2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
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乙君氏(以下、乙君):じゃあ、ちょっと、最後いきます。
乙君:こちらです、「終了間際の『こち亀』 最終回ってどうなる?」っていうことなんですけれど、待ってました(放送は9月14日)。
(しみちゃん拍手)
乙君:いやー、すごい漫画がついに終わりますね。生まれた時から、もうやってまして。
山田玲司氏(以下、山田):あ、そっか!
乙君:もう絶対終わらないと思ってたよね?
しみちゃん氏(以下、しみちゃん):思ってました。
山田:『ゴルゴ』的な感じで?
乙君:もそうだし、『ドラえもん』とか、……なんて言うんだろうな、そういう国民的って言ったら変ですけど。
玲司さん、『CICADA』。今、『スピリッツ』で連載中なんですけど。
乙君:みなさん、これ、150年後の世界で、漫画が禁止されて。
山田:漫画が禁止された世界の話だね。
乙君:そこに検閲官みたいな、漫画焼くヤツがいて。
山田:漫画を焼いちゃうんですよ。
乙君:そう。コソコソ、すごいお宝、骨董品のように隠し持っているいろんな漫画。一番最初はネタバレですけど、『うる星やつら』が出てくるんですけれど、そういうSF、近未来SFでやってるんです。
山田:うん。
乙君:その『CICADA』の主人公がすごい若い男の子なんですけど、最初、玲司さんのネームの段階だとおっさんだったんですよね?
山田:そう。
乙君:40代の。
山田:(コメントにて)「おもしろい」、ありがとう。
乙君:いずれ、『ブレイキング・バッド』回をヤンサンでもやろうと思ってるんですけど、とにかく海外、っていうかアメリカでは、おっさんがとにかく活躍するんだと。
山田:そう、どこの番組でもおっさんが活躍します。
乙君:そう、おっさんの時代が来てる。
山田:そう、おっさんの時代です。
乙君:ね。っていうのを聞いていて、俺も「確かにそうだ」と。だって、『ダイハード』もそうだし。だいたいおっさんが活躍してる。
山田:あんた、おっさん大好きだもんね。
しみちゃん:(笑)。
乙君:おっさんが活躍するのは好きなんですよ、ハードボイルドだから。哀しみがあるから。
山田:おっさんが紅茶入れるのも好きだね。
乙君:おっさんが紅茶入れるのも好きですよ。
しみちゃん:(笑)。
山田:大好きだよね、ガーッていって。
乙君:そう(笑)。それで、「そうか、日本っておっさんが活躍するのがないな」と思ったら、あったじゃん。
山田:なんですか?
乙君:『こち亀』。
山田:そうなんですよ、少年誌なのに。
乙君:そう!
山田:中年男が。
乙君:よく考えたら、すごくないですか?
山田:はいはい。
乙君:『少年ジャンプ』に、めちゃめちゃおっさんの(笑)。ずーっとね、毎回読み切り、ギャグでずーっとやっていて。おっさんだよ? すごくないですか?
山田:いや、すごい(笑)。
しみちゃん:(笑)。
山田:俺が考える『こち亀』のルーツにあたるものって、おそらくあれだと思うんだよね。赤塚不二夫のお巡りさんいたでしょ、「逮捕するぞ、バンバン」と、銭形警部みたいなのがあって。
乙君:え、それ!?
山田:あれのままじゃないんだけど、あれって権力を茶化してたんだよ。権力を茶化すってものが、60年代の団塊世代の学生運動期に、対立するのは権力側だったので、そういう対立の中で彼らを茶化す文化があったわけ。
乙君:あー!
山田:それが落ち着いた頃の70年代に始まって、74年だっけな? そのあたりから始まって、70年代に始まってる漫画なんで、要するにそこで起こったのは、権力側との和解なんだよね。
乙君:あー。
山田:だから、庶民的なお巡りさんがアリになり、それから『太陽にほえろ!』の時代でもあるわけ。そうすると、「昔はワルやってたんだけどさ」と言って、「刑事になったよ、ばあちゃん」みたいな(笑)。そういう、ちょっともう「みんな、ちゃんとしよう」みたいな時代から始まってる。
乙君:(コメントにて「山上たつひこのオマージュなんじゃないの?」)あ、こまわり君のオマージュ。
山田:あ、そうそう。こまわり君は子供を使って、権力を茶化してたんだけど。
乙君:だから、まあ、その権力を茶化す権力の漫画みたいな。
山田:そういうジャンルがあって、それが『こち亀』ってところで、要するに落ち着くんだよね、いったんは。庶民のなかにいるっていうさ。
乙君:うんうん。
山田:これは、なかなかちょっと……。これ、またおもしろいんだけど、神だからね。
乙君:ん?
山田:だから……(笑)。
乙君:JKですか?
山田:いや、公務員ですから。
乙君:あ、公務員ってことね!
山田:そう。だから、両津さんってね、公務員なんだよ。
乙君:そうそう。むちゃくちゃですよね。
山田:それで、公務員って絶対的な安全地帯で悪さをする、子供大人っていうユートピアなんだよね、あれ。
乙君:悪い神様みたいなもんですな?
