2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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山田玲司氏(以下、山田):かつては、もっとカジュアルなものだったんじゃないかという気がするのね、恋愛って。
乙君氏(以下、乙君):恋愛ってかセックスがでしょ。
山田:そうそう。だから君、よく和歌山の川で泳いでたっていうじゃん。川で泳げないよね、今ね。
乙君:ん?
山田:関東の川ではなかなか泳げない。泳げるようなきれいな川がないってこと。
乙君:うちもそうですよ。
山田:えっ、あなたきれいな川で泳いでいたんじゃないの?
乙君:きれいな川ではないですよ。
山田:そうなの? 俺は自然界っていうか……。そういうことだったの? 汚い川に入ってたの? そういう話だったの。話がそれてきたな。だめだな、これ。
(会場笑)
山田:なんだよ、みんなが魚捕まえられたみたいな感じでセックスできたのが、バーチャルな魚、もしくは魚的なものでごまかすみたいな話になってんのかなっていう気はするんだけど。
ただね、このポルノとVR、この後話するけど、疑似恋愛みたいなものっていうのがって、そこに行けば、お金払えば済むわけで、傷つかないでいいからいいけど、やっぱり根本的に満たされないものってあるよなって話で、俺、体温とかつまんないことを言いたいわけじゃなくて。
乙君:違ったんですか? 人肌のぬくもりが。
山田:すぐそういうこと言いがちじゃん。あとコミュニケーションとかあるんだけどさ、単純に寝たい食いたいやりたい、お前より偉いと思われたい、みたいな人間の欲求があって、そのやりたいみたいなものともう1個、そこにリンクしてすごく大事なのが、俺これだと思うんですよ。
山田:「ほめられたい」っていうのがあって、これはこれでは絶対にどうにもならないよね。俺はセックスって第2の承認欲求を満たす時期、機会、オポチュニティーじゃないかと思ってるんだよね、要するに。
乙君:それはそうでしょう。
山田:親に承認されなかったら、彼氏に承認される、彼女に承認される2段構えが実はあって、なんか熟女とティーンにいくっていうのはなんかそれもリンクしている感じがするよね。母か、若い女かっていう。承認されたいっていうのが願望として背景にあるかなって気はするんだよね。
で、なんか褒められるって行為がどうしても満たされない部分に今後やっぱり恋愛が生き残るような気がするんだよね。
一番わかりやすい例を出すと、日本人の男って昔は自信があったんだよ。漫画のコンテンツ見ればわかるんだけど、アムロ以前の。
乙君:アムロ?
山田:『ガンダム』のアムロ以前の主人公は基本的にメンタルが無敵ですからね。『マジンガーZ』の兜甲児になると、怖いものなんかねーんだよ最初から。「へへ、おいらへっちゃらさ」みたいなの。「おいらへっちゃらさ」が70年代なんだよ。で、80年代から「こんなことやりたくないよ、父さんが勝手に決めたんだろ」みたいなことを言いだすのがアムロからなんだけど、アムロからいってシンジまでいって、シンジまでもまだ若干の自信が残っている。
乙君:まあ特殊な人らですから。
山田:声掛けるからね、「綾波はさ」とか言えるからね。
乙君:ああそういうこと。
山田:ちゃんと女の子と会話できるくらいの自信はある。
乙君:あれは会話?(笑)。
山田:そうそう。だからそのあとのキャラクターになると、男のキャラクターがメインになっているのがどんどん消えていくんだよね。「今のアムロって誰ですか?」「今のシンジって誰ですか?」っていうとパッて出てこない。
乙君:誰だろなあ。
山田:誰やろなあでしょ。
乙君:誰だろね。うん。
山田:おもしろいのが、今の40代、さっきも40代の話したけど、40代の男の心の支えはのび太が結婚できたことなんだよね。
(会場笑)
乙君:はい?(笑)。
山田:のび太もそうだし、あだち作品とかなにもしないやつが、一番かわいい女の子とくっつくっていうのが前提だったのが80年代。
乙君:ラブコメの系譜ですよね。
山田:ラブコメ、これが完全に崩壊していくって歴史。だからほんとにかつての男たちっていうか。それで、さっき言ったバブル絶頂期ってほとんどが、俺の同世代の男たちってみんなスーパーサイヤ人だったからね、気持ちが。
乙君:玲司さんはそっち側なんだ。
