2024.12.24
ビジネスが急速に変化する現代は「OODAサイクル」と親和性が高い 流通卸売業界を取り巻く5つの課題と打開策
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岡田斗司夫氏(以下、岡田):俺今日ね、聞きたかったのは川上さんが国を作ろうとしているんじゃないかなって思ってるんですよ。この24時間で考え出して思ってたんですよ。
何かっていうと、今僕らが思ってる国家ってありますよね。国家って税金とって国民にサービスしてくれるんですよね。これって言っちゃえば参加費か何かをとってユーザーに対してサービスするのと同じですよね。
国民とユーザーっていうものは言葉が違うだけであんまり差がなくなってきているという。現に僕ら日本国に税金とられて日本国の行政サービス受けているんだけれども、GoogleとかFacebookとか遠回しに金をとられて彼らからのITサービスを受けていると。何か多国籍化してるような。いつの間にか。
川上量生氏(以下、川上):たぶん国家に代わる権力・組織を目指しているっていうのはGoogleとFacebookは明らかに目指していると思うんですよね。
岡田:いや、あのね、権力組織を目指しているようには見えないんですよ。僕には、川上さんが目指しているのは、本当に国づくりだなって思ったんですよ。というのは、このニコ生の仕掛けからしてプレミアムっていうお金を払う会員とお金を払わない会員がいるじゃないですか。
で、お金を払わない会員っていうのは何かっていうのは、実はお金を払ってくれてる会員のおかげで成立してるんですよね。
川上:はい、そうですね。
岡田:お金を払ってくれてる会員の人たちがいわゆる税金を払ってくれるおかげで、行政サービスとして、国家はお金を払ってない扶養家族みたいなやつらに対してもできるだけ等しい条件で見れるようにしてるわけですよね。
もちろん、プレミアム会員だけにしか見れないものもあるけれど、それよりはできるだけ広く薄くいわゆるネットユーザーという人らに対するサービスを広げていく。これって、日本国の中にもうひとつ違う国をつくっているんじゃないのかなと思ったんですよ。
岡田:さっきおっしゃられた話っていうのは、僕は優しい独裁者特有の考え方だと思ったんですよね。つまり、国民っていうのを信じて国民の間で意見が出てきたら民主主義的に決めましょうっていうのではなくて、立ち上げ時期だから、この組織は独裁の方が上手くいくのに違いないと。
で、それに関しては自分はネットユーザーの良いところも悪いところもわかってるつもりだから、お前らの悪いようにはしないからちょっと任しといてっていう感じで、今独裁者的にドワンゴっていう仕組みを作っている。
やろうとしていることは最終的にネットユーザーの場を守るとおっしゃいましたけど、結果的にそれはユーザーから広くお金を集めて、出せる人からお金を払えない人までの面倒をみて場を守ろうっていうのって、それは国をつくるのと同じなんじゃないか? と思いました。
川上:行動としてはそういうようなこともあると思うんですけど、国をつくるっていうのは良くわからないんですけど、僕が作ろうと思ってるのって言ったら、やっぱりネットユーザーの居場所ですよね。居場所と、ネットで稼げる手段を提供したいんですよ。
岡田:だから国ですよ。内需拡大ですよね。
川上:内需拡大。
岡田:今やってることは、日本国とかから円を稼いできてドワンゴに払ってもらってるわけですよね。つまり、今はまだ華僑時代っていうのかな。外貨稼いで本国に送ってもらってる状態なんだけど、出来ればここから先はネット内のやりとりで経済圏というのをつくろうと考えてらっしゃる?
川上:プレミア会員もネットのユーザーからもらってる分には、日本っていうよりはネット内である程度需給してるのに近い感じがするんですけど、ネットの中で物をつくっているクリエイターの人たちがですね、ネット内だけで稼げるような人ができたら要するにリアルに行かなくても生活できたりする人ができますよね。
そういう人たちがニコ動でどこまで増やせるかわかんないんだけど、ある程度そういう人たちが生きられるようになったらいんじゃないかなと思うんですよね。その先に何があるのかって僕もよくわからないんだけど、ただ僕がドワンゴをつくって最初に思ったことが、やっぱり僕はゲーマーだったんですけど、本当にすごいゲーマーっているんですよ。天才って。
こいつは本当優秀なんだと。たぶん、人間としてはどのジャンルに行っても天才だっただろうと。でもゲーマーを選んでしまったがためにこいつの将来は暗いと(笑)。そういう人たちがいっぱいいたんですよね。
これってすごい可哀想というか不公平な話だなと思って、そういう天才な人たちがネットを選んでもそこで食っていけたら……、そういうのを作れたらいいなと思ったんですよね。
岡田:食っていくっていうのは例えば、ニコ生の中でゲームがすごい好きだと、自分がゲームやっているとこを見せるんだと、やってるのを語るんだと、そうやってゲーマーとしての姿を見せることで彼に収入があるってこと?
