2024.10.10
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DaiGo氏:では、「速読する前に勝負は決まる」ということで、ゆっくり読んでもわからないことは読めない。基礎知識を頭に入れましょうってお話からしていきたいと思います。
基本的にゆっくり読んで読めない本は読めないんですよ。だから、心理学の基本的な単語とかを知らない状態で心理学の本を読んでも、基本的にはわけがわからないんですよ。
例えば、(後ろの本棚を振り返って)……なんかあるかな。なんでもいいんですけれど。
(本の内容を読み上げる)「プロスペクト理論を話題にするときは、彼は損失回避の傾向が強すぎて、ものすごく有利なチャンスを断ってしまった。彼女は途方もない財産を持っているのだから、些細な損得に感情的に反応するのは意味がないと思うけど、彼は損失に利得の2倍の重みをつけているが、これはごくまともな反応だ」とか、こういうのを見たときに、損失回避って単語を知らなかったら、どうがんばってもこれは読めないですよね。
例えば、「保有効果」と言われても、わかんないわけですよね。(本の内容の)「おそらく図11のようなグラフは、経済学を学んだことのない人以外は目にしたことがあるだろう。このグラフは2つの財の無差別曲線と呼ばれる」って、無差別曲線の意味がわかってなかったらわかんないですよね。
ということなんです。つまり、なにが言いたいかというと、ゆっくり読んでもわからないことは読めないんです。速読というのは、基本的には一瞬で意味を取るってことですよね。
もっと正確に言うと、一瞬で文章の意味を取ることは難しいんですけれど、単語の意味がわかっていれば、それが自分に今、必要な知識なのか、それとも自分が知らなくて、これから学んで知るべき知識なのかがわかるんです。単語をある程度知っていれば。
だから、結局、単語の意味を拾って、そこに書いてあることが自分にとって必要な知識なのか、必要がない知識なのかを見分けることができないと、速読にならないわけです。つまり、知らないジャンルは速読できませんって話です。
だから、速読するためには……、(コメントにて「単語を知ることですね」)そうそう、単語を知ること。
基本的な単語だったり、よく使われる言葉の使い方を知るってことが、すごく大事なわけです。だから、基礎知識がないと速読はできませんよって話をしてるんですね。
基礎知識を会得するためにおすすめな本は、ジャンルによってけっこう変わります。「心理学だったらコレ」とかあるんですけど。
究極に早く読みたいんだったら、例えば心理学だったら『ヒルガードの心理学』だったり。あとはけっこう心理学を網羅しているような辞書的な本というとあれですけど、大学院の初級レベルじゃないですけど、それぐらいの本。大学の教養ぐらいのレベルの本は頭に入れないといけないんですよ。
それをちゃんと頭に入れておくと、パーッと見たときに、こういう一般的な本だったり書籍というのは、見れば「これが書いてあるんだね」ってことがわかってくるんですね。
(コメントにて)「子供に速読させても無駄ですね」、それはそうですね。子供が知ってるジャンルだったらいいんですけどってことなんです。だから、まずは基礎知識を入れなくちゃいけないんですけど。
じゃあ、少し心理学のジャンルの話をしますね。『ヒルガードの心理学』ってこんな本なんですよ。これ、すごい分厚いでしょ。分厚いから何千ページもあるように見えるんですけど、実際書いてあるのは、1,000ページぐらいなんですよ。写真もすごく多いので。
こんなとか。分厚い本って読むの大変そうに見えるけど、文字大きいし、見やすいんですよ。だから、意外といいんですよ。
(コメントにて「読む気しない……」)そう、読む気しないでしょ。そこがポイントなんです。読む気しないんです、基本的に、こんなに分厚い本は。
じゃあ、どうやってこういう本の基礎知識を身につけるかというと、だいたいダメな人はここ(分厚い本)からいくんです。よほど好きなジャンルだったらここからでいいですけど、ここからいっちゃダメなんです。こういう本を読む前に必要な本がいくつかあって。
最初は、軽い読み物でいいんです。初心者向けの読み物みたいなものを1、2冊読んで、興味を高めるんです。興味を高めてから、厚みはそんなにない200、300ページぐらいのちゃんとした本を読んで、それからこういう(基礎知識が身につく)本にいくのがいいやり方なんですよね。そういう3段階ぐらいの感じがいいと思います。
ただ、これ(『ヒルガードの心理学』)はいけるんです。一番最初に心理学のおもしろい読み物を読んでから……というのに、これは当てはまるんです。分厚い本だったり、こういう大きい本って難しそうに見えるんですけど、実際は、絵とか図表が非常に多いんですよ。
