2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
How Does Bug Soup Become a Butterfly?(全1記事)
リンクをコピー
記事をブックマーク
オリビア・ゴードン氏:みなさんはもしかしたら、蛾や蝶の基本的なライフサイクルについてご存知かもしれません。卵からイモムシが生まれてきて、それがサナギとなり、サナギから成長した蛾や蝶に姿が変わるのです。
しかし、この変化は並大抵のことではありません。ある一定の時にサナギを開いてみると、虫のスープ以外なにも入っていません。
イモムシは卵から生まれてくる前、すでに大人の体の部位が育ち始めた状態で生まれてきます。その「成虫原基」と呼ばれる、とても小さな細胞の塊は彼らの体中に広がっていて、変態の間にそれぞれの原基が成虫の蝶や蛾のさまざまな体の部位として発達するのです。
イモムシがサナギになる時、それは酵素を放出するので、ほとんどの細胞組織を溶かしてしまいます。成虫原基と、特定の筋肉と神経システムの部分しか残ることはありません。体の残りはすべてドロドロに溶けてしまうのです。
このたんぱく質豊富な廃物液は新たな細胞分裂の急増を促進する助けとなり、成虫原基が一人前の成虫の羽根、目、そして脚となるのです。
彼らは体のほとんどすべてが溶けて、さらに全くはじめから再構築するわけですが、成虫となった蛾の場合、自分たちがイモムシであった時のことを覚えているのです。
ある研究で、蛾の一種であるタバコスズメガの幼虫が特定の匂いにさらされている間、それに弱い電気ショックを与えました。その幼虫が変態した後の成虫となった蛾は、不快な電気ショックと関連のある匂いをまだ避けていたのです。
ですから、少なくともいくらかのイモムシの脳は変態の間も、体がほとんど溶けてしまっているにもかかわらず、残っているようです。
変態は複雑ですが、昆虫にとってそれは助けとなるプロセスです。体のパーツが全くもって再アレンジされるということは、成虫と幼虫の食料源が異なるということです。通常イモムシは植物の葉を食べ、蝶や蛾は蜜を食べます。異なる成長過程で同じ食料を競争して食べることを防ぐのは、虫にとって進化することの大きな後押しとなります。
しかし我々は変態が一体にどのように行われるのかを理解したわけではありません。否定されてしまった1つの仮定で、飛べる昆虫と這う昆虫が交尾することにより変態が始まったとする説がありました。
そうではなく、きっと発達方法がさほど複雑ではなかった時から徐々に進化していったのでしょう。どのように変態が進化してきたかにかかわらず、蛾や蝶が格好良く見えるようになるのではないでしょうか。彼らはか弱くて綺麗に見えますが、実際は自分の体を溶かしても生き残ったのですから。
関連タグ:
2024.11.13
週3日働いて年収2,000万稼ぐ元印刷屋のおじさん 好きなことだけして楽に稼ぐ3つのパターン
2024.11.11
自分の「本質的な才能」が見つかる一番簡単な質問 他者から「すごい」と思われても意外と気づかないのが才能
2024.11.13
“退職者が出た時の会社の対応”を従業員は見ている 離職防止策の前に見つめ直したい、部下との向き合い方
2024.11.12
自分の人生にプラスに働く「イライラ」は才能 自分の強みや才能につながる“良いイライラ”を見分けるポイント
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
2024.11.11
気づいたら借金、倒産して身ぐるみを剥がされる経営者 起業に「立派な動機」を求められる恐ろしさ
2024.11.11
「退職代行」を使われた管理職の本音と葛藤 メディアで話題、利用者が右肩上がり…企業が置かれている現状とは
2024.11.18
20名の会社でGoogleの採用を真似するのはもったいない 人手不足の時代における「脱能力主義」のヒント
2024.11.12
先週まで元気だったのに、突然辞める「びっくり退職」 退職代行サービスの影響も?上司と部下の“すれ違い”が起きる原因
2024.11.14
よってたかってハイリスクのビジネスモデルに仕立て上げるステークホルダー 「社会的理由」が求められる時代の起業戦略