2024.10.21
お互い疑心暗鬼になりがちな、経営企画と事業部の壁 組織に「分断」が生まれる要因と打開策
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【この記事のヘッドライン】・職業を偽っても結婚詐欺にはならない・婚活パーティーは“だましだまされ”が多い!?・「実は自分の子供じゃなかったケース」はどのくらいある?・好きになっただけで、なぜ「不倫」と呼ばれる?・離婚は「収入の低い方」にメリットがある
萱野:職業を偽ってても詐欺にならない?
長谷川:ならないんですよね。お医者さんしか入れないような限定パーティーみたいなところで、お医者様と思っていたのに実は違っていたのでなんとかしてくれっていう相談を受けることはあるんですけれど、結局お金を騙されたから損害賠償請求だといっても、実際の損害がないとなかなか法律の力では難しいところはありますね。
萱野:そうですか。池田小学校殺人事件ってあったじゃないですか。あの時の死刑囚の宅間死刑囚は何回か結婚してて、その中の1回は、自分は医者だって言って結婚してるんですね。1週間後くらいにばれたらしいんですけどね、結婚してから。逆に結婚するまでばれなかったのかっていうのは、ちょっと驚きましたけどね。そういう事例もありますか? やっぱり。
長谷川:ありますあります。さっきちらっとお話しましたけれども、親に紹介して結婚式まであげましたけれども、実は既婚者だったっていうケースもありますから、籍をいつ入れるのっていう段階ではぐらかされて、結局追及していった結果、既婚だったということがばれたっていうケースもありますし。
萱野:職業が違ってっていうことはありえる?
長谷川:職業が違うっていうことはしょっちゅうありますし。
長谷川:それは、ごめんなさい。他の事情とかによると思いますね。1回結婚してしまうと、簡単なことで離婚事例になったりとかしないんですよね。結婚を継続することがものすごく難しいと認定されるかどうかなので、職業を偽ったっていうのはすごく大きいんですけど、それだけで離婚になるかどうかっていうのは、ごめんなさい、ちょっと今すぐには答えられないですね。
萱野:でも私から見るとね、職業を騙していたって大きい話じゃないかって思うんだけれど、場合によっては離婚の事例にはならない可能性もあるということですか?
長谷川:なりえると思いますけれども、そういう話を聞いたことがないですね。そこまでっていうのは。
萱野:例えば、実は契約社員だったけれど正社員だってだましていて、結婚したら実は自分は契約社員だったんだ、正社員じゃなかったんだという場合はどうですか?
長谷川:その程度だと、離婚事例には難しいと思いますね。
萱野:でも本人は正社員だと思って、経済的に安定していると思ったから結婚した。でも実はそうじゃなかったっていう場合はそれでもだめですか?
長谷川:そうですね。それだけだったら、どの程度年収に差があるかというのもトータルで考えないと、単純に「勤めている会社が違った」というだけだと難しいと思いますね。難しいんですけど、実際そういうケースってその後どっちにしろうまくいかないじゃないですか。で、だましたほうも、やっぱり何が何でも離婚しないんだという風にはおそらく言わないんでしょうね。
萱野:あぁ〜。だんだん関係が悪くなって。
長谷川:いくんでしょうし、だましたりして「離婚してよ」って言われたときに、男の人としてはすんなり印鑑を押すんじゃないですかね。
萱野:あぁそうですか。
長谷川:問題にあまりなりにくいのかもしれない。裁判とかにあがってくるのは、離婚しないよって言って頑張っていって、最後裁判所に持っていって判断してもらって、最後こういうケースでは、事例ではこういう判断が出てますということで判例になっていくので。
長谷川:結婚でですか?
萱野:結婚で。
長谷川:離婚でもですか。
萱野:離婚でもいいですよ。
長谷川:離婚に関しては、だましてたっていうのは確かに結婚までいかないまでも、よく婚活パーティー絡みのだました、だまされたみたいな話はいっぱいくるので、そういうのが印象に残っていますかね。
萱野:婚活パーティーでだました、だまされたっていうのは、例えば自分の属性を騙しているとかですか?
長谷川:属性を騙している場合もありますし、結構みなさん手が込んでいて、報道されていたのは、ちょっと細かいところまでは忘れてしまったんですけれども、お医者さんの名刺を1回自分がもらったことがあって、その名刺を使って婚活パーティーに名刺を使って「僕は医者ですよ」って言うふうに言って、嘘をついていた人が訴えられていましたね。実際にお医者さんの名刺を実際のお医者さんからもらっていて。
萱野:もらった名刺を使っていたわけですか?
長谷川:そうなんですよ。
萱野:それはでも、よくありそうな感じしません?