川上:手段は何でもいいんですけど、そういう人たちが親に寄生する以外に選択肢がないっていうのは良くなくって、いろんな方法で食っていけばいいと思うんですよ。で、僕がその時に思いついたのが単純にこいつらこれだけ頭がいいんだから、コードぐらいかけるだろうと思ってブロマガ書かしたんですけども、まぁそういう時に思いついたんですけどね(笑)。
今だったらそういうゲーム実況とかでも人気者になれるし、そういうことでお金稼ぐこともできますよね。現実社会も仕事って多様だからネットでも多様な仕事が提供できたら、全員じゃないにせよ少なくとも一部の人は救われるなと思ったんですよね。
岡田:じゃあ、ネットユーザーが集まることによって面白いやつをみんなで助けていこうということなのかな?
川上:そこらへんが難しいですよね。ネットって現実との接点を持たないと結局ネットだけの自給自足って本質的には無理なんですよ。太陽が降り注ぐようにリアルからお金が落ちてくるのを上手くやらないといけないんで、そういう仕組みは考えないといけないんですけどね。
岡田:それは、ドワンゴがやっているニコ生・ニコ動が、やってることがエンターテイメントに限ってますよね。だから、ニコニコ農業とか、ニコニコ漁業とかがありえたらまた話は別ですよね。
つまり、農業とか漁業とかそういう一次産業にまでニコニコのエンターテイメント的なやり方が入ってきて、こいつ腕あるんだからみんなが面白いんだから応援しようよみたいなものがいければ現実との接点があるんじゃないんですか?
川上:だからね、そういう漁業とか農業とか物理的なものを作るのはネットの人って難しいわけですよ。
岡田:難しいんですか?
川上:はい。難しいんですよね。だから、何かそういう絵を加工したりだとかデジタルデータを加工するのは彼らはできると。デジタルデータを作って売っていくっていうのができるだろうと思ったんですよね。
ただ現実には農業にせよ漁業にせよ何でもいいと思うんだけど、やっぱりほとんどの職業はリアルにあるからそうするとネットにいる人が得意な仕事っていうのがリアルにあったらいいなと思ったんですよ。
岡田:俺、さっきのやつで思ったのは、それぞれの産地の米とか野菜ごとにネットの人たちがキャラ変えてやったらいいのかなと。で、そのキャラの流通っていうのをしてやれば、そのキャラ欲しさに別に日本国中どこの米かってのもいいんだけど、ここの米を買えばいいという風なやり方もありですよね。
川上:そういう風なユーザーが付いてくれるんだったらね。
岡田:ついてくれるんだったらってそうなんですけど、川上さんがおっしゃってるネットユーザーの中で経済圏を作ろうというやつが、あくまでゲーム感覚の範囲内で考えているようにリアルとの接点が少なすぎてしんどくなってくると思うんですよ。
川上:そうですね。それに関して僕もどこまでかかわるかっていろいろ考えたんだけれども、やっぱり国じゃないしね、それを助けること自体を目的にはできないなって思ったんですよね。
そしたら合理的な範囲内で助けられるようにしようと。ドワンゴのほうも一応企業だし一応上場もしてるから、お金を使うことを目的としてはできないじゃないですか。僕らも超会議とかで無駄遣いしてるように見えるけどあれは無駄遣いじゃないと僕は言い聞かせてるんですよ。でも自分を言い聞かせるのにも限度があるんですよ(笑)。その基準をどういう風にするのか。
岡田:って今みんなに言い聞かせてるんです。自分に言い聞かせてるんですよって完全にうそを言っているんですよね(笑)。
川上:いやいや、そんなことないですよ。
岡田:今そこで限度があるって。
川上:だから、今の世の中ってね、コミュニケーション能力がある人しか評価されないわけですよ。エンジニアであってもたぶんコミュニケーション能力がないとなかなか仕事にならないですよね。
でも、コミュニケーション能力がなくても実は仕事ができるやつっていっぱいいるわけですよ。いるんだけれどもそういう人たちってコミュニケーション能力がないからちょっと馬鹿にされたりとか面接行っても落とされるとか。
だったら、能力がある人は積極的に採用しようとかそういうのは考えているんですよ。だから、2ちゃんねる採用とかね。そういうの1回やったんだけど、本来プログラマーっていったらプログラムの能力だけで判断するんであって学歴なんか関係ないじゃないですか。だから1回募集したのでね、大卒未満限定っていうのやったんですよ。逆差別。
岡田:大卒してる奴なんか雇わないと。
川上:そうそう。大学入学中の人は大学の卒業の意思がないものに限るって(笑)。そういう募集をやったんですよ。それも、別にダメなやつをとろうとしたんじゃなくて、普通だったら優秀なやつでもそれだけで面接とおらないんですよね。そういう人にチャンスを与えようと。それは別に合理的にウチにとってもプラスだっていう風に自分に言い聞かせて(笑)。そういう範囲内でやろうと思ったんですよね。
協力:岡田斗司夫とFREEex(公式ブログ)岡田斗司夫のトークや文章起こしは、こちらでもお楽しみいただけます。・岡田斗司夫チャンネル
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