
2025.02.06
ポンコツ期、孤独期、成果独り占め期を経て… サイボウズのプロマネが振り返る、マネージャーの成長の「4フェーズ」
How Can We Clean Up the Oceans?(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:1世紀以上前に発明されて以来、プラスチックは人の生活に欠かせないものになりました。私たちの家や乗り物、食品の容器、衣類などの素材として利用されています。そして不幸なことに、私たちの海を汚す要因にまでなっているのです。
これは深刻に困った問題ですが、いくつかの解決法が存在します。毎年、およそ400~1,200万メトリックトンのプラスチックが海に侵入しており、プラスチックの破片が多くの問題を起こしています。
海洋生物が大きな廃棄物に絡まったり、数百の種が小さな破片を食べ物と間違えて飲み込んでしまうために死んでしまったりしているのです。
また、プラスチックにはビスフェノールAやポリ塩化ビフェニル、フタル酸エステル、難燃剤など有害な物質を含むものもあり、それらは生態系に入り込み、フードチェーンに影響を与えるまでになっています。
プラスチックが完全に分解されるまで数百年を要し、さらにマイクロプラスチックはウォーターコラムに住む植物や動物と同じサイズのため、排除することが非常に困難です。
海流は大量のゴミを、太平洋か大西洋、もしくはインド洋にある5つのゴミベルト、もしくは還流のどれかに運び込みます。例えば、太平洋ゴミベルトはテキサス州の2倍のサイズで、カリフォルニア州とハワイの間のどこかに存在します。
研究者の試算では、5つのゴミベルトを合算すると50万から200万トンのプラスチックがあるそうです。1つのオプションとして、そのようなひどい海域をターゲットにクリーニングを始めることがあります。Boyan Slatが10代のときに立ち上げた、オーシャンクリーンアッププロジェクトのように。調査を重ねた結果、Slatは巨大なV形状のプロトタイプを作りました。
Vのそれぞれのアームは浮遊防材で、水中のスクリーンが海流に乗ってトローリングすることでプラスチックゴミを集めるようにデザインされています。
その長く浮遊するバリアを水が通ることで、水より軽いプラスチックがバリアに引っかかる仕組みです。一方で水面下のスクリーンは、水中の小さなプラスチックを捕捉でき、海中生物はスクリーンの下を安全に泳ぐことができます。
そこでは、プラスチックがコレクターの中心に向かって集められ、センタープラットフォームがプラスチックを抽出、貯蔵し、最終的には陸上にリサイクルされます。
オーシャンクリーンアッププロジェクトは、バリアの耐久性やリアルライフのコンディションにおける効率性をテストするため、小規模なモデルを今年後半に日本の沖へ設置することを望んでいます。
しかし海洋学者のなかには、Slatのシステムが海に与える影響や、無人のステーションが海の嵐に耐えられるのかを心配する者もいます。それ以外にも、プラスチック除去システムを設置するベストなロケーションを見つけようとしている者もいるようです。
インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究者は、海流が沖まで運んで回収が困難になる前に、沿岸近くでより効果的にゴミを捕捉できることを発見しました。研究者たちはSlatの提案と似た29の浮遊ゴミ収集装置の仮説モデルから、コンピューターシュミレーションを実行しました。
このモデルではゴミを運ぶ海流や、植物プラントや海洋ライフの分布などを考慮しました。別々のテストロケーションにおける収集装置のシミュレーションを行ったところ、主に中国やインドネシア沖に収集装置を配置した場合、2025年までにすべての海中プラスチックの約31パーセントが除去可能であることを発見しました。
収集装置は海に入るとプラスチックを捉えると同時に、海流に乗って流される破片も捕捉します。一方、太平洋ゴミベルト周辺に配置された収集装置は約17パーセントの削減しか見込めませんでした。
さらに、シミュレーションは海岸近くの収集装置はオープンオーシャンとは反対に、マリーンライフへのインパクトが少ないことを示しました。しかし、それらの方法を実践でき、海のゴミを大幅に削減できたとしても、新たにプラスチックがやってくるでしょう。
オーストラリアの科学庁が最近発表した海洋ゴミに関する3年間の集中研究によると、プラスチック製品の生産は10年ごとに2倍に増えるそうです。まずプラスチックが海に入るのを防ぐことが現在取り得る最良の策だと多くの専門家が同意しているのは、そのためだと考えているようです。
約80パーセントの海洋ゴミは陸からもたらされ、そのほとんどがウォーターボトルやプラスチックバッグを含みます。ゴミを減らす方法としては、プラスチックへの依存を減らす、ゴミは適切に処理する、排水ネットを設置するなどが考えられます。
どのような方策を取るにしても、海のクリーンアップは困難な作業です。しかし、海に流れ込むプラスチックをできる限り減らすことは最優先課題であり、海に入るプラスチックをできるだけ回収することで私たちは一歩前進できるのです。
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