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キンコン西野「本人の言葉を届けないと、もう刺さらない」脚色のない“リアル”の重要性を説く

キングコング西野亮廣氏と絵本作家のぶみ氏によるニコ生チャンネル「会議を見せるテレビ第26回」。テレビのVTRでコメントがカットされたり、取材記事で自身の発言を編集された経験について話し、脚色のないリアルの必要性を語りました。

VTRを編集されて坂上忍氏に……

西野亮廣氏(以下、西野):「その演出やめて」っていうの、1つあったんですけど。VTRで、最後に、VTRをご覧のスタジオの方に「誰か一言ありますか?」みたいな。

のぶみ氏(以下、のぶみ):はい。

西野:で、僕は、フットボールアワーさんに言ったんですよ。「フットボールアワーさん、このVTR中、正直、僕、おもしろいこと1つも言ってないので、V明け、お願いですから、ちょっとおもしろいこと言って、帳尻合わせてください」っていう、そういう終わり方をしたんですね。

山口トンボ氏(以下、トンボ):なるほど。

のぶみ:いい終わり方。

西野:「なぜなら、僕は絵本作家ですけど、あなた方はなんてったって、天下のお笑い芸人ですから」みたいな、イヤーな(笑)。

のぶみ:(笑)。

西野:それでV明けで、「ふざけんな!」で、もうそれでいい。

のぶみ:それでいいっすね。

トンボ:そうですね。「なんちゅう振りしてくれるんだ!」でいいですもんね。

西野:で、「おもしろいことを言ってください、フットボールアワーさん、お願いします」。で、最後にもう1回、「おもしろいこと、お願いしまーす」って言って。現場ではそうだったんですけど、放送見たら、まず全部切られていて、「坂上さんに一言」って書いてあって。

のぶみ:えー!

西野:で、俺、なんか、最初の「フットさん」とか言ってるのが全部切られていて。

のぶみ:それ、嫌だなー!

西野:「VTR中おもしろいこと言ってないんで、おもしろいこと言ってくださーい」って言ったの、またバチって切られて。「おもしろいこと、お願いしまーす」とか言ってるところだけ。で、V明け、坂上忍さんのアップになってるんですけど、俺、坂上さんには言ってないぞ、っていう。

トンボ:坂上さんには言わないですもんね(笑)。

西野:言わないよ。関係があるフットさんに(言ったのに)。ほんで、そこで「ふざけんな!」で終わってたのに。なんか、俺、急にわけのわからん、いきなり暴走しだして、坂上忍さんに「おもしろいこと言ってください」、みたいなことになっちゃってたんですけど。

トンボ:ひどい奴ですね(笑)。

それに対して坂上氏のコメントは?

のぶみ:それで坂上さん、なんて言ったんですか?

西野:いや、坂上さんはやっぱり達者で、そこはうまかったんですけど。顔で「えーっ」みたいなのをやって、「最近のお笑い芸人さん、お笑い放棄してる人多くないですか?」みたいな。で、ドーンってウケたから。坂上さんはもうすばらしい。

のぶみ:あー、上手。

トンボ:そうですね、返しすごいですよね。

西野:それは本当にもう「ありがとうございます」なんですけど。なぜ西野は、急に坂上忍にそんな無茶振り……。だって、俺、坂上さんとお会いしたこと、あんまりないと思うんですけど。

トンボ:(笑)。

西野:いきなり坂上さんに無茶振りする奴。なんか、とんでもない暴れん坊になってたんですよね。

のぶみ:(笑)。

トンボ:暴れん坊(笑)。

西野:そうなんですよ。

のぶみ:すごい嫌ですね、それね(笑)。

西野:だから、いかようにでもできる。

のぶみ:やっぱり、『バイキング』のスタッフが、ちょっとがんばって数字取ろうと思って、いろいろ考えたんでしょうね。なんか、スタッフのディレクターの意図が、すごい入ってる気はしますね。フットさんより坂上さんにやったほうが、ちょっとインパクトあるだろうって思ったんだろうね、その時ね。

西野:はいはい。

のぶみ:そういう感じなんだろうなあ。

西野:確かに。

のぶみ:でも、期待値は高かったから、そんなに分数が長かったんでしょうね。

トンボ:いや、すごいですよ。

のぶみ:すごいことだよね。

西野:いや、まあでも、ありがたい。やっぱりね、本当に、テレビですね! やっぱり、テレビが一番いい!

のぶみ:テレビ、おもしろいですね。

トンボ:はい。

脚色はぜんぜんおもしろくない

西野:一番すげー。だからといって、僕は第1歩目はテレビでいくつもりはもはやぜんぜんないんですけど。最終的に自分たちの活動がテレビに見つかって、テレビが広めてくれるっていうのが、一番今は効率がいいですね。でも、やっぱりテレビで紹介された時の、このバズり方っていうのは、ネットの比じゃないですよね。

トンボ:いや、すごいですよ。ぜんぜん違います。

のぶみ:でも、はじめにネットで話題になって(後から)テレビのほうが、たぶん今は、広まりやすいとは思いますね。

西野:そうですね。絶対にそうなってると思います。

のぶみ:そっちの、「わ、ついにテレビが取り上げた」感っていうのは、ドーンって来ますよね。ピコ太郎の時もそうでしたよね。

西野:あー、そうですね。

のぶみ:うん。

西野:(コメントにて)「今はカットするんじゃなくて、リアルを見せないと」。いや、本当そうなんですよ。

のぶみ:そうなんだよなあ。

西野:これ、けっこうな人、気づいてないですよ。

トンボ:なるほどね。

西野:リアルが今一番力があるっていうことが、理屈で……、納得できてないっていう。これは本当にそうで、僕、こないだ完全にキレちゃったんですけど。

のぶみ:完全にキレちゃった?(笑)。

西野:完全にキレて、「もう全部お蔵入り」って言って、もう完全にキレちゃったから。

トンボ:はいはい。

西野:ちょっとニュースになったんですけど、雑誌の取材のインタビューで、僕のコメントをスタッフさんとかがちょっといじるんですよ。やっぱり、それこそ動画ではないから、もう文字上のことになってくるから、いかようにでもできるので。

トンボ:まあ、そうですね。

西野:僕が言ってないことも言わすことができるし、「そっちのほうがいいだろう」「こっちのほうがおもしろいだろう」とかで。僕は「それは全部ダメ」って言ったんだけど、その……、僕、自戒も込めて言うんですけど、作ったものってぜんぜんおもしろくないですね。

トンボ:あー、なるほどね。

西野:刺さらない、そんなものは。「こっちのほうが盛り上がるだろう」とか、そんなんじゃなくて。

のぶみ:作ったほうがおもしろくない。

西野:もう、ぜんぜんおもしろくない。いや、作品じゃないですよ? つまり……まあ、そのインタビューの時とかもそうだけど、要は……。

トンボ:脚色がおもしろくない、っていうことですよね。

西野:脚色、ぜんぜんおもしろくない。多少言葉足らずでも、多少難しい言葉を言ってても、本人の言葉を届けないと、もう刺さらないっすよね。

トンボ:うん。

西野:なんか、急に僕が変な関西弁使ってたりだとか、そんなこと言ってないのに、急にケンカ口調になってたりだとか。

トンボ:なるほど。

西野:そういうものって、もう、刺さらないですね。

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