萱野:なるほど。結婚パーティーは結構だましだまされっていうのは多いっていうことですよね。
長谷川:それをもう織り込み済みじゃないかっていうふうに見る人と、真剣に「何歳までに結婚するぞ」というふうに、すごく真剣にやってる人もいるので、なかなか織り込み済みじゃないかって考える意見もあるでしょうけど。職業を偽ったりっていうのは中々ないでしょうけど、男と女の間で駆け引きの範囲内じゃないかっていうような嘘だったら、皆さんつくじゃないですか。それがどこまで許されるかっていう問題なのでしょうけど。さすがに属性を偽ったりなど大きなことで嘘をつくと、厳しいかなっていう気がしますね。
萱野:どっちにしても、嘘の付き合いってところもあるじゃないですか。恋愛って。ありますよね? そういうところ。
長谷川:あるんですかね(笑)。
で大きくなって、そこで例えばDNA鑑定をしてもらったら、本当にやっぱり違ってた、とかいう問題なんかもあると思いますし、それがバレなかった場合もあると思うんですねずっと自分の子だと思ってる。アメリカの調査だと4パーセントくらいそうかもしれない。
長谷川:へぇ~。そんなに多いんですかね。
萱野:っていうふうに、そういう調査もあるらしいんですよ。実は4%くらい(親子関係が)違うかもしれない。そういう事例って見たことあります?
長谷川:浮気相手の子供かっていうのはそんなに聞かないですけど、ただ、もともと自分の連れ子か何かを、小さい頃に再婚したので「本当のお父さんですよ」というふうに言って、本当の血がつながっている親子のようにして育てているケースはありました。私が小さい頃に友達がそういう形でしたね。
萱野:それはむしろ美談ですよね。
長谷川:そうですよ、いい話ですよね。本当の親子のように育ててましたからね。
萱野:「真実は、実は母親だけが知っている」というような問題っていうのはないですか? 母親はわかるわけじゃないですか。あの頃、本当は旦那じゃない人とエッチしてましたよと。妊娠しちゃった。子供生まれたら、ちょっと大きくなれば、旦那の子供じゃないなってわかったりするじゃないですか。そういうのはまだないですか?
萱野:フリーセックスの時代があったんですか(笑)。
長谷川:江戸時代とかっていう風に聞くんですけど、違うんですかね?(笑) 誰の子供かわからないけれども、みんなで育てていたっていうのは…。
萱野:あったかもしれませんね。源氏物語の世界なんかでも、結構どろどろですからね。今の話になった場合に、それがもしもわかった場合に、例えばお父さんが、子供がどうしても顔が違うと、ちょうどあの頃って妻は浮気してた。もしかしたらその妻は浮気相手の子供かもしれない。DNA鑑定したら本当に違ってたっていう場合に離婚することってできます?
長谷川:それはできるかのように思うんですけれど、実際時間がどれだけ経っているかによって、まったくそれだけで他のところがその要素を打ち消すぐらい一生懸命育ててたりだとか、結婚期間が長かったりすると、明々白々、絶対に別れられるとも言い切れないのかなと。事情によっては、確かにそういう事実が過去の一時点にはあったけれども、それからもずっと親子関係うまくいって普通のいい家庭として形成されていれば、その一時だけで絶対離婚できるかっていうと、裁判で離婚できない場合もあるかもしれませんね。
長谷川:それはできますね。結局、配偶者が貞操を侵害されたということで損害賠償請求権というのもたちますし、橋下さんの奥さんがホステスさんに損害賠償できるのと一緒で、あとは養育費なんかも、自分の子供だったら育てなければいけない。養育義務があるので、他の人がお金出していたらそれは請求できると思いますね。
萱野:アメリカでは4%ぐらいがそうだっていって、日本はそんなに高くないかもしれませんけど、何%かはいますよね。
長谷川:そんなにいるんですか。
萱野:そんなにっていうか、0%っていうことはないわけじゃないですか。
長谷川:そうなんでしょうね。
長谷川:はい。
萱野:力強い返事ありがとうございます(笑)。
長谷川:いや、思いつきで言っただけなので。わかりません、本当のところは(笑)。
萱野:まぁこれどういう形になっていくかっていうのは、ちょっと私たちは見守っていきたいと思いますけれども。一旦ちょっとここで話を区切って質問コーナー行きましょうか。いいですか?
