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Strange History of Mummy Brown | LittleArtTalks(全1記事)

戦慄! かつて使われていた“茶色絵の具”の正体は「ミイラ」だった!?

あなたは「マミーブラウン」という顔料をご存知でしょうか? 16世紀から17世紀にかけて作られたこの色は、ある驚きのものを原料として使っていました。それは「ミイラ」です。当時、ヨーロッパとエジプトの間では盛んに交易が行われていました。ミイラはエジプトの特産物として見世物や薬などさまざま用途に利用される目的で輸出されており、絵の具として利用されることもあったのです。はじめはマミーブラウンの原料がミイラであるとは知らなかった画家たちも、真実が広まると次第に使われなくなっていきました。現在はマミーブラウンという名前こそ残っているものの、全く別の原料から作られています。アート系YouTubeチャンネル「Little Art Talks」では、アートに関するさまざまな話題を取り上げています。動画もぜひごらんください。

ミイラで作られた絵の具の話

カリン・ユエン氏:マミーブラウンは、16世紀から17世紀の間に製造された豊かな茶系統の色素です。ラファエル前派によって好まれ、バーントアンバーとローアンバーの中間の色調を持っています。透明度が高くグレーズ画法(注:薄く透明な絵の具層を塗り重ねる技法)に最適です。そして、松脂、没薬、ミイラを原材料にしています。そうです。正しくはミイラが原料です。

つまりこういう種類のミイラのことです。その構成物が広く芸術家たちに知られるようになると、エドワード・バーン=ジョーンズはマミーブラウンの絵の具のチューブを庭に埋葬する儀式を行いました。その内容物が実際に何であるか理解したからです。

しかし、みなさんは人から作られる色素とはどんなものか不思議に思うでしょう。これは道徳的なことではありません。実際には、アンモニアや油脂など、多様な組成と質を含んでいいます。マミーブラウンは、構成要素や質にばらつきがあるだけでなく、表面が割れやすい傾向があり、周辺部に塗られた絵の具の安定性に影響します。あまり使うものではありません。

明らかに16世紀のヨーロッパでは、エジプトからヨーロッパへとミイラを輸入する交易が盛んに行われました。ミイラはすり潰され、薬にしたり、好奇の対象として収集され展示されました。あるいはミイラの解体は見世物になりました。

ミイラの需要が圧倒的になり、ミイラは巨額の富になったのです。死んだ人々は実体が消滅しないよう乾かされ、死んだ動物や赤ん坊のミイラなども用いられました。

どの絵画がマミーブラウンを含んでいるか辿るのはかんたんなことではありません。一般的には16世紀の絵画に広く採用されていました。ドラクロワやウイリアム・ビーチェイ(William Beechey)や、おそらく多くの他の画家たちが用いたと言われています。もし16世紀や17世紀の絵画を観るときがあったら、浅い小さな影があるかどうかよく観察してみてください。それはミイラに含まれる血の成分が少し入っているせいかもしれません。

現在流通している朽ちた色合いの茶系統のピンクは、近代的な製法のマミーブラウンです。もちろんミイラは入っていませんから、気兼ねなく使うことができます。

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