を見るのです。

ですから金属イオンが光のうちの1つの色を吸収するなら、あなたが見る色は吸収された色を補う相補的な色、ということになるのです。色の相関図で言うところの、反対にある色ということです。

もし化合物が可視範囲外の光を吸収するときは、全ての可視光が反射するため、物体は白か透明に見えます。ですから有機化学物質は600種の色のない化合物と呼ばれるのかもしれません。色があるのは無機化学物質です。ですからイジェンの湖中にある溶解した金属の混合物こそが、あの湖の色を明るいターコイズブルーにしているのです。

もしその火山が爆発するならば、湖底が崩壊し、その酸性の死の水が山から流れて深刻な被害をもたらしかねません。そのうえ、ジャワ州は人口が密集しているので、火山学者はその地域の活火山に非常に注意を払っています。

ですからイジェン山には美しい色彩の硫黄化合物があるということです。それが燃えているにせよ、他の金属物質とともに湖中に溶けているにせよ、これら異なる化学の力がこの場所を奇妙な、美しい、死と隣り合わせの場所としているのです。

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