しみちゃん:(笑)。
乙君:「ちょっとイタズラしちゃうぜ」みたいな。
山田:というか、不良というものは、親がいて、たてつく、みたいな。要するに、本物のアウトサイダーにはならないんだよ。
乙君:あー。
山田:ツッパリみたいな。でも、学校行くんだよ(笑)。
しみちゃん:(笑)。
山田:「なに学校行ってんだよ」って。「なんで学歴にしがみついてんだよ、不良とか言ってるくせに」みたいな。そういう枠のなかで大人にいきがる、みたいなスタイルが、70年代に流行るんだよ。
乙君:はい。
山田:それで、これがある種のユートピアなんだよね。だから、学生運動の後に生まれるのは、なにも戦うものがなくなったって時に、「先公、ムカつくよな」みたいな時代に入ってく。
乙君:うんうん。
山田:それで、そこからスタートする両津勘吉は、なんて言うのかな、日本っていう1つのユートピアのかたちなんだよ。
乙君:あーー。
山田:安全地帯で好き勝手やってる。それで、両津のやってることって、なにやってるかというと、だいたい「新製品のなんとかっていうのが出たらしいぞ」とか(笑)。
(一同笑)
山田:基本的に、なんらか新しい商品が……。
乙君:そう、時代のにおいとかをすごく柔軟に吸収して。
山田:そう。それで、「さっそく俺も試してみるか!」って(笑)。
(一同笑)
乙君:「俺だったらこうする!」みたいなね。
山田:「先輩、もう買ってありますよ」「くそー!」みたいな(笑)。
しみちゃん:(笑)。
山田:そういう、なんかテンプレあんじゃん。
しみちゃん:はい。
山田:あのテンプレのなかに、新製品を入れるだけでよかったから、作るのは、ある程度型ができた、やりやすかったんだ。だから、時代に対応できるわけ。だって、「iPodっていうのがあるらしいぞ、中川」ってやると、できるんだもん、それ(笑)。
それってさ、ある意味、ユートピアなんだよ。それで、両さん、結婚しません、恋愛しません、責任取らないっちゃーー!
(一同笑)
乙君:そう! 責任取らないんですよ、あの人!
山田:両さん、責任とらないっちゃ。
乙君:だから、男の憧れなんですよ。
山田:そうなんです。
乙君:俺、だから、寅さんから来てんだなって思って。
山田:そうなんです。ただ、さすらわないんですよ。
乙君:そう! さすらわない! 定住型・寅さんだわ、あれ。
山田:定住型・寅さんで、しかも、寅さんは恋愛しますからね。
乙君:恋愛はするんですよ、寅さんは。
山田:で、失恋もしますから。
乙君:うん。
山田:だけど、そういったことがなくて、なにをしてるかというと、消費活動なんですよ。
乙君:そう。だから、新しいおもちゃでずっと遊んでるんですよね。
山田:そうそう。
乙君:子供なんですよ。子供の『寅さん』。
山田:だから、責任を取らずに趣味に生きる夢、快楽が、俺たちの夢だったんだよ。だから、『ジャンプ』が、魔法だ、剣だ、バスケだってやって、最後に夢に戻る(笑)。
乙君&しみちゃん:あーー!
山田:だから、いいおっさんになった自分っていうのを、それでいい。
乙君:なるほどね! 結局、ゴールだったんだ、『ジャンプ』の。両津は。
山田:そう! いろんな少年活劇があって。
乙君:あったけど! いろんな漫画が出ては消え、出ては消え、戦ったり、恋愛したりしてきたけど!
山田:「責任取らねえ、おっさんでいいんだよ」って魔法がかかるんですね、『ジャンプ』は。
乙君:あーー! なるほどなるほど!
山田:ジ・エンド・オブ……。
乙君:えー、超おもしろい! なるほど!
山田:そうなんですよ。
乙君:うんうん。
山田:これは、なかなか中年の夢ですよ。
乙君:そうですよね!
山田:『釣りバカ日誌』とかもそうなんだけど、そういうのがあったんだな。
乙君:所さんだ。
山田:そう! 『世田谷ベース』。
乙君:うん!
しみちゃん:(笑)。
山田:そう、『世田谷ベース』は『こち亀』なんだよ、実は。ただ、所さんは責任取ってますけどね。
しみちゃん:そうですね。
乙君:所さんは責任取ってる(笑)。
(一同笑)
山田:所さんは責任取ってるっちゃ。
しみちゃん:(笑)。
山田:それで、俺、前からこれ誰かに似てんなって思ってたんだよ。
乙君:誰? 誰?
山田:朝の番組で、『とくダネ!』っていうのがあるらしいんだよ。
乙君:あるある。
山田:うん。あそこに出てるおじさんが、よく新製品が出る度に、「俺、買おうと思ってんだよね」とか言ってんだよ。
乙君:え?
山田:あそこのメインMCの人が。
乙君:「あまたつーー!」の人?
山田:あ、そうそう。あの方、よく存じあげないんですけど。
乙君:「あまたつーー!」の人でしょ?
山田:そうそう。あの方、辞めるとかいう噂があるらしいよね。あまたつの人が、「俺はこれ買おうか迷ってんだよねー」とか、「これ買ったんだよねー」とか、よく言ってて。
乙君:ほう。
山田:俺、その頃はまだテレビ見てたので。
乙君:はい。
山田:たまに見るじゃん。「あーあ、もう朝になっちゃったよ」とか言って。そしたら、「このおじさんが、また新製品の話してるわ」って(笑)。
乙君:そんなに新製品の話してたかな(笑)。
しみちゃん:(笑)。
山田:あとね、「雨水が浸かっちゃって大変だった」みたいな話してたね、昔ね。
乙君&しみちゃん:……。
山田:あ、それどうでもいいですけど(笑)。
(一同笑)
乙君:うん、脱線(笑)。
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