2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Why Do We Have Butt Hair?(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:「SciShow」を開始して5年目に入りました。長く続いていることをとても誇りに思っています。また、我々のビデオを取り巻く仲間の輪も広まり大変うれしく思っています。これまでいろんな話題を取り上げてきました。些細なものもあれば、とても深遠な事柄も取り上げました。本当のことを知りたいという強い願望に応えるだけでなく、感動と興奮を与えようとがんばってきました。
ところで、この1年の間、どのSciShowのビデオにも、ある質問がいつも載っていたことに気づかれていたかもしれません。これまでずっと放っていたのですが、もうこのあたりで取り上げないわけにはいきません。
litojonnyさんからの「どうしてお尻に毛が生えているのか」という質問です。
この質問にずっと答えなかったのには、理由があります。
今では、誰でも自分専用のポケットサイズのスーパーコンピューターを持つことができ、火星にロボットを送り込み、地球の隅々まで人類が支配するようになりましたが、「なぜお尻に毛が生えているか」は、いまだに解明されていないからです。
もっとも、その理由を解明しようという研究があまりされていないと知って驚く人もあまりいないと思いますが。
しかし、お尻の毛が原因で起こる疾患に関しては、かなりの研究がされています。例えば、毛巣洞という病気がありますが、これはお尻の割れ目の上部の毛が皮膚に入り込んで起こる慢性の皮膚感染症です。というわけで、経験から考えても、お尻の毛にはメリットよりデメリットのほうが多い気がします。
とはいうものの、もしなにか役に立っていることがあるとしたら、どんなことが考えられるでしょうか。
いくつかの仮説が考えられますが、もし科学者の方でこのビデオ見て、よし研究してやろうという方がおられましたら、ぜひお願いしたいと思います。
仮説の1つ目は、毛が存在するのは、毛があっても進化上あまりさしさわりがないからだというものです。確かに、場合によっては、不便で、文化史上見た目がよくないと見なされたことがあるかもしれませんが、毛の存在が、子供を作る上での障害になったことはありません。
それに、これも大切な点ですが、我々の身体的特徴のすべてが、進化上の目的にかなっているわけではありません。お尻の毛は体の設計上の手落ちなのかもしれません。
第2の仮説は、匂いによるコミュニケーションです。現代の社会では、体臭といえば悪いイメージしかありませんが、人類の進化の過程では、匂いによるコミュニケーションが重要な役割を果たしたことは間違いありません。
今でも、体臭の出るところに毛が生えているのはその名残だと考えられます。毛は分泌される脂肪質をその場所に貯めておく働きをします。脂肪質はそれ自体に匂いがありますし、バクテリアで分解されるとさらに強い匂いになります。
人間はそれぞれ異なった匂いの化学物質を持っていて、体に集まる細菌の集合体も人によって違います。体臭は一人ひとり異なるわけです。
我々の遠い祖先はおそらく、ほかの動物とあまり変わりはなかったでしょうから、体臭は縄張りを主張したり、異性を惹きつけたりするのに役立ったと考えられます。お尻の毛も体臭をアピールするためのものだったのかもしれません。
第3の仮説は、摩擦です。我々の祖先は、体臭も強かったでしょうが、相当な距離を歩いたり走ったりしたと考えられます。それで皮膚と皮膚が擦れると、かぶれたり炎症を起こしたり、さらにもっとひどい感染症になったりします。
とくに、湿って不潔な部分ではそうなる可能性が高いです。それで、脂肪質の分泌物は匂いを出すだけでなく、毛にひっついて、擦れるのを防ぐクリームのような働きをしたのではないかと考えられます。
個人的には、この第3の仮説にもっとも惹かれますが、実験するのはとても難しいと思います。お尻の毛を剃るか、なんらかの方法で取り除いて、トレッドミルで30キロ走らせるというのは実験方法としてはよくありません。
というのは、炎症が起きたとしても、毛がないために擦れたからか、それとも毛を抜いたために起きたからかわからないからです。どちらにせようれしいことではありませんが。
でも、もっといい別の実験方法を思いつきました。数百人のランナーに、お尻が擦れるのが気になるかどうかを質問するのです。そして、彼らのお尻の毛の濃さを測定して、お尻の皮膚が擦れるのと毛深さとの間に相関関係があるか調べるのです。
自分で調べてみようとは思いませんが、もし、視聴者の中に解剖学や生理学の専門の方がいて、この難問に取り組もうという方がいれば、ぜひお願いしたいと思います。そして、もし役に立つデータが得られたら、我々とlitojonnyさんに知らせてください。
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