山田:それがねえ、あの時代って、世代的にみんな「俺本当はスーパーだから」って思ってた節がある。あの時代。それくらい女たちってたちが悪かった。ミサトみたいだった、簡単に落ちない。だから加持さんみたいな、加持さんマインドあるじゃんm壁ドンしちゃうやつ。あれをみんな持ってたよね、俺たちの世代のやつ。
そのあとのび太もがんばったんだって世代があって、どんどん「僕なんか僕なんか」ってなっていくという歴史があって。
乙君:しみちゃんなんか「のび太がいけたんだから俺も」みたいなのあるでしょ。
しみちゃん:う、うん。そうね(笑)。いきなりきたから。
(会場笑)
山田:ね、けっこうこの話っていろんなところに深刻な話でつながっていっちゃうなって。
乙君:確かにそうかもね。俺もシンジ世代だから女の子としゃべれるだけでもう舞い上がっちゃいますからね。
山田:でもそれってムカつかない? 経済が調子よかったからタフだったのか、男たちのメンタルが強かったのか。経済がダメになると同時にメンタルもダメになって、恋愛もできなくなったっていうのは、ちょっと納得いかなくない?
乙君:でもしょうがなくないですか。自分の財布の中身がさみしくなればなるほどさ、格好つけられない、服も買えない、デートもおごってあげられないとか。バブル世代が作ったデートの型があるじゃないですか。格好つけて。
山田:そのとおり、俺が終わったのはそれなんだと思う。
乙君:それがあるから「俺は無理だな」ってなっちゃう。
山田:でも、そのもっと前は、貧しくてもフォークギター1本で同棲でセックスばっかりしている時代があったんだよ。
乙君:4畳半でね。
山田:それはイデオロギー語ってたし、脳モテだったんだよ。
乙君:おー!
山田:ビジュアルじゃないんだよ。だって哲学を歌ってたんだからあの頃。
乙君:また1周しちゃったってこと?
山田:そういうこと。だから希望があるって。終わったのは恋愛ビジネス、恋愛コンテンツなんだよ。コンテンツっていうか恋愛商品、型みたいなものがあるバブル時代。
要するに、デートしておいしいもの食べさせてホテル連れて行って、みたいなものは終わったかもしない。だけどもしかしたら「ちょっと待てよ」「まだまだこの先があるぞ」っていう感じはしてるんだよね。ポルノの話からここまできましたけど、すいません9時1分。
乙君:ほめられたいっていうのは確かにそうだなって思う、これじゃあ代用はできないんでね。
山田:俺この問題って承認要求も問題だけど、twitterでフォロワーが何万人いようが、「いいね!」が何万あろうが、この問題は解決しない。
乙君:そうですね。
山田:これはやっぱり自分が好きになった女の子が自分のために脱いでくれるっていうやつですよね。
乙君:そうそう! そうなんですよ。生まれてきてよかったなって思いますからね、その時。
山田:そう。親にそれ言われなくても。
乙君:親は当たり前なんですよ、そんなの。
山田:いや、だから親に言われない人もいる。
乙君:言われない人も多いんだけど、親がそれを……。
山田:どうにもできないよね。
乙君:うん。でもまったく違う育ち方してきた人とめぐり会って、そういうステディな関係になるっていうことをやっぱり体験したほうがいいですよね。
山田:「あいつじゃないんだ、俺なんだ」ってなった時に。
乙君:自分のアイデンティティのね。
山田:一番プライスレスななにかを手にいれるわけだよ、男たちは。これがある以上、セックスはなくならないよね。恋愛はなくならないだろうなって思う。
乙君:確かめる行為でもありますからね、あれは。
山田」そうなんだよ。おもしろいよね、優秀な種を残しておくためのシステムとして生命の雄、雌って分かれたものの宿命的な仕組みになっているっていう以上、まあどうにもなんないだろうなと思いますね。はい、以上です。
乙君:そろそろ終わるというか無料部分は終わるんですけれども、もう1回だけこちら言わせてください。今日もキレッキレの論客、実は漫画家の山田玲司先生の新刊が、2月10日についに発売になります。
乙君:こちら原作が玲司先生で。
山田:ネームをやってるのが俺で、絵を描いているのが。
乙君:バナーイさんていう。
山田:そう、めちゃめちゃ超絶絵師が描いてくれています。
乙君:非常におもしろい作品なんで、月刊の『スピリッツ』で連載中ですね。ということでみなさんぜひ買って。ちょっとあれしてるんですよね。加筆っていうの?