それでは今日もたくさんのメール、質問ありがとうございます。まず20代の男性の方から。「好きな人と付き合うのに、パートナーがいるとなぜ不倫と言われてしまうのでしょうか?」という質問です。
萱野:好きな人がいると、結婚しているわけですよね、その人は。パートナーがいる、結婚していると。でもまた別に好きな人がいるということですよね。なぜ不倫と言われるのか。これ私への質問なんでしょうかね? 長谷川さんどうですか。
長谷川:不倫は法律用語ではないので、不倫は不倫なんでしょうけど、ちょっと面白いことを言う人がいてですね。結婚をしていても、それはたまたま結婚相手と結婚したタイミングで恋愛関係にあっただけだから、だから結婚した後とかも、たまたま好きになった人がいたら、それはそれで自分は恋愛はする、結婚しているからという理由でしないっていうことはしない、不倫をする……っていう人がいたので。それが「不倫」というネーミングでくくられる、というのはあるんでしょうけども、そういうふうに割り切ってお付き合いするっていうのはいいんじゃないでしょうかね、その方の自由ですから(笑)。
萱野:そうですか。不倫って要するに「倫理的にあらじ」ということですよね。倫理的ではあらじっていうことですけども、カップルの場合は言われませんよね。ただ単に男と女が付き合っているだけで浮気した場合は。結婚している場合に限って不倫ですよね。
長谷川:そうですよね。
萱野:そうですよね。結婚ということに「一生貞操を守りますよ」っていうことが法律に織り込み済みだというのが法的な解釈でもあるんですか?やっぱり。
萱野:テレビを見て思うんですけどね。不倫があるとすごい騒ぐじゃないですか。よくないってバッシングしますよね。みんな本当、テレビ見てる主婦の人たちとか不倫してるじゃん、と思うんですけれども、みんな自分のこと棚に上げて攻めるっていうのは何だと思います?
長谷川:有名人だから。例えば政治家とかだと不倫をしてると、議員資格を失うという既定はないわけですけれども、それが結びついちゃうっていうのが。例えば「奥さんが法的な損害賠償請求をする」っていう話だとわかるんですけど、そうじゃなくて議員資格をそもそも失うかどうかっていう話とストレートに結び付けられるっていうのは……。クリントンさんって結局、辞めなかったじゃないですか。
萱野:辞めなかった。
長谷川:辞めなかったですし、それが支持されたりとかしましたけど、政治的な手腕の評価とそういうところが分けられているっていうのは、ある意味、頭がクリアになっている評価の仕方なのかもしれないなって。橋下さんなんかもやっぱり絶対いいことじゃないし、「そういうところが嫌いだ」という人がいてもいいんですけど、それとその、大阪市長の政治的な力量っていうのは、別に評価できるような人のほうが、ある意味大人な見方ができているかなと思いますね。
萱野:なるほど。不倫なんかであんまり騒ぐなと。
長谷川:う〜ん(笑)。
萱野:不倫は不倫の問題。道徳と政治上の問題だと。道徳と政治は違いますよと。そういうことですよね。みなさん不倫はあくまでも倫理上の問題だということです。次の質問いってみましょう。では次の質問です。これも長谷川先生あてだと思うんですけれども、なぜ日本は一夫多妻制ではないのでしょうかっていう質問です。
萱野:普遍的だと、むしろ。一夫一婦制が最も普遍的なんだろうと。
長谷川:普遍的というか特定の宗教の、ある地域だけそういう制度をとっているわけじゃなくて、いろんな地域で一夫一婦制ということは自然のコンセンサスでそうなっているのかというふうに思ってましたね。
萱野:逆もあるらしいですね。地域によっては。
長谷川:ありますね。聞いたことありますね。
萱野:多夫一妻というか。
長谷川:そうですね。
萱野:女性の数が少なくて、兄弟で1人お嫁さん。男兄弟2人で、1人お嫁さん。夜も交代交代ですると。
長谷川:そうなんですか
萱野:あるみたいですよ。どこでしたっけね?
長谷川:ベトナム国境の中国の村で、そういうところはありますね。
萱野:そうですか。マイケルサンデルの本の中にも、「結局、同性婚は認めても、一夫多妻制とか重婚を認めないのはなぜなんだ」という話は出てくるんですよ。サンデルさんはなんて答えているかっていうと、それはもう共同体に埋め込まれているからだ、みたいな話をするんですね。
だからあんまりなぜかっていう話は答えてないんですけれども、結局私たちが許容できるのは同性婚とか。本人の意思で自由に同性同士で結婚できるっていうところまでで、やっぱり一夫一妻制っていうのは、なかなか崩せない規範にはなってますね。なんでなのかっていうとちょっとよくわかりませんけれども。
長谷川:一夫多妻制とか多夫一妻制であれば、それに反対するのは理屈が特に必要ないような感じもあるんですけれど、「一人の人がずっと一緒に過ごす」っていうのは自然にみんな受け入れられるんですけれども、そこが逆だと、なにかこう、反対したりするのに理由が必要だっていうことと関係しているんですかね。
長谷川:なんでわざわざ結婚するのか? 3回も結婚しなくていいじゃんっていうことですか?
