2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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【この記事のヘッドライン】・倫理的な問題は、いずれ選挙で審判が下される・不倫疑惑で辞める辞めないの違いは「鈍感力」・出会ったばかりの人との性的な接触はリスクが高い・女性が酔っていると「抵抗できない状態」と認定されることも・メールは確実に残していたほうが有利
先日、橋下さんも記者会見を開いて、「実は食事までは行ったけども、そっからはしていないんだ」ということで、否定というか記事の一部は認めて、一部は否定するという形の会見を行いました。
今日はですね、誰もが陥るかもしれない性のトラブルについて、夏の季節の前にみなさんと考えていきたいんですけれども、まずその問題を考えるにあたって、みなさんにはじめにアンケートを取りたいと思います。運営さん泣かせの司会者ですけれども、運営さんよろしくお願いします。
みなさん、橋下さんは週刊文春の報道では、ホテルまで行ったと書かれているわけですけれども、橋下さん自身は食事までしか行ってないと言っています。みなさんは、橋下さんが白か黒か、ホテルまで行ったか行ってないかどちらだと思いますか? というのが、最初のアンケートなんですけれども。
シロが食事までしかしてないということですね、クロというのがホテルまで行ったということで、まずはみなさん自身どう思っているのかなということを聞きたいなと思います。答えて下さい。どうですか、みなさんの答えは?
萱野:なるほど。法律家としてみれば、べつにそれは問題ないんじゃないかということですよね? それが何か法に触れることはないだろうと。
長谷川:そういう訳じゃないんでしょうけど、不倫も違法になることはありますけれども。それは、奥さんが不倫相手に対して損害賠償請求をした場合ということであればいいんでしょうけども、あまりそんなに責め立ててやるのも可哀想かなと思います。
萱野:要するに、法の問題をちょっと置いといたとして、倫理的に責めるのも、どちらにしろ選挙で審判が下されるわけなので、今そんな厳しいこと言っても、おそらくクロだろうけれど、言ってもかわいそうだろうと。クロだと思う根拠って何かあるんですか?
長谷川:大人の男性ですから……(笑)。
萱野:大人の男性だったら、あれを見ればクロだろうと(笑)。それはやっぱり、長谷川さん自身の長年の弁護士活動をされていた勘というものですかね?
長谷川:そうですね(笑)。
長谷川:できるだけ、早くほかの話題を作ったほうがいいのかもしれませんね。他のスキャンダルを起こすとか。
萱野:他のスキャンダルを起こして、もっと上塗りをしていけばいいと。例えばどんなスキャンダルがあるんですか? 今の不倫スキャンダルに対して、それをうまく上書きできるようなスキャンダルっていうのは……。
長谷川:どうなんでしょうね。あの方、爆弾発言多いですから、また何か他のことで言いたい放題言うとかですね。そういう方法もありますよね。
萱野:そうですよね。例えば、他の尖閣問題だったり、生活保護の問題だったりとか、そういうことですか? それとも、逆に別の人を個人攻撃のようなことをするんですか?
長谷川:それはまずいですよね。あの方、前にも色々そういうことで問題起こしてますけど。
萱野:懲戒請求の問題とかですか? あれは、ちなみに長谷川さんから見てどのように感じられました?
長谷川:結局あの後、懲戒請求を受けた弁護士が「業務を妨害された」ということで損害賠償請求を起こしてますので、やっぱりあれはまずいですよね。
萱野:ああいうのは、あまりよくなかったと。
長谷川:そうですね。裁判でも、損害認定してる裁判もありますからね。最高裁で結局、救われてますけどね、橋下さんは。
例えばですね、宇野元首相なんて、致命傷になりましたよね? 今回、橋下さんが致命傷になるかどうかわかりませんけれども、どこに違いがあるんですかね? もし、橋下さんが致命傷にならないとするなら、どういう違いがあると思います?