山田:あーもういろいろしてるし、これ見れないけど、なかで俺の描いたネームが見れるようになっています。
乙君:えっ!
山田:カバー外すと。っていう工夫があったりとか、こんな感じで書いてるのかっていうのがわかるし。あとはド直球のラブストーリーなんで、ラブストーリーを読んでほしいですね。
乙君:まさにこれですよね。
山田:そのとおり、一度も愛されたことのない男が初めて恋をしたって話でもあるんで、それによってどういう変化があるかみたいな物語なんで、読んでもらたいですね。
乙君:よろしくお願いします。そうですね、それくらいかな。
スタッフ:公式でアンケート。
乙君:公式でアンケートをしますので、みなさんよろしくお願いします。『山田玲司のヤングサンデー』次週は1月25日ですね。天才編集者柿内君をお呼びしまして、また。
山田:『嫌われる勇気』をね、世に送り出した男ですよ。いみじくも同じタイミングでドラマ化されるというね。そのカッキーが、まあ去年もいろいろ事件があったらしくて、いろいろと話をしてくれます。めちゃめちゃおもしろいんです、あの人は。
乙君:ということでアンケートよろしくお願いします。
山田:カッキー来ますよ来週。そう、金塊のカッキーです。みんなよく知ってんな。
乙君:次回ここで行う公式生放送『ニコ論壇時評』は2月1日、2週間後に行います。ちょっと『CICADA』の話も含め、プラスアカデミー賞の話しましょう。発表なんで、時事問題で。注目『ラ・ラ・ランド』。
山田:(受賞は)『ラ・ラ・ランド』じゃないの。
乙君:『ラ・ラ・ランド』ですか?
山田:と思うよ。『セッション』のあとにあれだからね。すごいね。
乙君:いや、今日もおもしろかったなあ、まだ終わってないけど。
山田:平凡に成る。『ラ・ラ・ランド』観たいなあ。
乙君:後半は学級崩壊の話ですね。ここまで深刻化小学校の学級崩壊の驚くべき実体、教育の話ですね。
山田:学校がどうしょうもなかったら、どうしようかって話ちょっとしたいですね。
乙君:ポリネシア海に浮かぶ人工都市ですね。で『君エヴァ』もやりましょう。
山田:やりましょう。
乙君:君は『エヴァンゲリオン』を知っているかっていう、玲司さんが毎週再放送中の『エヴァンゲリオン』を1話づつ観まして、その感想を語っていただくコーナーですね。今日は17話?
山田:うん。
乙君:よろしくお願いします。そして10時からは。
山田:「恋愛の話するから」(笑)。ごめんごめん。
乙君:10時からは『東京タラレバ娘』ドラマ生実況このまんま突入します。みんなで一緒に盛り上げましょう。そんな東村アキコ先生、実は今大変なことになっております。これはヤバいんでこの話は有料で、みなさん楽しみにしていてください。
(会場笑)。
乙君:これですね『雪花の虎』4巻発売中でございます、ぜひこちらもよろしくお願いします。ということでいきましょうか。上のリンクで移動してください!
山田:アッコがおめでたか。
乙君:おめでたじゃないから。
(会場笑)
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