2024.10.01
自社の社内情報を未来の“ゴミ”にしないための備え 「情報量が多すぎる」時代がもたらす課題とは?
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西野亮廣氏(以下、西野):よろしくお願いします。
絵本作家のぶみ氏(以下、のぶみ):どうもこんにちは。
西野:お久しぶりでもないんですよ、別にね。
のぶみ:そうですよね。2週間前に2万部だと聞いていた『魔法のコンパス』が、急に……。
山口トンボ氏(以下、トンボ):そうですね。ちなみに今、どういう状況になってるんでしょう?
西野:今、10万部突破しました。やりましたよ。
のぶみ:きました。ありがとうございます。一般書籍で言うと、通常では10万部超えるとベストセラーと言われている。
トンボ:ベストセラー作家!
西野:コツ、わかりました!
のぶみ:なるほど、なるほど。なんすか。
西野:増刷のコツ。
のぶみ:なるほど、なるほど。増刷のコツ
西野:増刷のコツがわかりました。本出される方はこうしたほうがいいっていうことで、参考になると思う。
トンボ:参考になると思います。
西野:増刷のコツは非常に簡単です。出版社にブチキレる。
(一同笑)
西野:これが一番効き目がある。僕、ありえないくらいキレたんで。
トンボ:そうなんすか!?
のぶみ:そうなんだ。言える限りで構わないんですけど、何て言ったんですか?
西野:細かい事は言えないですけど。
のぶみ:それはもう言えないですよ。
西野:でも、電話で20分ぐらい喋ったんすかね。4箇所ぐらいあったかな。「お前、コラ!」って言いました。
のぶみ:(笑)。
トンボ:1回でも出てこないからね、なかなか。
西野:「お前、コラ!」って大人でなかなかないじゃないですか。
のぶみ:ない。
西野:しかも、一緒に物を作っている人に対して。
のぶみ:大切な人ですよね(笑)。
西野:大切な人に対して「お前、コラ!」ってなかなかないと思うんですけど、それぐらい激しめのヤツ。
トンボ:でも、それがコツだということ?
西野:コツだから。これをやったら。
トンボ:「お前、コラ!」が4回でということは、「お前、コラ!」で1回2万部くらい。すごいよね!
のぶみ:これ先週も言ったけど、西野さん『アメトーーク』(の出演)が待ってるので、それは常識的に考えてもぜんぜん大丈夫だと思いますけどね。
西野:10万刷ってもね。
のぶみ:これはたぶん超えるんじゃないのかな、と思うけどな。
西野:超えたらいいですけどね。要は『魔法のコンパス』も、ちょっと授かりもんみたいな感じで、ラッキーぐらいのことで、勝負は次なんですよ。
トンボ:そうですよね。だって結局、話してたことですからね。
のぶみ:そうなんですよね、すごいですよね。
西野:そうですよね。勝負、次なんですよね。『えんとつ町のプぺル』なんですよ。『えんとつ町のプぺル』をちょっとでも売るために、その『えんとつ町のプぺル』のことを『魔法のコンパス』で書いたんですよ。「こうやって作ってます」みたいな。だからあれが、ホップステップのそこなんですよ、今。
トンボ:次がジャンプ。
のぶみ:「お前、コラ!」のことは、幻冬舎さんには内緒にしときましょう。
西野:幻冬舎にも言ったんです。のぶみさん、最近僕ちょっといかんですわ。最近、人に対してすごくキレてます。
トンボ:なんで?
西野:よくないな、なんか。
トンボ:ちょっと波が。
西野:なんかよくない、なんか。
のぶみ:今、順調っていうか、もう大成功だよね?
西野:いや、(時間)かかってるから! そのトロいのとかが許せなくなってきて。
のぶみ:なるほど。
西野:だって僕、幻冬舎の袖山さんって、10年前からずっと二人三脚で一緒にやってきた人に対してもけっこうキレてますもん。そんなんじゃだめだよね。
のぶみ:なんで、なんでキレるんすか(笑)?
西野:いや、何かね。
のぶみ:だってまだ出てないですよ?
西野:いや、なんかねえ。それも『えんとつ町のプぺル』のことなんですけど……。すみません自分の話ばっかりして、申し訳ないです。
トンボ:いえ、ぜんぜん大丈夫ですよ。
西野:例えば今、帯のことをずっと話し合ってるんです。「帯どうする?」みたいな。
のぶみ:絵本に付く帯を。
西野:帯ですね。僕、「もはや帯いらない」って言ったんですね。っていうのは、表紙のほうが力があるから、文章で力のある表紙を殺すっていうのは……。
のぶみ:隠しますもんね。
西野:隠しちゃう。売るための装置だったはずのものが、それをつけることが目的になって本末転倒だと。だから、まず僕「帯いらない」って言ったんですけど、袖山さんは「どうしても帯入れたい」みたいなことを言ってて。
のぶみ:あれ、なんで帯付けたいんだろうな?
