2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
リンクをコピー
記事をブックマーク
カリン・ユエン氏:さて、日本美術の動画の全シリーズを開始しますが、神道からスーパーフラットまで駆け抜けていきます。まず最初に縄文時代から始めましょう。
藁で作ったひもである「縄」から名付けられた「縄文時代」は、一万年前から紀元前300年まで続きました。縄文の人々の起源は議論になっていますが、移動する狩猟、採集民たちが後に農耕を組織して、浅く掘った穴に、木や茅葺き屋根を立てた簡素な家を建てていました。彼らの一部は、後に北海道に住むことになるアイヌ民族の祖先であるともいわれています。
また彼らは、縄目文様を可塑性のある壺に転写した、縄文式土器で知られています。最も初期の土器は、小さく丸い底をしていて、煮炊きしたり、食物を貯蔵したりしたといわれています。これらは、らせん状に積み上げた粘土で形成され、野焼きで焼成されました。
しかしながら、その後、人々が定住生活をしはじめると、土器は次第に大きさを増し、またより凝った模様やデザインで作られるようになります。
こちらは縄文中期の土器ですが、火焔式土器と呼ばれ、炎の形に装飾されています。とがった縁模様は、植物文様と渦巻文様が強調されていますが、時代が下ると、土器の燃えるような派手さは減少します。地面に埋められるように適した丸底から、平らな地面に置かれる平底へと変化します。
また、土偶とよばれる粘土による人型も作られました。土偶が作られた目的はわかりません。葬礼用の肖像だったり、宗教的な呪物であったりしたと仮説を立てる学者もいます。多くは女性のような見かけをしていて、胸や大きな腹部を持ち、妊娠に関わるものであることが示唆され、母なる女神と考えられています。
「早い春」の意味を持つ「弥生時代」は、紀元前3世紀から紀元3世紀まで続きます(注:弥生時代は東京都文京区弥生地区から土器が発掘されたことに由来)。この時代は、朝鮮半島から北九州を経由してきた人々の、大規模な移住と集住の時代です。血統だけでなく、非常に重要な知識である、鉄、青銅、水田による稲作栽培が、彼らと共に海外から伝えられました。
農耕栽培は広がり、土地の所有は社会的な地位を意味し、その後の日本の歴史を占める封建体制への幕開けとなりました。このような農耕文化は、藁ぶき屋根の村落の共同体にみられるような、定住生活を生み出しました。
弥生時代の間、新しい土器様式が出現しました。縄文式土器が手びねりで作られるのに対し、この土器はろくろを使い窯で焼き上げられます。装飾は少なく、表面はなめらかで、より実用的で機能的な形になりました。
貯蔵に用いられる壺は調理用の壺よりも大きく、高い台を持つ壺は供え物に用いられました。より手の込んだ装飾は、銅鐸と呼ばれる、青銅の儀式用の鐘に見られます。しばしば、幾何学模様で飾られ、家畜や日常生活の場面の描写が入りました。
弥生時代の人口が増えると、社会階級が明確になり、社会はより階層的で複雑になります。奢侈品が、首長の間でやりとりされ、氏族による国が発展します。2世紀と3世紀の間中、氏族同士は戦い、5世紀になると大和朝廷が支配を確立します。
「古い墓」を意味する「古墳時代」とは、300年から552年まで続きました(注:3世紀半ばから7世紀にかけての期間を指すことが多い)。稲作は、今日関西と呼ばれる地域に集中し、中国の記録ではそこはヤマトと呼ばれ、卑弥呼といわれる女巫女が女王として支配していました(注:邪馬台国が移動して後のヤマトになったという説と、別勢力であるヤマトに滅ぼされたとされる諸説がある)。
この時代は、さまざまな埋葬用の墳丘が特長的であり、これらの巨石の古墳あるいは墓は、主に九州や本州に見らます。これらの鍵型をした埋葬地は堀で囲われ、無数の洗練された出土品、刀、装身具、鏡などを有していました。埴輪(はにわ)とよばれる、素焼きの人型が、その周りに埋まっていました。
埴輪は、粘土によって人や物品、動物の形を再現したもので、墓の外側に立てられました。ある伝承によると、1人の皇后が、侍女や召使たちが主人の死に殉じる殉葬の習慣を嫌い、彼女の埋葬地に生きた人間を供える代わりに、粘土で人間の姿を制作するのを命じたということです。