長谷川:それは、いつも思うんですけど、橋下さんにしても石原都知事にしても、あと古くは小泉さんとかもそうでしたけど、すごく過激なことを言うんですけど、結局最後は、それが問題にならないで済んでるところがあったり。辞任しなくて済んだりしてますよね。でも宇野さんはあっという間にやめられてしまったということで、なんでそんな違いが起きるのかって言ったら、鈍感力なんでしょうか。鈍感力というか、あまり動じないで、不倫をしても、法的にやめざるをえないということはないわけで、結局辞めてしまうのは自分の判断で辞めてしまうわけですから。
長谷川:それを勧めるわけじゃないですけど、そういうふうにする人がその座にずっと落ち着いて、なかなかその批判に耐えられない人が辞めてしまう、というのは、あの3人を見てると思いますよね。
萱野:じゃあ例えば、何か批判があった時に、なんでそれが批判なんですか? そんな批判なんで成り立つんですか? っていう顔をしてるほうが、むしろ批判には強いと。批判が来ました、「あぁ確かにそうですね、すいません」って言ってそれを受け入れちゃうほうが、むしろ批判には弱くなってしまうということなんですかね。
長谷川:結果的にそうなんですけど、ただ、人の批判というのは自分に至らないところがある可能性があるというわけですから、一旦自分の中で受け止めて、それで自分でどう思うかっていう、じゃあ辞めるのかやめないのかっていうのは自分の判断だと思いますね。人の批判に耳を貸すっていうことも、同時にすごく大切なことだと思いますけれども。
長谷川:真っ先に思いつくのが、海とかにみなさん行かれて、ナンパをしたりとかされたりとかあると思うんですけど、それで最後まで行っちゃった時に、揉めたりとかするケースはありますよね……。
萱野:例えば、どんなものなんですかね?
長谷川:それは、はっきり言うと、合意があったのか無かったのかを後から色々言われて困ったりする。
萱野:それを男が言う、ということは無いわけですよね?
長谷川:そうですね。女性のほうが問題にするわけですよね。
萱野:男が「あれは合意じゃなかったよ」っていうことはなくて、だいたい女の人が「あれは合意じゃなかった」っていうわけですよね。なんで、言うんですか? 男目線かもしれませんけど、男が合意だと思っていくわけじゃないですか。なんで後から文句言ってくるんですかね?
長谷川:それは、すごく奥が深いんですけど。本当に真実合意があったかは内心の問題なので……。
萱野:結局誰もわからないと?
長谷川:そうなんですよ。それを厳密に言っていこうとすると、全てそういうことが行われる前に書面で確認とって、なんてことありえないわけですから。
萱野:そんなことしたら、そこで興ざめになって、はいここで終わりですよ、ってなりかねませんよね。
長谷川:マンガみたいな話ですよね。なので、結局、あとから本当に真実合意がなかったのに、男が勘違いをしているというケースがまずありますよね。
萱野:そういう場合ありますけども。ただ、それは「無理やり、強要したわけじゃない」と男が思ってるわけじゃないですか。流れで来てると。そしたら合意だろと思うんですけど、それは合意じゃないと認められることもあり得るということなんですか?
長谷川:ありえますね。それは文字通り、例えば暴力を振るったりだとかっていうことだけが合意がないという場面ではないので、そこは我々男性のほうとしては、フェミニストっぽくなっちゃいますけど、女性の女心は複雑なもんだっていう心構えは必要だと。
長谷川:それこそ、夏で海に行って、その後カラオケボックスかなんかに行って、カラオケボックスでちょっと最後まではいかないまでも、性的な接触があった時に、あとから「あれは無理やりやられたんですよ」みたいに警察沙汰になっていることも多々あります。
萱野:そうですか。そういうのの、弁護だったりとか…。
長谷川:まぁどっちの立場でも相談受けることありますね。
萱野:どういうところに気をつければいいんですか? 具体的には。
長谷川:結局、リスクが高いことをやっているんだという意識は必要だと思いますよね。例えば、恋人同士で何回も会っていて、ちゃんと恋人関係があればなかなかそれを無理やりやったと言われることはなかなか起きにくいですけど……。
でも、初めて会ったりした時は、相手の素性もわからないですし、どんな人かもわからないですよね。その中で、いきなりそういうことに及んでしまうと、人の価値観ってさまざまですから、会ってその日のうちにそういう行為を許してしまう人もいれば、そうじゃない人もいますから。
全く相手の素性がわからない2人が出逢って、いきなりそういうことになった場合に、最後にもめるリスクはあると思いますね。「出会ったばかりの人と性的なコンタクトになる」ということはリスクの高い行動だ、という心構えは必要だと思います。
長谷川:準強制わいせつという犯罪がありますから、酔っている状態だと抵抗できないような状態になっていると認定されることは結構あります。そういう意味で、シラフの女性よりリスクを踏んでいるんだということですね。
萱野:例えば、内柴選手がそうでしたよね? あれなんかは、典型的な事例だということですか?
長谷川:そうですね。あれは典型的な事例だと思いますね。
萱野:真相がどうだったかは、私も全然知りませんけれども、結局は酔ってる時に抵抗できない状況で性行為をして、準強姦罪になったわけですよね? あれは、長谷川さんから見ると……?