文庫本とかってあまり図が入れられなくて文字ばっかりになるんですけど、この本だったらけっこう楽しんで読めるんです。だから、例でいうと、中学とか高校のときに、資料集ってなかった? 科学のときの資料集。あの資料集って、けっこうパラパラめくってられましたよね。あれがやっぱり大事なんですよ。絵とかがあるので、視覚的に楽しめるから読める。
だから、なにが言いたいかというと、最初は読み物で興味を高めましょう。高めてから、分厚いからやめるとかではなくて、絵とか図表がパッと開いたときにたくさんあってわかりやすくて、「あ、これなら読み進められそうだ」って本を探すことが大事なんですよ。本の選び方ですね。薄ければいいってことではないんですよ。
(コメントにて「教科書より資料集」)そう、教科書より資料集のほうがおもしろかったでしょ。そういうのがやっぱりあるんですよ。
だから、これなんかはすごくわかりやすい、かわいい本で『心理学大図鑑』って本です。これは、4000円ぐらいなんですけど。
これが、どれぐらいわかりやすいかというと、超見やすいんですよ。なんか見やすいページあるかな……こういう感じですね。
こういう図鑑。資料集に近いです。これが全部、心理学の話題で、かわいいアイコンがついてて。
これは後でちゃんと紹介しますので、安心してください。こういう『心理学大図鑑』。図鑑から入るってけっこういいやり方で、僕がなぜこういう図鑑とか絵が多い本をわざわざ紹介してるかというと、速読するのに非常に向いてるんです、実は。速読の練習にとても向いてるんです、図表の本。
なぜかというと、ペラペラめくってると、だいたい大きい文字とかがありますよね。大きい文字とか、挿し絵がついてる文字とかあるじゃないですか。ここを追っていくだけでも、内容がけっこうつかめるんですよ。これが速読の感覚なんです。これをみんなに体験してほしい。
こういう絵がたくさんある本とか、ときどき太字になってる本ってありますよね。
これは今度ニコニコで対談させていただく方の本なんですけど、ハーバード大学を卒業して、ハーバード在学中に別な大学に通ってMBAも取って、医者っていうとんでもない人で、今度この方から勉強法を学ぼうという企画をやります。
この本は非常に見やすくて、わかります? こうやって太字があるんですよ、ちょいちょい。(コメントにて「やなぎーの」)そう、やなぎーさんとの対談のゲストに。いわゆる超人ですね、猪俣武範さん。
後ほど本は紹介しますけど、順天堂大学医学部卒業して、東京大学附属東大病院うんぬんかんぬんに行って、順天堂大学で眼科医で医学博士取って眼科専門医取って、それからハーバードの医学部の眼科スペケンス眼研究所へ留学して、それから留学中にボストン大学経営学部、留学中にボストン大学経営学、ハーバード行きながらボストン大学経営学部でMBA取ってみたいな、そういう超人ですね。
その方の本なんですけど、太字がありますよね。この太字の部分だけを追うって速読を1回やってほしいんです。太字の部分を追うだけでも、けっこう内容が取れるんです。それで、その太字の部分を見たときに、これもっと詳しく知りたいなってところを読めばいいんです。これが速読の感覚なんですね。
太字で書いてある本か絵がたくさん入ってる本じゃないと速読できないって人がいるんですけど、こういう本から入ると、絵を見たときに、みなさん、「あ、これはこの絵だな」と。太字のところ見たときに、文字を1個1個追っておもしろいって見るわけじゃないですよね。
その太字の部分を見たときに、「あ、これ自分に必要かも」って直感でパッと見るし、絵を見たときにも、「あ、ここおもしろそうだな」って直感でパッて引っかかるところありますよね。この引っかかる感覚を身につけられると、太字になってない本とか、絵がない本、文庫本みたいな本でも速読ができるようになるんです。
だから、ここから入ったほうがいいってことなんです。(コメントにて「DaiGoの本は太字があった」)僕の本は太字入れてあるはずです。だから、僕の本で練習できます。
だから、速読の感覚を疑似体験するところをやらなくちゃいけないんです。今日みなさんにやっていただくのは、もし僕の本があるんだったら僕の本でもいいですし、手元にぜひ、まずは太字が入ってる本を用意してほしいんですね。
太字が入ってる本を何冊か用意していただいて、後ほどみんなで速読をします。そうすると、速読の意味がわかります。速読がどういうものなのかが。(コメントにて)「文章術の本が手元にある」、いいですね。たぶんほとんど入ってるので、そういう感じでやっていきたいと思います。
今、速読の一番大事なところを無料でしゃべってしまいましたね(笑)。でも、みんなが速読を身につけてくれたら。重要ですからね。
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