しかしながら、初期の埴輪は、簡素な円筒形のかたちをしており、埋葬のための土をその場に押さえておくための杭のように用いられたといわれますが、この話の根拠は疑わしいです。その後、しばらく経ち、なにもない円筒形のかたちは、馬や人間の形などさまざまな模様で飾られ、より宗教的で象徴的な意味合いを帯びてきます。
これらの墓は、部族の首長から、より広い領土をもつ領主のものへと移っていき、莫大な労働力を動員して無数の塚を建設するようになります。人々は政治的な同盟を結び国が形成されていくのです。古墳の中でも天皇陵は今日まで発掘調査は禁じられてきました。
日本美術シリーズの最初となる、この動画のご視聴ありがとうございました。
なぜ土偶はあんなスタイルに? 縄文・弥生・古墳時代の美術
仏像の年代を見分けるポイントは? 飛鳥・奈良時代の日本美術を解説
平安時代=仏教の転換期! 密教によって変わった芸術文化とは
仏教の教えを絵画にした結果… 平安時代に生まれた日本風エンターテイメント
平安後期、なにがあったか覚えてる? 芸術と学ぶ日本の歴史
侍の登場が芸術を変えた! 鎌倉時代の歴史と文化をふりかえる
鎌倉時代は日本の“ルネサンス” 彫刻の新様式は美術史をどう変えた?
源氏物語を絵画化! 鎌倉時代のアートの特徴を詳しく解説
芸術とともに学ぶ日本の歴史 〜室町時代編〜
“侘び寂び”はここからはじまった 禅の思想と室町時代の文化を学ぶ
雪舟の水墨画はなにがすごいのか 禅が変えた日本の芸術
信長と秀吉のこと以外よく覚えてない安土桃山時代の歴史
最も重要なのは“接客空間” 贅をつくし、完成した「書院造」を徹底解説
時代は秀吉から家康へ 重要な転換期を芸術はどう表現したのか
信長、秀吉、家康 3人の天下人を魅了した「狩野派」の美術
『風神雷神図屏風』にはモチーフがあった? 日本絵画史に残る作品の裏側に迫る
2024.12.20
日本の約10倍がん患者が殺到し、病院はキャパオーバー ジャパンハートが描く医療の未来と、カンボジアに新病院を作る理由
2024.12.19
12万通りの「資格の組み合わせ」の中で厳選された60の項目 532の資格を持つ林雄次氏の新刊『資格のかけ算』の見所
2024.12.16
32歳で成績最下位から1年でトップ営業になれた理由 売るテクニックよりも大事な「あり方」
2023.03.21
民間宇宙開発で高まる「飛行機とロケットの衝突」の危機...どうやって回避する?
PR | 2024.12.20
モンスター化したExcelが、ある日突然崩壊 昭和のガス工事会社を生まれ変わらせた、起死回生のノーコード活用術
2024.12.12
会議で発言しやすくなる「心理的安全性」を高めるには ファシリテーションがうまい人の3つの条件
2024.12.18
「社長以外みんな儲かる給与設計」にした理由 経営者たちが語る、優秀な人材集め・会社を発展させるためのヒント
2024.12.17
面接で「後輩を指導できなさそう」と思われる人の伝え方 歳を重ねるほど重視される経験の「ノウハウ化」
2024.12.13
ファシリテーターは「しゃべらないほうがいい」理由 入山章栄氏が語る、心理的安全性の高い場を作るポイント
2024.12.10
メールのラリー回数でわかる「評価されない人」の特徴 職場での評価を下げる行動5選
Climbers Startup JAPAN EXPO 2024 - 秋 -
2024.11.20 - 2024.11.21
『主体的なキャリア形成』を考える~資格のかけ算について〜
2024.12.07 - 2024.12.07
Startup CTO of the year 2024
2024.11.19 - 2024.11.19
社員の力を引き出す経営戦略〜ひとり一人が自ら成長する組織づくり〜
2024.11.20 - 2024.11.20
「確率思考」で未来を見通す 事業を成功に導く意思決定 ~エビデンス・ベースド・マーケティング思考の調査分析で事業に有効な予測手法とは~
2024.11.05 - 2024.11.05