2024.12.19
システムの穴を運用でカバーしようとしてミス多発… バグが大量発生、決算が合わない状態から業務効率化を実現するまで
Air Conditioners: Coolest Idea Ever(全1記事)
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ハンク・グリーン氏:ここ北半球では今は夏です。夏といえば、ピクニック、日焼け止め、そしてたくさんの野外活動が待っています。少なくとも、暑くなりすぎてみんなが室内に避難したくなるまでは。
あなたの住む地域にもよりますが、夏の温度と湿度は本当に耐え難くなることがあり、時に危険な状態になることもあります。
扇風機をつけたり、プールに行ったりすることも身体を涼しく保つ助けになりますが、きっと多くの場合、エアコンの効いた建物に逃げ込むことが一番ですよね。
我々はエアコンの恩恵をあたりまえに思っているかもしれませんが、エアコンはもっとも偉大な影響を与えた20世紀の発明物の1つです。
それは我々の仕事の仕方、我々がどこで自由な時間を過ごすか、人がどこに住めるかということまで変化をもたらしました。
19世紀に遡ると、発明家たちは扇と氷で機械のようなものを作り出し、それによって冷たい空気を作る実験をしていました。だって、みんな快適さを求めますからね。
しかし、エアコンを発明した理由は、最終的には経済的なものでした。
1902年、ニューヨークのとある印刷会社は、夏の蒸し暑さにより雑誌のページがシワになったり、インクがにじんだりして、印刷機に悪影響を与えるという問題を抱えていました。
そこで、若きエンジニア、ウィリス・キャリアに解決法を見つけるように頼んだのです。
そして、キャリアは“Apparatus for Treating Air(空気を取り扱う装置)”を開発しました。
それはビル内の空気を浄化し、そこで蒸発する水分の量、つまり湿度を調整するようにデザインされたものでした。
彼の装置は扇により空気をいくつかの空間に押し通すようにできていました。
そのうち1つの空間は空気が塵を取り除くフィルターの役割をするプレートを通る前に水のスプレーをかけられます。
それから、その空気は化学物質の入ったコイルパイプの上に吹きかけられます。その化学物質は湿度を変えるために空気を暑くも冷たくもできます。もしその化学物質が冷却液であれば空気は冷たくなり、それにより空気中の水分のいくらかが蒸発して液化し、空気中の湿度を下げることになるのです。
過去何十年かの間に、たくさんのエンジニアたちがこの技術を磨き上げてきました。そして結果的に、史上初のコンパクトで現代的なエアコンができ上がったのです。
今、あなたの家やオフィスにあるようなエアコンは、基本的にはキャリアの発明したものと同じです。それはすべて、熱エネルギーは暖かいところから冷たいところに向かって流れるという、熱力学に基づいています。
あなたの家の窓から突き出しているエアコンは基本的に液体かガス質の流体を用いて、室内の熱を外に出します。その流体が鍵となるのです。それはガスと液体を簡単に換えることのできるたくさんの化学物質の1つです。
残りのエアコンのユニットはその化学物質を動かし、それを正しいときに膨張させたり、圧縮するだけの働きをします。
まずプロペラが、室内の暖かい空気を動かし、液体が入ったコイルの上を通すところからこのシステムは始まります。その液体は周囲の空気より冷たいので、暖かい空気の熱が液体に移り、もう1つのプロペラで冷えた空気を部屋に戻します。
それと同時に、温かい水の蒸気が冷たいコイルの上で液化し、排水皿にたまります。それにより湿度が下がり、あなたがよく目にするように、エアコンのユニットから水が流れ出るのです。
しかし、吸収された熱はどこかほかへ追いやらねばなりません。そこで、充分な熱エネルギーを吸収した液体は蒸発します。そしてガスに変わるのです。
そのガスはコイルの中にありますが、そこからエアコンのほかの部位に流れ込みます。そこで圧縮されてまた液体に戻されるのです。
化学物質が圧縮されると熱エネルギーが放出されます。そして、その熱がコイルの上を通る外の空気に移ります。すると冷却液はまた元の状態に戻り、更に熱を取り除くことができるようになるというわけです。
元々キャリアの発明したようなエアコンは、アンモニアやプロパンなどの化学物質を用いて熱を移していたのですが、もしこれらの物質が漏れだした場合、非常に危険になります。
そこで、1930年中盤までに、ほとんどの冷蔵庫やエアコンはクロロフルオロカーボン、CFCsが使われるようになりました。それはフロンガスとして知られ、不燃性で、安全に使えます。
しかし後に科学者たちはこれらの化合物が塩素ガスを放出することに気がつきました。塩素ガスは大気中のオゾン分子に反応し、地球のオゾン層を減らしてしまうのです。オゾン層は私たちを太陽の紫外線から守ってくれるものです。
そこで1980年代に入り、製造業者は段々とフロンガスの使用を止め、替わりにHFCsまたはヒドロフルオロカーボンを使うようになりました。これはCFCsと似ていますが、塩素ガスを含みません。
このようにして、ニューヨークの印刷店で発明された比較的シンプルなアイデアは、カリフォルニアからアラビア半島まで、世界を変えたのです。
もちろん、現代のエアコンに欠点がないわけではありません。たくさんの冷却剤が周囲に漏れ出すならそれは強力なグリーンハウスガスの働きをしてしまい、エアコンが使うエネルギー量は多くのコミュニティにとって深刻なチャレンジとなっています。
ですから新しい基準が生み出され、さらなるエネルギー効率の良い技術が発明されているというわけです。それらには、熱ポンプと水が、HFCsのような化学物質の代わりに冷却剤として使えるようにするということも含まれます。また、すべての液体コイルを取り除き、磁場を使って暖めたり冷やしたりできる鉄の棒を使うといったデザインすら含まれます。
ですから、未来はきっと今とは違った、さらにクールなものになると言えるでしょう。
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