萱野:そうですよね。特に飲み屋だとありがちですよね。友達と2人で酒のんでたら、向こうで女の子2人が酒飲んでましたよってなってて、ちょっと話しかけたら、一緒に飲むことになって……。結構ありますよね?
長谷川:ありますね。誰にでも起こりうることなので、ちょっと気をつけてもらいたいなっていう。そういう理由で書いたんですよね。
長谷川:夫婦でも、例えば別居してたりだとか、ずっとセックスレスだったりとかして、奥さんが拒んでいるような状態で無理やりっていうことだと、夫婦でも強姦罪っていうのはありますよね。必ず夫婦だったら絶対ないっていうことではなくて、夫婦ですらあるわけなんで、ましてや初対面の人とっていうことになると、注意が必要だということなんですね。
さっき同意が実際に無い場合も、無理やり暴力を振るった場合でもないのに、女性の心ってのはすごく複雑なので注意が必要ですよっていうふうな話をしましたけれど、逆にこう美人局的な事例ってのもあります。同意があったにも拘らず、あとで例えば、他の男とそういうことがあったと彼氏にバレたりとかということで、自分の身を守るために被害にあったんだとでっちあげるような事件もありますし。
萱野:それはわかるもんですか?
長谷川:本当の真相はやっぱりわかりませんよね。弁護士としてそういう事件を受けた場合に、やっぱり依頼者の言い分と相手方の言い分が全然違うこともあるんですけれども、それはすごく本当に悩むときもあるんですが、基本的には依頼者の言い分を信じることから始めないと。そういう立場の仕事としてはそうなんですけど、本当にそれは合意があったのかなかったのかっていうのは、人の心の中なので、さっき申し上げたとおり、そこが難しいところですよね。
長谷川:具体的なアドバイスなんですけども、ナンパをした相手とそういう行為に及ぶ時のアドバイスということですか? 難しいんですけども、例えば後々で何か問題になった時に、メールか何かって重要な証拠になるんですよね。やりとりをしてたりだとか、すごく仲良かったっていう証拠になりますよね。ところが、あるいはそういう行為があった直後に、その行為のことについてメールでやりとりがあったと、だけどそれがいきなり被害届とかになったら矛盾してるわけですよね。そういう証拠とかが実際にあったのに、消してしまったという事件はあります。
萱野:メールをちゃんと保存しておかなかったがゆえに、証拠が無くなってしまって、不利な立場になって、裁判で負けてしまったりとか、有罪になってしまったりということがある……。
長谷川:ありますあります。そのメールさえあればよかったのになっていうこともあるので……。
萱野:メールは確実に残しておいたほうがいいと?
長谷川:ただ、それをいつそんなトラブルに巻き込まれるかわからないという意識で、いちいち全部メールを保存しませんから、「あとから考えれば」っていうことなんですけど……。
萱野:ある程度の期間は保存しといたほうがいい可能性はありますよね?
長谷川:本当にその事例だけを考えれば、メールなんかは消さないほうがいいですし、一緒に仲良く写ってる写真なんかもとっといたほうがいいですし、手紙だとか周りで一緒に飲んでた人間の目撃衝撃なんかも重要な証拠になるんですね。
萱野:あの2人仲良くしてたよ、みたいな目撃証言があれば、男性に有利だったりすることもあるということですか?
長谷川:そうですね。バーのマスターが見てるかもしれませんし。
萱野:例えば、今だいたいケータイにボイスレコーダーついてるじゃないですか。ああいうので、こうボイスレコーダーで録っておくっていうのは有効だったりするんですか?
長谷川:ただ、それをやってくださいっていうのは……(笑)。それをやるべきだということにはなりませんけど、変な話そういうことをたまたまやっていたがために救われるような事例ももしかしたらあるかもしれませんよね。ただ、気持ち悪いですよね(笑)。
長谷川裕雅氏:東京弁護士法律事務所・代表弁護士。早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、朝日新聞社の記者に。夜討ち朝駆けで多数の事件関係者に張り付く中で、当事者と一緒に悩む立場に身を置きたいと弁護士に転身。刑事事件や男女トラブルの相談を多数受け、依頼者から絶大な信頼を得ている。著書に『なぜ酔った女性を口説くのは「非常に危険」なのか?』など。
萱野稔人氏:1970年、愛知県生れ。津田塾大学教授。パリ第10大学大学院哲学科博士課程修了。専門は哲学・社会理論。『新・現代思想講義 ナショナリズムは悪なのか』ほか著書多数。
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