2024.10.10
将来は卵1パックの価格が2倍に? 多くの日本人が知らない世界の新潮流、「動物福祉」とは
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カリン・ユエン氏:さて、日本美術の動画の全シリーズを開始しますが、神道からスーパーフラットまで駆け抜けていきます。まず最初に縄文時代から始めましょう。
藁で作ったひもである「縄」から名付けられた「縄文時代」は、一万年前から紀元前300年まで続きました。縄文の人々の起源は議論になっていますが、移動する狩猟、採集民たちが後に農耕を組織して、浅く掘った穴に、木や茅葺き屋根を立てた簡素な家を建てていました。彼らの一部は、後に北海道に住むことになるアイヌ民族の祖先であるともいわれています。
また彼らは、縄目文様を可塑性のある壺に転写した、縄文式土器で知られています。最も初期の土器は、小さく丸い底をしていて、煮炊きしたり、食物を貯蔵したりしたといわれています。これらは、らせん状に積み上げた粘土で形成され、野焼きで焼成されました。
しかしながら、その後、人々が定住生活をしはじめると、土器は次第に大きさを増し、またより凝った模様やデザインで作られるようになります。
こちらは縄文中期の土器ですが、火焔式土器と呼ばれ、炎の形に装飾されています。とがった縁模様は、植物文様と渦巻文様が強調されていますが、時代が下ると、土器の燃えるような派手さは減少します。地面に埋められるように適した丸底から、平らな地面に置かれる平底へと変化します。
また、土偶とよばれる粘土による人型も作られました。土偶が作られた目的はわかりません。葬礼用の肖像だったり、宗教的な呪物であったりしたと仮説を立てる学者もいます。多くは女性のような見かけをしていて、胸や大きな腹部を持ち、妊娠に関わるものであることが示唆され、母なる女神と考えられています。
「早い春」の意味を持つ「弥生時代」は、紀元前3世紀から紀元3世紀まで続きます(注:弥生時代は東京都文京区弥生地区から土器が発掘されたことに由来)。この時代は、朝鮮半島から北九州を経由してきた人々の、大規模な移住と集住の時代です。血統だけでなく、非常に重要な知識である、鉄、青銅、水田による稲作栽培が、彼らと共に海外から伝えられました。
農耕栽培は広がり、土地の所有は社会的な地位を意味し、その後の日本の歴史を占める封建体制への幕開けとなりました。このような農耕文化は、藁ぶき屋根の村落の共同体にみられるような、定住生活を生み出しました。
弥生時代の間、新しい土器様式が出現しました。縄文式土器が手びねりで作られるのに対し、この土器はろくろを使い窯で焼き上げられます。装飾は少なく、表面はなめらかで、より実用的で機能的な形になりました。
貯蔵に用いられる壺は調理用の壺よりも大きく、高い台を持つ壺は供え物に用いられました。より手の込んだ装飾は、銅鐸と呼ばれる、青銅の儀式用の鐘に見られます。しばしば、幾何学模様で飾られ、家畜や日常生活の場面の描写が入りました。
弥生時代の人口が増えると、社会階級が明確になり、社会はより階層的で複雑になります。奢侈品が、首長の間でやりとりされ、氏族による国が発展します。2世紀と3世紀の間中、氏族同士は戦い、5世紀になると大和朝廷が支配を確立します。
「古い墓」を意味する「古墳時代」とは、300年から552年まで続きました(注:3世紀半ばから7世紀にかけての期間を指すことが多い)。稲作は、今日関西と呼ばれる地域に集中し、中国の記録ではそこはヤマトと呼ばれ、卑弥呼といわれる女巫女が女王として支配していました(注:邪馬台国が移動して後のヤマトになったという説と、別勢力であるヤマトに滅ぼされたとされる諸説がある)。
この時代は、さまざまな埋葬用の墳丘が特長的であり、これらの巨石の古墳あるいは墓は、主に九州や本州に見らます。これらの鍵型をした埋葬地は堀で囲われ、無数の洗練された出土品、刀、装身具、鏡などを有していました。埴輪(はにわ)とよばれる、素焼きの人型が、その周りに埋まっていました。
埴輪は、粘土によって人や物品、動物の形を再現したもので、墓の外側に立てられました。ある伝承によると、1人の皇后が、侍女や召使たちが主人の死に殉じる殉葬の習慣を嫌い、彼女の埋葬地に生きた人間を供える代わりに、粘土で人間の姿を制作するのを命じたということです。
しかしながら、初期の埴輪は、簡素な円筒形のかたちをしており、埋葬のための土をその場に押さえておくための杭のように用いられたといわれますが、この話の根拠は疑わしいです。その後、しばらく経ち、なにもない円筒形のかたちは、馬や人間の形などさまざまな模様で飾られ、より宗教的で象徴的な意味合いを帯びてきます。
これらの墓は、部族の首長から、より広い領土をもつ領主のものへと移っていき、莫大な労働力を動員して無数の塚を建設するようになります。人々は政治的な同盟を結び国が形成されていくのです。古墳の中でも天皇陵は今日まで発掘調査は禁じられてきました。
日本美術シリーズの最初となる、この動画のご視聴ありがとうございました。
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