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Conservation & Restoration of Art | LittleArtTalks(全1記事)

美術品の修復って何するの? 文化を後世に伝えるための技術と思想

私たちは、美術館をはじめとしたさまざまな場所で芸術作品に触れることができます。それらの作品は、長い年月を経て現代に残されてきたものです。古いものでは千年以上も昔に作られた作品もあります。しかしふつうは、どんな物でも時と共に朽ちてしまいます。では、そうした作品たちはどのようにして現代に残されてきたのでしょうか? YouTubeのアート系チャンネル「Little Art Talks」が、芸術作品の保存と修復の歴史を解説します。

芸術の保存と修復

カリン・ユエン氏:美術館に行くと、目の前の壮大な絵画や大理石の彫刻たちが、何百年、何千年の時を経て今日ここに展示されているのだということにいつも驚かされます。このキリスト教の人形は様々な州のいろいろな場所にありましたが、個々の歴史を辿るのは難しいでしょう。

100年前に作られた美術品も、今日作られたものも、次の世代に保存されるべく戦っています。しかし美術品は時間とともに傷んでしまいます。私たちはそれを防ぐために出来ることは何なのでしょうか。

温度や湿度の継続的な変動にさらされた芸術作品は、ひび割れて剥がれ落ちたり、キャンバスが衰えたり、留め金が見えてしまったりします。木材は傷んだりゆがんだり、裂けてしまったり、虫害を受けやすくなったりします。

生地は暗くなり、ニスの光沢面は黄色くなります。日光すら悪影響です。あなたにも、ポスターや写真を日のあたる場所に置いて、いつのまにか変色していたことに気づいた経験があると思います。

幸運なことに、現代には美術品の保存に特化した専門家のグループがいます。美術品自体に触れることなく、状態の悪化を遅くしてダメージを防止、保管や展示、輸送のために最適な状態を提供します。

もう1つが修復のグループで、こちらはその物の化学的、物理的、また生物学的な状態に影響を及ぼします。処置の中にはクリーニングや状態を安定させること、修理や元の作品の取り換えも含まれます。

修理とは、現存するものや構造を、本来の状態のようになるまで修正することです。ダメージ箇所には水性の絵の具が使われます。なぜならそれは元の油絵の具にダメージを与えることなくかんたんに取り除くことが出来るからです。重要なことは、これらの作業は専門家のみによって行われるべきということです。慎重に記録に残し、出来るだけやり直しもきくようにするべきです。

復元とは、文化的資産の全体または部分的に失われた要素を再建することです。それはしばしば教育的な目的であることが多く、その目的のものへの理解を促すことが目的となっています。たまに元のものではない材料がはっきりと描写されており、それはアナスタロシスと呼ばれています。

文化的資産とは、文化的、美的、芸術的、生物学的また歴史的な価値があると判断された作品を指します。もちろんすべてのものが保存されるわけではありません。では、どのように保存されるものとそうでないものに分けられるのでしょうか。

美術館長や寄贈者、管理者など、決定権のある人は、どの作品を保存するかを決めることができます。この職種には、文化的資産の状態を変更するにあたっての倫理的な協議のようなものがあります。歴史的な文脈や、価値のあるものをどの程度修復するのかについてなどです。芸術作品の歴史は過去の葛藤を物語っています。

絵画の色や服を現在の感覚に適したように変更したり、過去に使用された材料を使用することなども今日まで課題となっています。あるニスの光沢は過去に考えられていたより持続性があるもので、時間の経過とともに黄色がかってきました。

しかし、保存することは文化的資産を未来の世代のため守ることです。そこにいる誰かが時間の経過とともに劣化しないよう厳しく管理しなければ、私たちの子孫はモナリザの美しさに浸ることは出来ないでしょう。芸術を保存する努力をしなければ、私たちはパルテノン神殿のがれきの山を見ることになるでしょう。

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