萱野:だと思います。
長谷川:別れたらその時点で既婚じゃなくなるわけですから、何回でもいいじゃないかっていう気もしますけれども。その質問の方はどうして反対のご質問をされているのか分かりますか?
萱野:おそらくなんで結婚という形にとらわれるのでしょうかっていうことなんじゃないかと思うんですけれども。法的に言って男と女どっちにメリットありますか? 結婚って。
長谷川:男と女というよりも、収入が低い方にメリットがありますね、離婚に関していうと。
萱野:離婚に関していうと。
長谷川:財産分与の時点で有利になりますね。収入が低いほうが。
萱野:それが一般的には、女性のほうが多いから。
長谷川:女性のほうが少ないから。
萱野:女性のほうが年収が少ない。収入が少ないほうが多い。そういう場合が多いから、女性のほうが得をする場合が多いと。なるほど。逆の現象って生まれないのはなぜですかね?
長谷川:もしかしたら松田聖子さんのほうが収入が高いかもしれませんね。そうすると、結婚と離婚を繰り返すと、そのたびに変な話、財産が減っていくことにもなるわけですから、そのコストは1回1回の離婚につき払っているということになるので。
萱野:これは例えば男と女で、女の人が収入が多い場合でも、離婚した時点での財産分与はそうすると、女の人からされないといけないわけですか? 松田聖子はこれまで、1回目は神田正輝さんどっちが収入多いのかわからないですけれども。2回目はもしかしかしたら松田聖子のほうが多かった可能性はありますね。なるほど、じゃあなんですると思います? 松田聖子は3回目の結婚。
長谷川:なんでなんでしょうね。
萱野:ちなみに松田聖子は好きですか?
長谷川:松田聖子はあんまり好きじゃないです。
萱野:中森明菜派だった?
長谷川:中森明菜派ですね。
萱野:それはなんでですか?
長谷川:やっぱり少女Aとかが好きなので。
萱野:やっぱり少女Aが好きだった(笑)。
長谷川:そうですね、みなさんの意見聞きながらっていうのは新鮮ですね。すごいいい経験になりました。
萱野:アンケートはどういうのとりたい? 松田聖子派か中森明菜派か。いいですか? じゃあこれ。
萱野:そもそもみんな何歳だって問題ありますけどね。これ20歳とか30歳が多いじゃないですか、いつも。松田聖子なんてもう過去の人だっていうのもありますけど、みなさん無理やり答えてください。郁恵? 絶対今からこれマニアックな名前出てきますよね。柏原芳恵とかは結構……。松田派? みなさんは中森派? 俺7:3で松田派が多いと思いますけどね。どう予想しますか?
長谷川:今やっぱり松田聖子さん、すごく綺麗ですからね、最近化粧品のCMとか出てて、一番ですかね。みなさん一番なんでしょうね。
萱野:小沢派とか(笑)。絶対こういう名前出てくると思ってた。岡田派って誰だろう? 岡田?
長谷川:岡田有希子さんですかね。
萱野:萱野派って漢字間違ってますけどね、そもそも。結果出しますちょっと待って。まじですかこれ(笑)? え? これ本当ですか? ちょっと今の、最後のは当然だなっていう顔して見ていましたけども。
長谷川:マイノリティじゃないっていうことを確認できたのでよかったです。
萱野:今のは完全に萱野の支持がなかったのかな、とということと解釈したほうがいいのかなと思いましたけれども。萱野派の敗北。みなさん参考になったでしょうか? 今日のお話。「参考なんなかったよバカ」とかって思うかもしれませんけれども橋下さんについて最初ね、絶対クロだという発言は、大胆発言として、非常に心強かったと思いますけれども。
長谷川:撤回させてください。
萱野:撤回はしません。では今日のニコ生この辺で終わりにしたいと思います。みなさんありがとうございました。
長谷川裕雅氏:東京弁護士法律事務所・代表弁護士。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、朝日新聞社の記者に。夜討ち朝駆けで多数の事件関係者に張り付く中で、当事者と一緒に悩む立場に身を置きたいと弁護士に転身。刑事事件や男女トラブルの相談を多数受け、依頼者から絶大な信頼を得ている。著書に『なぜ酔った女性を口説くのは「非常に危険」なのか?』など。
萱野稔人氏:1970年、愛知県生れ。津田塾大学教授。パリ第10大学大学院哲学科博士課程修了。専門は哲学・社会理論。『新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか』ほか著書多数。
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