西野: なんで帯付けたいんだろう? それも言ったんですよ。「なんでそんなに帯付けたいんすか?」って。絵のほうが圧倒的に情報量が多いから。
トンボ:そうですね、パッと見の印象が強いですね。
西野:よっぽどの文章じゃないと、帯ってなかなか効果……。だって例えば、わかんないけど、「柳原可奈子推薦」みたいな本って、たぶん1部も売れないと思うんですよ。
のぶみ:(笑)。
西野:そのことによって。その本は売れるけれど。
のぶみ:柳原可奈子さんが悪いわけじゃなくて!
西野:それは別にキングコング西野でもいいんですけど。それで「わあ! 柳原可奈子が推薦!」って。有名人ですよ? 有名人ですけど……。
のぶみ:昔、それを出版社の人に聞いたことあるんですよ。「有名人の推薦というのは、あれは部数に関係するんですか?」って聞いたんですね。それで絵本の場合、佐藤弘道お兄さんが活躍してたときに、出た時にはけっこう売れた。
西野:その時はね。
のぶみ:だから、今は誰によるかわかんないけど、多少くらい……。でもやっぱり実力でしょうね。
西野:あと、よっぽどの人じゃないと、誰誰さん推薦はもうあんまり。もっとビッグネームが横に並んでたりするじゃないですか。自分の本だけじゃないから。この横で、例えば柳原可奈子……なんで柳原可奈子?(笑)。
のぶみ:それは気になるんですけど(笑)。
トンボ:チョイスがなんで柳原可奈子(笑)。
西野:例えば柳原可奈子推薦の本の横に、宮崎駿推選の本があるわけじゃないですか。
トンボ:そら、そうですよね。
西野:ここがあるのに……。いや、柳原可奈子は素晴らしいですよ! 俺、大好きな芸人ですけど! ここと比べられるんだから、もう有名人っていうのはあんまり力がないと思っていて、そんなことで絵をつぶすって、なかなかやばいと思っていて。
トンボ:でも、それでもつけたがる。
西野:つけたがるんですよ。
のぶみ:だけど俺が西野さんところで見たやつは、その帯も表紙の印刷をされてやってるやつに見えたんだけど。
西野:そうです、最低でもそうしてくれって言ったんです。帯を巻くんだったら、帯は白地にするんじゃなくて、帯がその絵になってるみたいな。
トンボ:なるほど、なるほど。
西野:で、袖山さんが考えられた帯が「この扉を開いてください、見たことのない景色をお届けします。僕と一緒におもしろいとこに行きましょう」。
のぶみ:そうなんだ。
西野:これ誰が買う!? 「この扉を開いてください」って言って、「これで『うわぁ!』ってなる人、誰がいる!?」っていう話を、またブチギレたんですよ。
トンボ:なるほど(笑)。
のぶみ:ごめん、俺これ西野さんが考えていると完全に思ってたから(笑)。
西野:っていうふうになるじゃないですか! 僕の口調で言えば。
トンボ:まあまあ、そう思いますね。
のぶみ:だって、「西野亮廣」って最後書いてあるから(笑)。
西野:そうなんです。僕が言ったことになるし。この扉を開いてくださいも何も、気になったら開くし、こんなん書かれても気にならなかったら開かないしってなったときに「何してんすか?」みたいな。
のぶみ:意味がない。
西野:意味がない。おととい、僕、袖山さんにブチギレたんですけど。袖山さんからしたら、これ知ったこっちゃないことかもしれないですけど、主婦と生活社にブチギレて蓄積されたものがちょっと加算されたんす。
トンボ:それはさすがに西野さん知ったこっちゃない(笑)。
西野:知ったこっちゃないんですよ。袖山さんに対して「だから出版社の人は!」みたいなこと言ってたんですけど。
トンボ:出版社ひとくくりみたいになってるけど。
西野:袖山さんは1件目だから、知ったこっちゃないんですよ。僕は主婦と生活社の人の罪も合わせて。でも仕方ない! これはもう入っちゃってるから!
トンボ:そうなんすね(笑)。
西野:「だから出版社ダメなんだよ!」とか言って。
のぶみ:なるほど、なるほど(笑)。
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